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幸せを感じられるように
きのう、やっと登校許可が降りる。
(ほんとうに頑張った…)
快復したお祝いにマクドナルドへ行く。
病院の帰りで、まだ10時過ぎ。
そしたら、まだ朝マックの時間帯だった!
マフィンとパンケーキがメニューに並んでて、長女も困惑気味。
ハンバーガーとポテトが食べたかったんだろう。
あまり利用しないから、朝マックのことなんてすっかり忘れていた。
「出直す?」って訊いてみたけどそれも嫌みたいで、パンケーキのハッピーセットを頼む。
わたしはエッグマフィン。
朝マックなんて、何年ぶりだろう。
ドライブスルーは苦手で、持ち帰るときもお店に入ってしまう。
(それと同様、モバイルオーダーも苦手)
車から出ないで受けとったほうが便利だろうなと思うものの。
空いていたからか、店員さんがハッピーセットのオモチャを選ばせてくれた。
そんなの初めてだった。
優しい店員さんに心が温まる。
これもドライブスルーだとできないことだろう。
テイクアウトして帰路につく。
一緒に三角チョコパイも買ったから、まずはそれから。新発売のお芋とキャラメルのパイは、長女が「うま!!」と叫ぶほど美味しかった。
チョコの方も捨てがたくて、両方買ってしまう。
それも長女と半分こ。
グラコロの季節になったらまた行きたいな。
エッグマフィンを食べながら思いだしたのは、村上春樹さんの『パン屋襲撃』という短編。
読んだのは大学のときだから、20年くらい前。
『象の消滅』という黄色いソフトカバー。
久しぶりに部屋の本棚から出してみた。
深夜にお腹が空いた夫婦がパン屋襲撃を試みる。開いているパン屋がないから、仕方なくマクドナルドのお店を襲うという話。
筋書きはそれだけだけど、妙に印象に残っていてときどき思いだす。
ビッグマックを30個も作らせて逃走したあと、ふたりはそれを食べる。
そのあと、ちゃんと呪いは解けたんだろうか。
(もちろん比喩だから呪いのようなものは)
エッグマフィンはブラックのコーヒーと合って、食べながらしみじみ幸せな気持ちになった。
三角チョコパイもすごく美味しかった。
それくらいの幸せがいいのかもしれない。
家族はみんな元気で、(また体調をくずすかもしれないけれど、現状は大丈夫で)
久しぶりにマクドナルドに行って、テイクアウトしたマフィンやパイを食べながら物語を思いだす時間。
療養期間中、お昼ご飯にトーストもよく食べた。
ハムとチーズとトマトを乗せて、トースターで焼くだけのパン。
(焼けたら、バジルと黒胡椒をふって)
トーストは8枚切りがいちばん好き。
それを食べながら思いだしたのも、村上春樹さんの小説にでてくるサンドイッチだった。
確かキュウリが入っていたような。
それもとても美味しそうなのだ。
この騒動が起きる前に、『街とその不確かな壁』も読んだ。
図書館がこんなに出てくるのは初めてなんじゃないか。
主人公は(本体も影も)図書館と関わっていて、だから余計に魅力的な物語として読めた。
『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』も読みかえしたくなる。
似てるけど、やっぱり違う物語。
村上作品では『海辺のカフカ』が一番好き。
今までそう思っていたけれど、『街とその不確かな壁』も相当好きかもしれない。
作中、図書館の細部まで気を配って働く司書さんがとても素敵だった。
そして、やっと仕事に行けそう。
ささやかな幸せを感じられるように、自分の体調も整えて。
無理のないように過ごしたい。