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Gutsヒロのスイーツ・ストーリー:疑わずに信じよう、明日へ向かって。
Gutsヒロです。Gutsヒロのスイーツ・ストーリーへようこそ!
人生の選択。運命が変わるかもしれない場面があります。私にとって大きな選択は29歳という年で、料理人として期待も希望もなかったのに、それでもパティシエになるために調理師専門学校に入学したことです。
そして、私の運命は大きく変わり、期待も希望もある人生を歩むことができました。
何かを選択するときに、できない理由ばかりが浮かんで諦めてしまうことが多いかもしれません。それは、物理的に難しいこともあるかもしれません。でも、本当に願うことはもしかしたら叶うかもしれないこともあるかもしれません。
私が、自分のお店で「月1回の店頭販売」を企画したときの話をしましょう。
私のお店「お菓子工房たびこ」はお菓子屋さんと言っても厨房機器があるだけで、店頭販売も、お客様を呼ぶこともできないような環境でした。
お菓子を並べるお菓子屋さんのメインである、ショーケースすらありませんでした。
ただ、その時は、インターネット販売や、代理販売店の出品でも満足はしていました。
しかし、最近、人気カレー屋さんを開業した、調理師専門学校時代の元クラスメイトのY子さんのお店を時々通っていたら、
(お客様の直接の触れ合いも楽しそうだなぁ。)
と、率直にY子さんの影響をとても受けたのでした。それは、Y子さんの自慢のお店の空間、美味しいカレー、そして楽しい会話。
まさに、自分が憧れていた、やりたいお店そのものでした。
自分も、厨房があり、お客様スペースのあるお店があるのに、ちょっと足りないだけでそれができない理由をどうにかしようと考えました。
でも、ショーケースのないケーキ屋さんってどこにもないので参考にするアテもありません。ショーケースを買うお金もないですし、ショーケースのないケーキ屋さんってやっぱり難しいのかな。そう思うこともありました。
しかし、
だったら自分のスタイルのケーキ屋をやればいいんだ!
私は、販売するケーキをお皿に乗せてケーキドームをかぶせて、展示販売することを思いつきました。販売する沢山のケーキは大きな容器に入れて厨房の冷蔵庫で保存しました。
そして、厨房の中でケーキを手提げ箱に入れてお客様に手渡すイメージをしました。
そして、この作戦は見事に成功するのです。最初、お客様はお皿に乗った3種の3個のデザートを見て「?」となりますが、「このケーキは展示品です。ケーキは厨房の冷蔵庫でたくさんご用意してあります!」と説明して納得していただきお店の流れは見事に循環してうまく行きました。
しかし、この作戦は私一人ではできません。助けてくれた母や、いとこのお姉さんのお客様の対応のおかげもあってできたことなので感謝でいっぱいです。
私のお店お菓子工房たびこは、普通のケーキ屋さんではありませんが、嬉しいことに大盛況でした。奇跡が重なり私の人生にとって大きな喜びとなりました。
そして、先日の9月1日。2回目の店頭販売を企画して、自慢のケーキと焼き菓子をたくさん用意して、この日を迎えることになります。
しかし、
台風10号の接近、チラシ無しでの営業、助っ人に来てくれる人がいない状態など、9月1日の営業はどうなるのか当日になるまでわからない状態でした。もしも、お客様にご迷惑をかけてしまうようなら「中止」も視野に入れての9月1日でした。
私は、運がいい人間でした。
台風10号は熱帯低気圧に変わり、助っ人にはいとこのお兄さんが来てくれて、そして、チラシ無しでの営業にも関わらず、47組のお客様のご来店がありました。
用意した、お菓子はほぼ売り切れとなりました!
お客様の中には、
「1回目の販売のお菓子が美味しかったから」
「お店の雰囲気がとても良かったから」
「営業するこの日を待っていました」
と、嬉しいお言葉を頂いたお客様もいて感無量でした。また、私の家の近所のご家族も沢山来ていただいたり、高校生の頃アルバイトさせて頂いた会社の社長が来てくれたり、調理師専門学校時代の恩師の先生が来てくれたりと、私の応援もかねて来て頂いた方も大勢いて嬉しい思いでした。
そして、営業が16:00で終わり、のぼりや看板を片付けていた時でした。それまで青空だった空のはずなのに、私の営業時間の終了を待っていたかのように激しいスコールが降り始めたのです。
まるで、天までも私を応援してくれているかのようでした。
店頭販売のきっかけをくれたY子さん。今年、地元に帰ってお店をやりますと、私に連絡くれたときに、話の中で「Gutsヒロ」のnoteの話題になりました。Gutsヒロのnoteは、Y子さんが知らない私の内容もありました。
それは、私が「障害者」であること。調理師専門学校時代では病院の勧めもあって障害をクローズにしていたので、私が障害者であることは学校の一部の職員しか知らないことでした。
そして、会話の中でY子さんが私のnoteを見たいと言われました。私は教えるか、教えないか選択を迫られました。障害者の偏見は今でもありますし、それまで何年も隠していたことを公にする勇気は厳しいものでした。
しかし、私は「Gutsヒロのnote」を教える前に、
「noteを教える条件として知っておいてほしいことがあります。私は障害者なのです。」
と言いました。Y子さんは少し驚きの発言をしましたが、その時もその後も私を普通の人間として扱ってくれました。店頭販売の時には必ずケーキを全種類買ってくれて食べてくれますし、カレー屋に食べに行っても普通に接してくれるほどの仲になりました。
勇気は苦しく厳しいものでしたが、話すことができたから今、店頭販売をして成功した体験があるのです。1つの勇気がもたらした現実が今あるのです。
そして、私は障害を持ちながら生きていることに、小さな克服をできたきっかけにもなったと思います。本当にありがとう、Y子さん。
障害を持ちながらでの人生は辛く、苦しいこともあります。しかし、それを乗り越えた先はもしかしたら幸せな世界が待っているかもしれません。小さな選択が、大きな影響をもたらすこともあります。
お菓子工房たびこのチーフパティシエ「Gutsヒロ」の挑戦はまだまだ続きます。美味しいお菓子を通して愛と幸せをお届けできるよう努めてまいります。どうぞ今後とも宜しくお願い致します。
Gutsヒロ
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