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自分で自分を裏切らない
本のデザイナーでもあり、習慣家でもある井上新八さんの新刊。
前作の『続ける思考』がとても面白かったので、今回も面白いだろうと期待値が高かったのですが、今回も面白かった!
今回の本も、『習慣化』に関するものです。
時間管理とかタイパとか、そういうお話ではありません。
著者はフリーランスの方で、私は会社勤めのOLさんなので真似るのが難しいことも多いのですが、取り入れられることもある。
一般的に言われている習慣化のコツと被る話もあるけれど、独自性が面白い。
「こんなことまで習慣化してるのか!」という幅が広い。
そして、「やりたいことって、こんなにたくさんできるんだ?!」という驚き。
「面白い!」「わかるー!」「なるほど」等など、私に刺さったところを紹介しますね。
☆☆☆☆☆☆☆
いつか時間があったらやりたい。
そう考えていたって、
そんな時間はいつまでたってもやってこない。
そうなのよね。
大抵の「いつか」は、いつまで経ってもやってこない。
「いつか使うかも」とか「いつか変わるかも」とかの、「いつか」もやってこない。
なにか行動するのにいちばん大変なのは「やる気」を出すことだ。
「やる気」なんかに頼るから大変になる。
好きなときに「やる気」が出せるほど、わたしたちの意思は強くない。
やる気があるから行動するのではなく、行動するからやる気が出るってやつでしょうか。
確かに「えいやっ!」と動き始めてしまえば、やる気が出てきて捗ることありますよね。
動いてもやる気が出ないこともありますが。
「絶対にやるべき」とか、自分にそういう重圧はかけない。
気合を入れれば入れるほど続かない気がします(私の場合)。
なので、これはわかる気がします。
やっかいなことから手をつける
これはケースバイケースだけど、わかる。
厄介なこと=気が重いことを後回しにすると、ずっとそのことを気にかけていないといけないので、心も体も重くなるんですよね。
仕事の時は、面倒なことから片づけるようにしています。
少しでも自分をストレスから解放してあげるためです。
でも仕事じゃなくなると、ズルズル先延ばしにしてしまうんですよね……。
忙しいときこそ「ひとつひとつ、ていねいに」やる。これがじつはいちばんの近道。
仕事だと忙しいわけでもないのにせっかちが発動して、勝手にテンパることがあるのですが、「焦ってるな」と思った時は、字を書く時、あえてゆっくり書くようにしています。
そうすると、少し気持ちが落ち着く。
気持ちが落ち着くと頭も冷静になるので、結果、効率が上がる気がします。
習慣化する時も、丁寧に落ち着いて取り組むのがよいのですね。
今日ない時間は、明日もない!
「いつか」がやってこないのと似た感じですね。
何かを習慣化するためには、たとえ1分でもやると決めたことはやる!という気持ちを持ち続けないといけないということらしいです。
耳が痛いお話です。
☆☆☆☆☆☆☆
自信を持つことなんかより、自分との小さな約束を守って、自分を裏切らないことの方が大事だと思っている。
この本を読んで1番刺さったのがここです。
誰かに「やりなさい」と言われたわけでもなく、自分で「やりたい!」「やる!」と始めたことなのに、続かないことが多々あります。
運動(ストレッチ)にしても、ボールペン字の練習にしても、三日坊主の繰り返し。
繰り返してはいるのだから、ある意味習慣化できているのかもしれないけど、それは自分が望むスタイルではない。
自分で決めたことを守らない、つまり、自分を裏切り続けるのって、自分のことを蔑ろにしているのと同じことなのではないか?と思いました。
もっと自分のこと、大切にしてあげなくちゃ!
☆☆☆☆☆☆☆
「できない」は「できる」に変えられる
以前の私は、所謂『片づけられない女』でした。
そう、片づけが“できない”と思っていたのです。
でも整理収納アドバイザーの友達のおかげで、そのセルフイメージは塗り替えられました。
私は『片づけられる女』になったのです!
しかし、掃除や片づけが習慣づいていないから、今は『片づけない女』なんですけどね。
「できない」のではなく、「やらない」だけです。すみません。
ちょっと話がズレました(笑)。
わたしのモットーは「きちんとやるより、続けられる方を選ぶ」だ。
これ、大事ですよね。
完璧を目指すより、とにかくやること。続けること。
「今日はこれしかできなかった……」ではなく、「今日はこれだけでもできたからOK」と、できた自分を褒めてあげるのも大事!
なんでもない人生をひっくり返す数少ない方法は、「誰でもできることを、誰もやらないくらい続けること」だ。
推しと同じこと言ってる!と思いました。
とある私の推しの1人は、とてもストイックで、めちゃめちゃ売れっ子なのに良い意味でネガティブな御方です。
その方が以前、「自信がないから、誰にでもできることを徹底的にやる」というようなことを仰っていて、それを思い出しました。
確かに誰にでもできることなのかもしれないけれど、それを実際にやる、しかも誰もやらないレベルでやる、できるというのは才能だと思うのです。
そんな才能が、はたして私にもあるだろうか?と思ってしまうのは、やる前から「できない」と言い訳をして逃げているだけなのかもしれません。
世界にはまだ自分で生み出せる「楽しみ」がたくさんある。
そしてその楽しさを阻害するのは、「やるのが面倒くさい」という壁だ。
ぐはぁっ!(吐血)
ズボラーで面倒くさい病の重症患者な私には、ド正論すぎて語彙力を失う……。
(元々そんなものないだろ、お前)
できる限り楽しく生きることをモットーとしていながら、自ら楽しみを遠ざけているとは、もったいないの極み。
まだまだ完璧主義から脱却できていないんだなぁ……。
完璧になんて、できるわけないのに烏滸がましい。
もっと細分化して、もっとハードル下げて、1でも2でも……いや、0.1でも0.05でもいいから、やりたいことをやっていこうと思った次第です。
☆☆☆☆☆☆☆
本を読んだからといって、すぐに何かを習慣化できるほど私は器用ではないので、最近は「今、何をしたいかな?」を意識するようにしています。
そして、何かやりたいことがあったら、すぐにできることを少しでもやるようにしています。
たとえば、「家中のいらない物を処分したい!」と思っているけど、いらない物全部を思い浮かべただけで疲れる。
なので、パッと目についた、明らかに「ゴミだろ、それ」というものをゴミ袋に入れる。
それだけでOK!
それくらい、ゆるーくやっています(笑)。
「何をしたいか?」→「すぐにできることをやる」という意識づけを、習慣化の練習?準備運動?としてやっています。
そして、できたことは褒める!
頭で考えるだけでなく、日記に書く。
そうすると、「何もしなかったな……」という日がなくなって、ちょっとした充実感が味わえる。
著者のようにはできなくても、自分を少しでも喜ばせてあげられたら、それでいいって思っています。
大事なのは真似することではなく、自分を大切にしてあげることだから。
できるだけ「自分を裏切らない自分でいたい」と、そう思わせてくれた一冊でした。
↓↓↓『続ける思考』の感想文↓↓↓