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早瀬優香子/サルトルで眠れない~隠れ名曲、名演コレクション。

 昨日は松尾清憲さんというか武川雅寛さんの曲を取り上げたのですが、これまた評判がよかったので、(一部では)かなり人気の早瀬優香子さんの曲を取り上げてみます。
最近、水道橋博士のツイキャスでも取り上げられていたのが印象的でした。

 あ、まずは早瀬さんと松尾さんのつながりから書きますか。
早瀬さんをプロデュースした秋元康さんは松尾さんの初期のソロ・アルバムに歌詞を書いていたんですね。それとおニャン子クラブに松尾さんが曲を書いていましたし。

 そして、この曲が収録されたアルバム『躁鬱』の編曲はエキゾティックス(オフコースのサポートをやっていた時期でもありましたね)の西平彰さんだったんですよ。
西平さんは宇多田ヒカルさんのデビュー当時のアレンジャーというのが一番知られているのかな?
それとも沢田研二さん「6番目のユ・ウ・ウ・ツ」の作曲者ということかもしれませんね(ちなみにエキゾティックスはバンドでもアルバムを出してますが、沢田研二さんのライヴやレコーディングのサポートが活動の中心でした)。
ちなみに松尾さんのポリドール時代の(全てのアルバムの)レコーディングや(日本青年館での2回のホール・コンサートなど)ライヴには複数回参加しています。
それもあってか、松尾さんのファースト・ソロ・アルバム『SIDE EFFECTS』の参加メンバーと『躁鬱』の参加メンバーは重複しているのでした。この話はまた後程。

・早瀬優香子『躁鬱・決定版』(SXCR-301/シックスティ)
1986年発売の『躁鬱』オリジナル盤を販売権移行のためジャケットと収録内容を変更して、1992年12月16日に再発したもの。
「サルトルで眠れない」収録。画像をタップすると、「サルトルで眠れない」を聴くことができます。

 ちなみに早瀬さんの『躁鬱』のP.V. の演出は堤幸彦さんが担当しています。
堤さんと秋元さんは1986年にSOLD OUTという会社を立ち上げましたし、堤さんはこの頃とんねるずの番組の演出を担当していたなどの理由で起用されたと思われます。
「サルトルで眠れない」には2種類のP.V.が存在していて、LD(VHS)には両者が収録されています(下のジャケットを参照ください)。

・早瀬優香子『躁鬱』(SM058-3032/シックスティ)
『躁鬱』のレーザーディスク盤。
ちなみにアルバム収録曲の「ピンクのCHAPEAU」と「蟻」のP.V.は収録されていない(元々制作されていないかも?)。

 ちなみにシックスティ・レコードを立ち上げたのは、コロムビア時代に山下久美子さんや近田春夫さん、ジューシイ・フルーツなどを担当した三野明洋さんです。
サエキけんぞうさんのイベント、「コアトーク」に三野さんと早瀬さんが出演した回がありまして、かなり貴重なエピソードが連発したのでした。
はっきりと覚えているのは「サルトルで眠れない」を三野さんが物足りなく思って、ギターのダビングのために斉藤誠さんを呼び出したそうです。よくある話っぽいですけど、これ、ニューヨークでの話ですよ。
確か、ベーシックは日本で録音して、ニューヨークでミックスをしたとかもこの時聞いたのでした。

あと、早瀬さんがヴォーカルの参考にしたのは「マリリン・モンローだった」とか。

 ちなみに早瀬さんのアルバムがなかなか再発されなかったのは、三野さんが権利をずっと持っていてOKを出さなかったからなのでした(現在はユニバーサル・ミュージックが販売権を所有しているようです)。

・「ミュージック・ステディ 1986年2月号」(ステディ出版)
早瀬優香子インタビュー掲載。
画像をタップすると、「サルトルで眠れない」のP.V.を見ることができます。

 ここではお馴染みの「ミュージック・ステディ」に早瀬さんのインタビューが載っているんですねー。
この記事によると参加ミュージシャンは斎藤誠さん、白井良明さん、友田真吾さん、渡辺等さんに(昨日取り上げた)武川雅寛さん。
つまり、斉藤誠さんと渡辺等さん以外は、先にも書いた通り、松尾清憲さん『SIDE EFFECTS』と被っているのです。
ちなみに被さっていないうちの一人、渡辺等さんはリアル・フィッシュとShi-Shonenのメンバーだったことが重要でして、コロムビア時代のShi-Shonenを担当していたのも三野さんなのでした。
同じく、リアル・フィッシュとShi-Shonenのメンバーだった友田さんとはよく会っていた時期があるんですが、この辺の話聞いておけばよかったと後悔してますよ。
そして、この号のディスク・レビューで「サルトルで眠れない」が野崎沙穂さんのカヴァーだと知って、野崎さんのアルバム(確かプロデュースは加藤和彦さんでした。彼女のファースト『沙穂』)を買った記憶があります。
ちなみに『沙穂』はCD化されていない模様です(MEG-CDでは発売されていたようですが)。

・「NewNEWパールタイムス30号」 
サエキけんぞうイベント「コアトーク」で配布されたもの。

サエキさんのイベントで早瀬さんの熱心なファンが大勢いることを知って、確か再デビューもその人達が動いて実現したことを今思い出しました。
つまり、早瀬さんについてはもっともっと書ける人がいますから、そういう方々による早瀬さん話を是非聞いてみたいというわけです。
ちょっと長くなってしまったのでこの辺にしておきます。明日も隠れ名曲、名演コレクションをやって、明後日からはまた別のことをやりたいと考えております。

 それではまたー。 

 

 

 

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