見出し画像

【絵本感想】『 もりのなか 』



「 モノクロの森に広がる、不思議で優しい世界 」




👑ロングセラー絵本👑

文・絵:マリー・ホール・エッツ
訳:まさき るりこ
出版社:福音館書店



《 読書感想 》


エッツの『もりのなか』は、主人公のぼくが紙の帽子をかぶって、新しいラッパを持って森に散歩に行くところから始まります。最初はひとりぼっちで歩いていましたが、森の中で大きなライオンに出会います。ライオンは、ラッパの音で目を覚まし、くしで髪をとかしてから、「ついていっていいかい?」とぼくに聞いてきます。ぼくが「いいよ」と答えると、ライオンは後ろについてきます。

その後、ぞうの子供が2ひき、水遊びをしているのを見つけます。ぞうたちも水をやめて、セーターとくつをはいて「ついていっていい?」とぼくにたずねます。そして、さらに2ひきのくまが加わり、カンガルーの親子や、こうのとり、小さなさるたちもぼくについてくることになります。ぼくは、いつの間にか動物たちの長い行列の先頭に立つことになります。

にぎやかな行列ができ、森を楽しく歩いていくと、突然大きなテーブルが目の前に現れます。動物たちと一緒にそのテーブルに座って、みんなで楽しいひと時を過ごしますが…。

-----

このお話を読んで、ぼくが感じたのは、森の中で動物たちと一緒に歩く楽しさです。最初は一人だったのに、動物たちが次々に集まってきて、だんだんにぎやかになっていくところがとてもおもしろかったです。

特に、ライオンやぞうなど、普段だったらこわいと思う動物たちが、やさしくて「ついていっていいか?」と聞いてくるところがかわいくて、ちょっと笑ってしまいました。



このお話は、ぼくにとって特別な冒険じゃなくても、ちょっとした散歩がとても楽しくなることを教えてくれました。動物たちと一緒に行列を作って歩くなんて、ぼくもそんな経験ができたらいいなと思いました。

最後にみんなでテーブルに座って、楽しい時間を過ごす場面も、とてもあたたかくて、見ていてほっこりしました。

この本は、白黒の絵だけど、読んでいるとまるで色がついているように感じました。エッツさんは、ぼくたち子どもが想像力を使って楽しむことができるように、お話を作っているんだなと思います。ぼくも、もっとたくさんの友だちといろんなことに挑戦したいなと思いました。


『もりのなか』を読んだ後、心にじんわりと残るのは、優しさと穏やかさです。

静かに進む物語の中で、ライオンやぞう、くまなどの動物たちが次々と主人公についていく様子は、まるで子ども時代の自由な冒険を思い出させてくれます。

現実と空想が自然に交わり、何気ない散歩がとても特別なものに感じられるのです。


モノクロの絵のシンプルさも、かえって想像力をかき立ててくれるものです。

読み進めるたびに、森の静けさや動物たちの楽しそうな姿が、頭の中に生き生きと浮かんでくるのが不思議です。

そして、最後に登場するお父さんの「またこんどまでまっててくれるよ」という言葉は、子どもたちとの日常の中にある小さな冒険を、大切にしていきたいという気持ちにさせてくれます。


バタバタしている間に三連休も最終日となりました。この絵本を閉じた後、しばらくその余韻に浸りながら、日々の中でふとした幸せを感じつつ、大切な一日を過ごしたいですね。



最後まで読んでいただき、ありがとうございました。



■ ネットでの感想


ラッパをもって森に散歩にでかけた男の子は、ライオン、ゾウ、クマと、いろいろな動物たちに出会います。男の子はラッパをふきながら、みんなと行列をつくって森をお散歩。そして森の中で、かくれんぼをはじめますが、男の子が鬼をしているうちに、動物たちは姿を消していました。かわりに現れたのは、お父さん。「またこんどまでまっていてくれるよ」、お父さんはそういうと男の子を肩車にのせて、おうちに帰っていきました。

福音館書店HPより引用

<雰囲気が心地よい絵本の感想文>


#絵本 #絵本感想 #読書 #読書感想 #おすすめ本 #読み聞かせ #児童書 #絵本感想文 #読書感想文
#Amazonアソシエイト


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?