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買ってきた本3

いま住んでいるところでも病魔が猛威をふるい、たまに休みがあっても家に引きこもることが多くなっておりますが、巣籠り用に近所の書店でまた本を買ってきました。今回は怪奇物となっています。最近は、東雅夫氏編集のさまざまな小品集(たとえば、東雅夫編(2016)『怪談入門 江戸川乱歩怪異小品集』平凡社ライブラリー)を読んで、そこから派生してさまざまな作品に手を伸ばしています。

ポー作 / 小川高義訳(2006)『黒猫 / モルグ街の殺人』光文社古典新訳文庫

ポー

『黒猫』に関する言及も、確かどこかで東氏の本(確か東雅夫(2020)『ゴシック文学入門』筑摩書房だったかと思いますが…)のなかにあったのを読んだのだと思います。書店でばったり出会い、そのまま購入。上述の『怪談入門』にも乱歩による『赤死病の仮面(The Masque of the Red Death)』の翻訳が収められていたのを読んで、大変気に入りました。いまから読むのが楽しみです。

上田秋成 作 / 佐藤至子 編(2017)『ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 雨月物語』角川ソフィア文庫

雨月物語

こちらはどこで見かけたのだったか、日本の古典にも相当怖いのがあるらしいというので、購入。作家は江戸時代後期の人物で、恥ずかしながら受験生時代に上田秋成『雨月物語』と作者の名前と作品名をいっしょに棒暗記しただけで実際に読んだことはありませんでした(若いころの不勉強のせいでこういう本はたくさんありますので、名前しか知らない本を順番に少しずつ読んでいる次第ですから、なかなか現代の新しい本にまで手が届きづらいのです)。

欧語はともかくとして、日本古典にはもうひとつ自信がないので、「ビギナーズ・クラシックス」から始めることにしました。原文と注釈だけが載っている、というタイプの本ではなく、現代語による詳しい解説や概要、現代語訳が載っていて、その隙間に原文(の一部)が載っている本ですから、古典が得意でなくても楽しく読み進めることができます。これを読んで、概要をつかんだら、同じく角川ソフィア文庫から出ている『改訂 雨月物語 現代語訳付き』に進むと良い、と編者の佐藤先生が書いていましたので、機会を見つけてそうしてみたいと思っています。

夜な夜な文字の海に漕ぎ出すための船賃に活用させていただきます。そしてきっと船旅で得たものを、またここにご披露いたしましょう。