菅沼ぜりい

認知療法的な日記と短歌

菅沼ぜりい

認知療法的な日記と短歌

最近の記事

折れたあとも日々は続く

ぼんやりと暮らしている。 実家に土下座して金の無心をしてから、そろそろ1年が経つ。障害年金も降りて、結婚もして、(この話はいつかまとめてしようと思う)、血反吐を吐くようにお金をかきあつめる日々は終わった。本当に辛かったな、と思う。人よりも重たい体を引き摺りながら。 1日4時間弱、今は働いている。清掃とバーの仕事をしている。でもそれじゃあ遊びに行くお金までは稼げないから、正社員の障害者枠で就職しようと思って、いまは就活中だ。 ばっきりと、何度も心は折れる。 もう生きられない

    • 犬へ

      犬が逝った。 実家の犬が逝った。私の妹犬。 8ヶ月の余命宣告を軽々飛び越して、ガンなんてなんでもないように1年半生きた。そうして、最後の2週間にくらっと弱って、逝った。 実家の真っ暗のリビングで、母と、私と、犬のからだが眠っている。犬のために買った花束から、水仙のかおりがする。時計の秒針が大きく聞こえて、母のいびき。犬の寝息は、ない。 ああ無理だ。焼くなんて無理。 今でもまだ生きているようなふわふわの犬を、焼いてしまうなんて無理だ。明日火葬場への道のりを、わたしどんな顔で

      • 走れ!

        貯金が底をつきそうだけれど、この間競馬に行ってきた。 ばかかな?ばかだと思う。でも1日遊んで2000円マイナスくらい。いや負けてるやん。はい。私は競馬にいつも負けています。夢見たいは馬券ばかり買ってるから。 私がずっと好きだった馬、マカヒキのことを話す。おしりの大きな綺麗な馬だ。9歳まで走った。本当にすごいことだ。 3歳の時に東京優駿を1位で走った馬だ。そうして、勝てない日々のむこう、8歳になってGIIで勝った。9位人気の、おじさん馬。 マカヒキの走るレースは、私が人生

        • 死ぬときにみるひかり

          ※性や死についてセンシティブな話が含まれます ※わたしの認知療法的な雑記です。なんの根拠もなく、なににたいしての意見でもありません。 奇妙な夜だ。 もうすぐ死ぬ犬を囲んで、とくべつ仲のよくない家族が、同じ部屋で眠っている。 余命わずかな犬と最後の思い出を作る旅に来ている。父と、母と、妹と、弟と、わたし。 母が犬の背を撫でる音がする。 それが耳障りだった。 病んだ犬の治療法で、母と、私や妹は、すこし、揉めた。揉めたけれど、既に家を出た姉妹よりも、毎晩同じ布団で眠り、世話を

        折れたあとも日々は続く

          なつのひはつめたい

          就職が決まりました。 パソコン触るのが好きだなあと前職で思ったから、パソコンの仕事。そしてそういう仕事を選ぶ人は、人付き合いの距離感が、広い人が多いよと、教えてもらったので、そうした。 どんなに素敵でいい人でも。 生きているレイヤが違う人というのはいて、どんなに見ているものがおなじでも、あんまりに感じ方が違うことに、冷たい断絶を感じてつかれるときが、ある。 いま、すごく奇跡的な偶然で、私と付き合い始めてくれたひとがいるのだけれど、レイヤが近くて、助かるなと、かなり思ってる

          なつのひはつめたい

          2年半でまた会社を辞めた話

          ウケる、何だこのタイトル。 前のnoteを見直してたら、就職したての頃の話が書いてあって、笑ってしまった。あーあ、2年半後のおまえ、また仕事辞めてるよ。 11月のことだ。私はある日、突然倒れた。 ある日目が覚めたら、濡れた布団でも身体に載せられてるんじゃないかってくらい、重かった。頭はずっと痛くて、全身の筋肉が引き攣って震えていた。起き上がってトイレに行くと、息切れがした。初めはコロナかと思ったけれど、熱もない(その後検査もした。何ともなかった。)。結局3日休んだけれど

          2年半でまた会社を辞めた話

          パイナップルケーキは地獄のように重い

          月曜日、全身が酷く重かった。 でも仕事だぁ〜行かなきゃな、と、少し無理をして行った。まあ、社会人ってそれが普通やないですか。そしたらね、次の日、布団から起き上がれなかった。全身が鉛みたいに重くて、濡れた布団を体にかけられたみたい。 ググッたら、鉛様麻痺というものに似ていて、体を動かさなきゃだめだよ、と書いてあった。そんだば出勤しますか!って出勤して、挙句、帰宅後離れ(のような場所)の大片付けをした。 よっしゃ体動かしたべ、これで治るな!…………んや、治るわけねーのである

          パイナップルケーキは地獄のように重い

          いつだってラストランはうつくしい

          有馬記念が終わりましたね。 みんな買ったのかな、負けたのかな。もちろんそれだけではない、最高の勝負だったのですけれど。 ちなみにマカちゃんは大勝しておりまして、「最高や、今から映画見に行ってミスド買ってストゼロ飲みながらエムワン見るわ!!!」と言っていました。うれしいとすぐミスドいくなぁこいつ。すきだ。 お陰様で、転職してからそろそろ2ヶ月が経とうとしています。どうしようもない部分を除けば人間関係には恵まれて、パソコンは好きだから仕事の勉強はちっとも苦じゃない。 なの

          いつだってラストランはうつくしい

          私はいつも惜しみ過ぎる

          就職先が決まった。 実家からとても近い会社の事務だ。人事の人は、はきはきとやさしく喋るふくよかな女性で、私の好きなタイプ。電話口の方も丁寧に話して下さる。雰囲気は良さそう。条件はまあ悪くなくて、そこで働くことに決めた。がんばろう、たのしくぼちぼち、とぼんやりおもって、それから、すこし吐きそうになる。 実家に戻る。 実家から出るために、2年ほど前の私がどんなに必死だったか、理解できるのは世界に私しかいない。 なのに、実家に戻る。 ひどい裏切りだ。2年前の私は私を何度殴

          私はいつも惜しみ過ぎる

          牛丼並みはいつも少し多い

          今日は企業が運営する有料老人ホームの面接に行ってきた。 面接の兄ちゃんは関東弁のへんな兄ちゃんで、わたしが「正直、介護に戻るかすごく悩んでいるんです」と、最後に本音をぼろっとこぼしてしまったら、 「いろんなとこ見てから決めたらいいよぉ。どこに行っても後悔はするけど。営業行ったら介護すればよかったなっておもうし、介護したら営業してみたら良かったって思うよぉ。隣の芝、青いもんねぇ。人生1回だけやから、後悔するとしても、好きな後悔を選ばなきゃだめだよォ。」 と、言った。金言を

          牛丼並みはいつも少し多い

          まかちゃん頼むから後輩とルームシェアしようかなとか冗談でも言わんとって。

          マカちゃんって誰やねん。って感じですが、マカちゃんというのは私の彼女のことです。まだキスもセックスもしてない、私の彼女。 何故マカちゃんと呼んでいるかと言うと、あだ名や本名なんか書いて本人に見られたら目も当てられへんからです。こんな弱みを握られたらなんて煽られるか分かったもんじゃねぇ。 ところでマカちゃんというのはマカヒキという競走馬からお名前お借りしました。お尻の大きな可愛い馬なので、よかったら見てね。 マカちゃんは非常にフラットでシンプルな性格をしていて、普通にはな

          まかちゃん頼むから後輩とルームシェアしようかなとか冗談でも言わんとって。

          爪を1枚落としてもハッピー。

          「ナポリの男たち」というゲーム実況者グループをご存知だろうか。わたしは彼らが週に一度配信するラジオのようなものの大ファンだ。 今日はかれらの展覧会に行ってきた。 かれらの展示会の展示はファンでなければ訳の分からないものばかりだ。メンバーのパジャマ、3歳頃の写真、私服の際首に巻いていたねじねじ状のなにか、とか、もはや訳が分からないでしょ。 でもどれもラジオ(生放送)でネタにされていたもので、みるひとがみれば、面白くってたまらない。わたしはそれはもう笑ったし、一緒に来ていた

          爪を1枚落としてもハッピー。

          台風が好きってのも最近は不謹慎でなかなか言えへんね

          社会人一年目なのに転職二回目の菅沼。 いったい私は何ができるんや?エンジニア、エンジニア、営業、営業、事務、営業…………ハローワークでそういう並びをぼんやり見つめる。いくつかを印刷して、紹介状なんか書いてもろて、ほんで帰宅した。 なんもしたくあらへん。ウワーーッ。営業なんかできる気ぃせぇへんぞ。同じとこでじっとでけへんから、事務も自信ねぇぞ。手に職をつけようか?ITの門扉叩いてみる?、なんて、そんな。 「対物の仕事は技術さえ身につければ結構いつでも雇って貰えますから、対

          台風が好きってのも最近は不謹慎でなかなか言えへんね