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映画『トランスジェンダーとハリウッド 過去、現在、そして』
2020年/製作国:アメリカ/上映時間:107分 ドキュメンタリー作品
原題 Disclosure: Trans Lives on Screen
監督 サム・フェダー
予告編(海外版)
レビュー
本作は、これまでトランスジェンダー(以下:トランス)の人々が、映画やTVドラマの中にてどのように表現されてきたのか、その表現がシスジェンダー(以下:シス)の人々にどういったイメージを与え、現実の社会にてどのような問題を引き起こしてきたのか、そしてトランスの人々が経験してきた差別や歴史、アメリカにおけるトランスの現状、等を、当事者視点により垣間見ることの出来る、とても貴重なドキュメンタリー作品となっております。
映画史的にも、政治的にも、社会的にも、非常に重要な作品です。
※ちなみに「LGBTQIA+」への差別は「女性蔑視」とも密接な関係性があります
本作にて、
「番組の作り手には覚えておいてほしい。あるコミュニティの物語を伝えたり、彼らが伝えるのを助けたりするなら、自分の特権を認識すること。そして彼らとの違いを理解することをね」
と語られるその言葉の意味を、まずはシスの人々はしっかりと受け止め、トランスの人々の立場になって考えることが重要なのではないかと、強く思いました。
他にも印象に残った言葉は多々ありましたけれども、その中のひとつを記し、レビューを終えます。
「子供は見えないものにはなれない。子供だけじゃなくみんなそうだ。いい社会が見えないと、いい社会にはなれない。居場所が見えないと、世界には存在できない」