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獲物の分け前・1月上京編6〜平野悠「1976年の新宿ロフト」

 発売されたばかりなんで、入荷しているかと思って地元で一番大きい本屋さんに尋ねたところ、入荷していなかったという。
ネット通販も考えましたが、上京する時に買えばいいと判断したのが先週のことですね。
で、上京時にCDショップで購入したので、ブックカバーしてないのでした。そこだけ残念。
じゃ、行ってみよー。

・平野悠「1976年の新宿ロフト」(星海社)

 新宿ロフトがオープンしたのが1976年10月なんですが、この時期のライヴ音源が収録されたCDを2枚、私は持っているんですよね。
鈴木慶一とムーンライダース『火の玉ボーイ』と南佳孝さん『摩天楼のヒロイン』のボーナストラックとして収録されたものです。
この本を読んでいたら、それは同じ日(1976年10月3日)の収録だとわかったんです。
『火の玉ボーイ』と『摩天楼のヒロイン』は偶然にもA面とB面でコンセプトを打ち出した傑作アルバムなんですよね。
発売時期はかなり時間が過ぎての作品ですから(『摩天楼のヒロイン』の方が数年先でした)、『火の玉ボーイ』は影響下にあったと考えるべきでしょうね。
『火の玉ボーイ』には南佳孝さんがヴォーカルで参加していることも付け加えておきます。

 平野悠さんと牧村憲一さんの対談はロフトプラスワンで聞いたエピソードと重なる部分もありますが、今読んでいてもかなり刺激的です。
そして、最近取り上げたばかりの竹内マリヤ(当時の表記)さん「ハリウッド・カフェ」が収録された『ロフトセッションズvol.1』についても触れているのが非常に興味深いというか。

 「ハリウッド・カフェ」は作詞が大貫妙子さんで、作曲が竹内マリヤさんという作品なのですが、既に竹内さんの作風みたいなものが伺えるのが素晴らしいですね。
しかも演奏は(鈴木慶一さんと武川雅寛さん抜きとはいえ)ムーンライダーズによるものですからね。

 新宿ロフト以前の店舗、荻窪ロフトや西荻ロフトについての文章や写真も掲載されていて、資料としてもかなり役立ちます。
新宿ロフトの開店してからのエピソードも含めて、メチャクチャ面白い本だと思いますが、ちょっとお高めの値段に感じてしまう私です。
紙や印刷代、輸送費が値上げしてますから、本だけが据え置きということはあり得ないのはわかりますけど、やっぱり慣れ親しんだものだけに違和感があるのが正直なところです。すみません。

 とりあえず1月の上京時に買ったCDや本については明日で一区切りの予定です。
我ながら、よー買うわと突っ込みそうになりました。

 ではまたー。


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