映画『銀河鉄道の夜』
1985年/製作国:日本/上映時間:107分
アニメーション
監督 杉井ギザブロー 原作 宮沢賢治
予告編
レビュー
宮沢賢治作品の映像化において、最も成功した作品ではないでしょうか。
「人間」ではなく「猫」にて表現したのが、功を奏したように思います。
本作は、5~6歳くらいの物心がつき始めた頃に初めて鑑賞した記憶があり、初見時に経験した色々な感情は、今でも記憶に残っております。
その後の人生において野良猫を拉致し、流れで一緒に暮らしてしまうのは、もしかするとこの映画の影響があるのかもしれません。
また子どもの頃、将来何になりたいのかと保育士に聞かれ、「猫」と即答し、笑われたことがあるのですけれども、何故かそのときの感情も本作の記憶と強く結びついており、とても不思議です。
あと小学校1~2年生の時に、いつも2人で居た親友(ソウルメイト)が、3年生になった直後に突然転校してしまったのですけれども(結局そのまま生き別れとなりました)、その時の感情も、鑑賞時に感じたもの(ラストシーン時に感じた感情)と酷似しております。
幼少期の様々な感覚と深く繋がる、不思議で、特別な作品。
初見が子どもの頃か、否かで、評価が大きく変わる作品のような気もいたしますゆえ、安易に人様へ「おすすめ」することの出来ない作品であるように思います。