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ケースから一掴みの5曲~Shi-Shonen編。
鈴木さえ子さんからポータブル・ロックに行く流れ、我ながらいいですね。
それでポータブル・ロックから繋げるなら、このバンドというのがあるんですよ。
ちょっと昔のフライヤーですが。
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1987年12月3日、横浜のLIVE SQUARE VIVREで行われたライヴです。
ポータブル・ロックの対バンはShi-Shonenだったんですねー。惹句には「宿命のライバル、遂に対決!!!」とありますね。
このライヴに行った方からのレポート、感想、こんな感じのライヴだったとかコメントお待ちしております。
Twitterやfacebook、Instagramもやってますから、そちらでもお待ちしてますからねー。
ということで今日取り上げるのはShi-Shonenです。
Shi-Shonenについては以前書いた記事があるので、この機会に紹介してみます。
隠れ名曲、名演コレクションの中の1曲として、彼らの代表曲「憧れのヒコーキ時代」を紹介していますね。
今日は「憧れのヒコーキ時代」とは別の5曲を取り上げます。
では行ってみまーす。
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・Shi-Shonen「Lovely Singin' Circuit」
from album 『Singing Circuit』(TECN-18756/テイチク)
テイチク/ノン・スタンダード・レーベル時代の彼らの代表曲で、シングル・カットされていますね。シングル・ヴァージョンはイントロが編集されているのが、アルバム・ヴァージョンとの違いですね。
このアルバムが発表された時期、リーダーの戸田誠司さんのインタビューで触れられていたのがビーチ・ボーイズについてでした。
勿論、サーフィン・ホットロッドのグループとしてではなく、サイケデリック風味の時期でしょう。
ノン・スタンダード・レーベルの創始者である細野晴臣さんと意気投合するきっかけもその辺にあった模様です。
特にアルバムの冒頭の2曲はどこか『Smiley Smile』を彷彿させる仕上がりですね。
特に1曲目であるこの曲、「Lovely Singin' Circuit」のコーラスの質感に表れているように思います。
・Shi-Shonen 「Lovely Singin' Circuit」の1986年2月、草月ホールでのライヴ映像。
ライヴ・テイクを聴いた感じだと友田真吾さんのドラムスと矢口博康さんのサックスは生演奏ですね。
ベースの渡辺等さんとキーボードの福原まりさんに至っては、楽器に触らずに最初から最後まで踊っています。
スタジオ・ヴァージョンとはコーラス含めてかなり違った印象ですよね。
そして、この映像にはダンサーとしてラッキイ池田さんが参加していますね。
ちなみにパール兄弟の周辺にいたリーマンズにも池田さんは参加していたのでした。
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・Shi-Shonen「5回目のキス」
from CD 『Do3』(PSCR-5851/ポリスター)
ベースの渡辺さんが作曲して、ヴォーカルをとった曲です。
元々ミニ・アルバム『Do Do Do』に収録された曲で、ちなみにアルバム全曲の作詞はサエキけんぞう(当時の表記は佐伯健三)さんが手掛けています。
アルバム全体に漂うノスタルジックな未来感はサエキさんの歌詞によるものも大きいのではないでしょうか。
かこの時期、渡辺さんはShi-Shonenとリアル・フィッシュ以外にもAdiという金子飛鳥さん、佐藤正治さんとのバンドもやっていて、そのバンドではあがた森魚さんのバッキングを担当していました。
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・Shi-Shonen「映して、鏡」
from album 『2001年の恋人達』
草月ホールのライヴを終えて、渡辺さんと友田さんが脱退したShi-Shonenは、戸田さんと福原さんの2人組として活動するようになります。
ノン・スタンダード・レーベルの売上が予想とは程遠い結果だったこともあって、この『2001年の恋人達』の制作中にレーベルが閉鎖することが決まったのでした。。
ちなみにこの曲、Shi-Shonenが活動停止した後、福原さんが結成したTENのレパートリーとなりました(但し、歌詞は英語詞に変更されていましたが)。
TENには元スクエアのベーシスト田中豊雪さんや後にソフトバレイを結成した森岡賢さんが在籍していましたね。
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・Shi-Shonen「タイトロープ」
from CD 『Do3』(PSCR-5851/ポリスター)
この曲は元々ライヴで「視線」というタイトルで演奏されていた曲でしたが、アルバム収録にあたってサエキさんにより「タイトロープ」という歌詞になったと記憶しております。
印象的なギター・リフとちょっと大げさにも感じられるオーケストラ・ヒットが使われていることもあって、私がこのアルバムで一番先に好きになった曲でしたね。
シングル・カットするならこれと思ったのですが、リード曲は1曲目の「瞳はサンセットグロウ」になって、P.V.が作られたり、片岡鶴太郎さん司会の番組)「アイドルパンチ」?)に出演したりしていました。
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・Shi-Shonen「2001年の恋人達」
from album 『2001年の恋人達』(TECN-18043/テイチク)
このアルバムの歌詞は麻生圭子さんと石川あゆ子さんのお二人がメインで書いていて、この点ではポータブル・ロックのセカンド・アルバム『ダンス・ボランティア』に通じますね。
売れっ子の女性作詞家に作品を依頼することが作品のコンセプトになったということです。
ちなみにこの曲のみ戸田さんの作詞・作曲で、これまでの作品のカラーに近い仕上がりですね。
フェアチャイルド時代に戸田さんが書いた曲にも繋がりがあったりもして。
松浦雅也さんの「サウンド・ストリート」(ということは火曜ですね)に出演して、この曲を演奏したはずです。
Shi-ShonenにはまだまだP.V.がありますし、草月ホールの映像(や音源)も残っているはずですから、まとめた形で発表してほしいものです。
明日、また「ケースから一掴みの5曲」をやって、明後日からは「読書日記」をやる予定です。
最近、割と本や雑誌を色々と買っているので、ちょっと長くやるかもしれません。
それと上京する用事もありますから、まだ流動的です。お楽しみに。
ではまたー。