B-2.アンチ・ドーピング規則違反には11の項目があります。(その2)
11のアンチ・ドーピング規則違反
ハーイ、どうも😊
前回は「SPヤマト」が話を脱線してしまい、具体的な規則違反の内容に踏み込まないまま、終わってしまいました😥。
今回は、あまり脱線しないで本題に入っていきましょう。
2022年現在アンチ・ドーピング規則違反として、以下の11個の項目が定義されています。
これらの違反はアスリート本人だけが対象となるのではなく、サポートスタッフ(指導者、コーチ、チームドクターなど)もその対象となることがあるので注意が必要です。
それでは、順を追って説明します。
1.採取した尿や血液に禁止物質が存在すること
これは、説明するまでもないとは思いますが、アンチ・ドーピングのルールでは、計画的な犯行であろうと、うっかりドーピングであろうと、理由のいかんにかかわらず、採取した検体から禁止物質が検出されれば制裁が科せられます。
なお、その物質についてTUE申請が認められている場合は問題になりません。
※TUE:薬の治療使用特例
2.禁止物質・禁止方法の使用または使用を企てること
実際には、まだ使用していなくても、使おうとたくらむだけでもドーピング違反に問われます。
3.ドーピング検査を拒否または避けること
ドーピング検査を受けたくないと拒否すると、ドーピング違反になります。
アスリートはいつでも、どこでも、ドーピング検査を受けられるように常に「勝負パンツ」を履くようにしましょう。
4.ドーピング・コントロールを妨害または妨害しようとすること
ドーピング検査を妨害したり、妨害しようとする行為は、ドーピング違反となります。
※ドーピング・コントロールとは、ドーピング検査の一連の流れのことを指します
5.居場所情報関連の義務を果たさないこと
この項目は、日本を代表するようなトップアスリートが対象です。
自宅や、合宿所はもちろん、遠征先のホテルやプライベートでの海外旅行などを含めて、365日必ず検査に対応できる60分間の時間と場所、毎日の宿泊先住所を提出する必要があります。
※あらかじめ指定されたアスリートは、自身の居場所情報を専用のシステムを通して提出、更新する必要があります。
6.正当な理由なく禁止物質・禁止方法を持っていること
「2.禁止物質・禁止方法の使用または使用を企てること」と同じで実際に使用する前でも、所持しているだけで違反に問われます。
7.禁止物質・禁止方法を不正に取引し、入手しようとすること
アスリートが禁止物質に手を出そうとしたら、その時点で制裁が待っていると覚悟してください。
8.アスリートに対して禁止物質・禁止方法を使用または使用を企てること
自分自身が禁止物質を使わなくても、他のアスリートに対して使用を企てることも、ドーピング違反になります。
9.アンチ・ドーピング規則違反を手伝い、促し、共謀し、関与する、または関与を企てること
これも説明するまでもなく、誰がどう考えてもアウトですよね。
10.アンチ・ドーピング規則違反に関与していた人とスポーツの場で関係を持つこと
この項目は意外と知らない人が多いのですが、ひとたびドーピング違反になると、制裁期間が明けるまで、チーム練習に参加することも、コーチから指導を受けることも出来なくなります。
11.ドーピングに関する通報者を阻止したり、通報に対して報復すること
11.は2021年から新たに追加された項目です。
ドーピング情報の通報を、妨害したり邪魔をすることもドーピング違反になります。
※「報復」とは通報する本人、その家族、友人の身体、精神、経済的利益を脅かす行為。
アンチ・ドーピング規則違反は、以前は10項目でしたが、このように現在は11項目に増えています。
アスリートは常に最新の情報を把握するように心がけてくださいね。
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