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メニューブックの役割を理解すると、月商は3倍になります。

宇宙一外食産業が好きな須田です。
 
前回に引き続きメニューブックを修正する際のポイントについて解説していきます。
 
と、その前に。
 
新作の出版日が決まりました。
 
公式発売日は11月22日になったそうです。
 
実際には19日は本屋さんに納品されるので、早い書店では19日に店頭に並ぶようです。
 
Amazonでは、10月20日から予約を開始するとのことです。
 
タイトルは、「飲食店 失敗しない値上げの法則」です。
 
多くの飲食店経営者の方が感じている、「値上げしたいけれど、失敗したくない」という気持ちに、ダイレクトに訴えかけるタイトルです。
 
今回このnoteでお伝えしている、メニューブックに関する記事ですが、もっと詳しい内容が本には掲載されています。
 
実際に、客単価が1280円から1880円に爆上がりした地方のレストランのメニューブックを、参考例として写真付きで掲載して解説していますし、商品写真の扱い方や、メニューブックと連動したSNSでの告知の仕方など、客単価アップのみならず、最も重要な集客との連動させるやり方なども掲載されています。
 
自画自賛と言われようとも、なんと評価されようとも構いませんが、もし本に書いてある内容の一つだけでも実行したのなら、確実に月商は上がっていきます。
 
客単価が上がるのは勿論、今までよりも客層が一気に好ましい状況へと変化してきます。
 
実は、多くの飲食店では現在の客層よりも、もっと優良なお客さまに利用して欲しいと感じています。
 
ただ、現実には好みの客層じゃなくても毎日利用していただいているので、その客層で商売をすることに妥協しているのが現状です。
 
それでも、客層を変えることもなく、だらだらと現状維持のまま、苦しい売上を何とか維持しつつ経営を続けています。
 
本当に今のお客さまとこれからも商売を続けて行きますか?
 
そのお客さまよりも、もっと相応しいお客さまと商売をしたいと思いませんか?と、声を大にしてお聞きしたいです。
 
前回の記事で紹介した千葉県のカフェの事例ですが、やはりこのご夫婦も今のお客さまを大事にしたいと盛んに言っておられました。
 
いまのお客さまも大事にしつつ新しいお客さまにも利用して欲しいと、非常に都合の良いことを言っていました。
 
今のお客さまで、今の商品で、今のメニューブックで、そしてその結果が、今の売上と利益構造なのに、それでも今のお客さまをと、言いていました。
 
そのお客さまとこれからも商売をしていても、成功することは無いですよとお伝えしても、手放すことが怖くて踏み切れませんでした。
 
 
しかし、メニュー改変をして実際に起こったことは、これまでのお客さまのなかでは、好ましくない層のお客さまが自然と利用することが無くなり、本来求めていた新しいお客さまに利用させるようになり、客単価は10%以上も上昇し、最も欲しかった利益がキチンと残るようになっていきました。
 
すると、あれほど今のお客さまも大事にしつつと言っていたのに、好ましい現実が目の前に展開されたとたんに、好ましくなかったお客さまは自然といなくなって、まるでリニューアルオープンをした感じですと、おっしゃっていました。
 
あの儲からなかったビジネスモデルを、勇気を持って捨てて本当に良かったと、私が提唱する内容に変換して本当に良かったと言っておられました。
 
6月からオンラインでミーティングを繰り返し、7月8月と徐々に出来ることから対応していき、9月になってレポートを送ってくれた内容は、それまでのあり可ッとは一変されていました。
 
レポートに書かれていた内容は、来年はこれをやってみたいです、こんなことも計画しています、そして色々なところからコラボの提案も来て、行政からも連絡があり市内の広報誌に紹介させて欲しいとまで言われましたと、そんな嬉しい内容が書かれていました。
 
商品の価値を上げて売価を適正価格にして、コストパフォーマンスを上げて、メニューブックを伝わる内容に変化させただけで、現実が大きく変わりました。
 
夫婦二人で営んでいるお店で、客単価が110%になるということは、伸びた分だけ全て利益として蓄積されていきます。
 
しかも原価額は上がりましたが原価率が下がり、利益率も利益額もこれまでよりも格段に伸びました。
 
その結果、きちんと利益が残る経営状態になったということです。
 
これまでにも何度も数字は、“率”と“額”で認識しましょうとお伝えしてきましたが、このご夫婦は実直にそれに向き合った結果、原価額が伸びたにもかかわらず、もっと売上も利益も確保できることに驚いていました。
 
これまでの常識では、コストを下げて利益を捻出することばかりを教わってきたから、この現実が信じられない様子でしたが、でも目の前に現金が残っていますから、信じざるを得ません。
 
世の中に蔓延しているコストを削減して利益を捻出するやり方は、断言しますが100%間違いです。
 
もしそれが本当なら、世の中の飲食店は何処も彼処も儲けが出ているはずです。
 
でも実際はご存じの通り、何処のお店も苦労をしています。
 
コスト削減をしたとしても、手に出来る利益は捻出された程度です。
 
「捻出」とは絞り出すということです、言葉の意味は、出そうもない所から無理して出すということですから、手に出来る利益なんてたかが知れています。
 
それを、コンサルタントも会計士も声高々に、もっとコストを下げて利益を捻出しましょうと、馬鹿で愚かなことを言って来ます。
 
そのコンサルタントの提案が、会計士の言葉が、飲食店を苦しめています。
 
彼らに聞きたいのですが、あなたが客としてある店を利用して、貧相なチープな貧乏くさい料理を出されて満足するんですか?
 
そもそもコストを抑えてと豪語しているあなたがたは、この価値のない料理で満足できるんですかと、真剣に聞きたいですよ。
 
客として店を利用した時には、もっと美味しくて豪華なものを消費しておきながら、クライアント先に行っては、コストを下げてと豪語する、この矛盾をどのように考えているのか、本当に経営の実態を知らない愚かな愚策といえます。
 
 
先だってもある上場企業の写真の方と話していたところ、「ウチの社長もコストを下げて利益を捻出するしか飲食店は儲かる方法がないと言ってました」と、得意げに話してきました。
 
即座に、その場で厳しいことを反論しました。
 
「年商500億の上場企業のトップが、まだそんな馬鹿なことを言っているのか、そのコストを下げて捻出された結果、飲食店が益々疲弊していくことを想像できないのか、立場がある影響力がる人間が、大きな声でそんな馬鹿な稚拙な話しを実しやかにするから、多くの経営者が間違いとわからずにその考えを導入してしまうんだ」と、一括しました。
 
個人的も勉強会などで、ご一緒する機会のあるトップの方ですが、社内会議の場ではまだそんなことを言っているのかと、腹立たしく思いました。
 
まさか軽く言ったしかも前向きな表現と思って話した一言で、私にこんなに強く言われると思っていなかったので、当然その社員の方はドン引きしていましたが、私は一向にかまいません。
 
いつであろうとも誰であろうとも、自分の信念と原理原則に反したことは容赦しません。
 
真剣に感じて考えてイメージしてみてください。
 
私が、時と人を選んでその場だけの「大人の対応」をしていたとしたら、あなたは私を信じてくださいますか。
 
テレビに出ても私は芸能人相手に、ズバッと言い切ってきました。
だから、日テレのディレクターも何度も私を使っているとも言ってくれました。
 
「須田さんはブレないから、相手がどんな芸能人だろうが一切ブレないから、何度も出演をお願いしています」と、言ってくれました。
 
私の友人も「お前さぁ、テレビなんだからもっとソフトな言い方は出来ないのかよ」と、言ってきましたが、「じゃぁ、俺がその場限りのお前が言う大人の対応をしたとして、そんな須田を見たいと思うのかよ」と、質問したところ、「気持ちワル!そんな須田は見たくないな」と、大笑いしてました。
 
私は、「宇宙一外食産業が好きな男」と、紹介されました。
 
この人が宇宙で一番好きなんだろうと思われるぐらい、いつでもどこでも外食産業のことを想い考えては語っています。
 
他人がそう評価するほどに、大好きな外食産業です。
 
その外食産業のマイナスとなるような発言も思想も、真っ向から向き合ってきます。
 
妥協はしません。
 
 
ということで、メニューブックの話しをしますね。
 
前回もお伝えしましたが、メニューブックに必要な要素は、セールスの仕組みを盛り込むことです。
 
メニューブックを見て、ある特定の商品を買いたくなるように、意図的に誘導することが、セールスの仕組みを導入することです。
 
ここで改めてメニューブックの役割を、考えてみたいと思います。
 
そもそも、メニューブックの役割を考えたことがある人なんていないと思いますが、それでもあえて質問します。
 
メニューブックの役割とは何でしょう?
 
 
答えは、お客さまを「悩ませない」「惑わせない」「決めさせる」です。
 
 
メニューブックを見て、あれやこれやと商品を見てワクワクしながら選ぶ楽しさを感じさせることと、悩ませる、惑わせることとは、全く違った話しです。
 
 
どれにしようかと目移りしたとしても、最終的には決めさせてあげることが重要です。
 
ですから、ある特定の商品を基準にして、あれよりもこれはここがこうだよね、こっちの商品の方がさっきのあれよりもここがいいよねと、最終的に納得して決めさせてあげることが重要です。
 
それが、メニューを見たところで、どこがその商品の特徴なのか、味の方向もわからなければ、ポーションも想像できなく、そもそもその商品をイメージできないようなメニューでは、何を基準に商品を決めればいいのか全く分かりません。
 
 
昨今増えてきた自分のスマフォにダウンロードするタイプも、毎回毎回サイトを立ち上げて、欲しい商品が入っているであろうカテゴリーを想像して、こっちか?違うか!じゃこっちか?なんだ、こっちでもないのか!じゃここか?と、こんなことが繰りかえされています。
 
なんで、気軽に食事に来てるのに、メニューの操作で煩わしい思いをして、その都度作業をしなければならないのかが、私には全く理解できません。
 
 
これなんかも、メニューとは商品を羅列してあるリストとして認識しているから、あんな愚の骨頂といえる仕組みを開発して販売してるんだと思います。
 
あの商品を真剣に開発して販売している方もいるので、それはそれとして尊重しますが、一つの意見として、私はクライアントに絶対に導入しないようにと強く進言しています。
 
お客さまに負担をかけることはやめましょう、オーダー率が上がるようなことを解説されますが、正しいメニューブックの扱いと比較すると、費用をかけて導入するほどメリットは無いと進言しています。
 
私は個人的には、大反対です。
 
現行のモデルは何処も、非常に未熟な完成度の製品ですので、大きな改良が成されない限り導入をおすすめすることはないです。
 
ソフトを開発している方々は飲食業の何たるかを知らない方なので、実際に現場で活用できる製品を開発できるとは想像しにくいですよね。
 
メニューブックとは、セールスの仕組みが盛り込まれてて、お客さまを悩ませることなく、迷わすことなく、スムーズに商品を決めさせてあげるための、愛あるツールがメニューブックの本質です。
 
お客さまは常に、「損したくない」「後悔したくない」「騙されたくない」と、強く感じています。
 
ですから、「損させないために」「後悔させないために」「騙すような事の無いように」、メニューブックをわかりやすく、理解できるように、ワクワクを感じて頂けるように、仕組化することがメニューブックには必須の要素です。
 
それを、オーダーをするというアクションの利便性だけをことさら重要なことのように主張して、ダウンロードするタイプのシステムを売っていることに、私は強い疑問があります。
 
実際に、好結果がでているお店も沢山あるんでしょう。
 
導入前のメニューブックの状況を確認していないので解りませんが、このシステムを入れて伸びるくらいに、それまでのメニューブックが酷かったということでしょうと思います。
 
 
ですから、現状のメニューブックの状況が酷いようであれば、新たなシステムを入れることもいいかもしれません。
 
ただ言えることは、毎月使用料が発生してお客さまに負担を強いるよりも、シンプルに従来型のメニューブックを、心理学を導入したものにする方が、もっと簡単に売上は伸長しますよと、お伝えしたいです。
 
メニューブックの役割は、お客さまを「悩ませない」「惑わせない」「決めさせてあげる」です。
 
このことを深く理解して、この観点からメニューブックの役割と、それを実現させるためのノウハウとテクニックを再構築するべきです。

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