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ハイキング+コーヒー15
遂に丹沢へ
秦野の大倉バス停から、所謂「バカ尾根」を通り
塔ノ岳へ
なぜバカ尾根なのかはよく分からないまま足を踏み入れる。ひたすらに登る、ということは知っていた。スタートすると間も無く「塔ノ岳 7.2キロ」の表示
これまででは割と長めの距離
自ら来ておいて恐れ慄く、
一方で長く歩けることに喜びも覚える、変なヤツ
駐車場から山へは割とすぐ、道は分かりやすく人も多い
でも距離が長く広いからかそれほど混雑は感じず
楽しい
しばらくなだらかに登りたまに岩場、そして階段!
ひたすら階段。
しかし、山の初心者で焼山の所謂“裏丹沢”を少しかじり、そしてバテた私は思う
「階段、登りやすいっ!親切!!」
山がここまで整備されているのは…と気にならなくもないが自然が荒れないようにとも配慮され、やはり素晴らしいし何より有難い。
階段をひたすら登り思い出したのは前職の警◯学校時代
私は特技と呼べるものを持たないが、20代くらいまで強いて言うならば「階段の一段飛ばし上り下り」が唯一の特技だった(同期には「ケガをするから止めろ」と度々怒られたが)
寮では5階か6階の部屋が割り当てられていた、もちろんエレベーターは設置されている。しかしもちろん使用禁止
ここでは理不尽で理に敵わない事こそが鍛錬である(歪んだ主観)毎日何往復と駆け上がり駆け降りる
起床し伝達事項の為往復、点呼の為往復、朝食の為往復、掃除に往復、そして授業に向かい、着替えの為また戻り…以下省略。
毎日ランドマークタワー往復の登り降りに相当する階段を登り下りしていたように思う。
慣れたらさほど苦でもない。
ある時それはそれは厳しい(故に優しさの裏返しでもある)教官から校内放送で呼び出しがかかる
「◯◯教場の◯◯室の部屋員に特別講義を行う。」
怖いのはこの後
「特別講義で強制ではない、やる気がないなら来るな、やる気があるなら代表一名、至急来なさい。」
該当するのは自室5人きり、もちろん名乗りを挙げた
「私が行く!」
「行ってこい!!」
と言われるか否か部屋を飛び出す、得意の一段飛ばしで駆け降り走る
「◯◯教場◯◯巡◯参りました。」
すると教官に驚いた表情で
「どこにいた?」と問われる
規則で時間によりだいたいの所在は決められている
もちろん部屋から飛んできた
怯えつつ「部屋からです!」と答えると
「早えなぁ!」
と笑われた。
どうやら必死さが伝わった
階段の一段飛ばし登り下りが役立った、最初で最後の出来事だ。
ちなみに本館は「走ってはいけない」ルールだった
ここでのルールは“絶対”
文字と本来の意味以上の“絶対”
しかしポンコツはその絶対を揺るがす(つまり走らないと色々間に合わない)本館の階段を誰もいないと思い一段飛ばしで駆け降りた
なんだか先に悠長で重厚な足音全く、人の気も知らずのんびり
しまった!と思い歩みを止める。上司を抜かしてはいけない、これも絶対、先にいらしたのは“学校長”だった。ここでのもっと偉い上司
最敬礼し、“走ってません”と表情で訴え…
きれない。
「…どうぞ、急いでいるんでしょう?」と譲られる
他に人がいないのを良いことに(いたらとんでもなく叱られただろう)最敬礼しお言葉に甘えるが微笑んだ目の奥は、決して笑っていないように見えた。
私の持つ唯一怖い階段話。
(ちなみに直接話したのはこの時だけ)
とにもかくにも階段の上り下りはそれほど苦でない。
登っている山へ話を戻す
階段がなければこの斜面、私には登れないだろう
スネとモモが悲鳴をあげ、砕けてしまっても不思議ではない、こんな親切で整備してくれている尾根を「バカ呼ばわり」はちょっとできない。
トレランの人たちは軽やかに追い抜いていく。
凄すぎる…
苦でない、なんて言いつつ、頂上手前で歩いて来た1人にも追い抜いてもらう(←バテとる)
「長いですねぇ」と言われ
「本当ですねえ」としみじみ返す。
登りつつ持って来たミニあんぱんを齧る
牛歩にて
あんぱんかじり
「…ノド渇く」
あゝ尾根でなく
バカな声かな
美味しいけれど、口の水分を全部持ってかれた。
しかしふと振り返ると、絶景!
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長い道のりも報われる。
そして
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手早く味噌ラーメンを、ネギと卵だけのトッピング
写っていないが、ニカラグアの豆で淹れたコーヒーも絶品だった。
ラーメンも温まるし、コーヒー×あんぱん最強!!
ずっと山並みを眺めて味わった
下りはさすがに足にキタ。
しかしここでも痛みは生じず
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鹿にも遭遇。
下りて「バカ尾根」の由来を確認
丹沢山地で最も登山者が多い尾根で、一年を通して登山者が絶えない。この登山者の多さから登山道の裸地化が問題となっており、特に花立周辺では深刻化している。全長約7km、標高差約1200mで、低山とはいえ馬鹿には出来ないかなりきつい長い登りが続くことから[要出典]「バカ尾根」という別称もある。なお、塔ノ岳から南東側には表尾根が延びており、大倉尾根と共に休日には多くのハイカーで賑わう。
あ、“バカに出来ない”なのね、失礼しました。
単調とも言えるから本格的な山々に登る人には物足りないらしい。
私には十分楽しめた、ありがとう!
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豆腐ドーナツものって、ジェラートはしっかり豆乳感
美味しかった、また来よう丹沢