26.何もしていないのにドーピング違反?
自分では、何もしていないのにドーピング違反になったことがあるって本当かな?
今回もSPヤマトの中高生にもわかりやすい「アンチ・ドーピング講座」へようこそ!
ところで・・・
あなたは普段、どれくらいのスピードで移動していますか?
電車🚃やバス🚌の中でこの記事を読んでいる人ならば時速数十キロ、遠征の途中で🚅新幹線移動中ならば200km~300km/1時間、✈️飛行機で移動中だと300km~900km/hくらいでしょうか。
ほとんどの人は、座ってこの記事を読んでいるでしょうから、移動距離=ゼロ、つまり、まったく移動していないと返答が返ってきそうですが・・・
ここで、「SPヤマト」は断言します。
あなたは確実に移動しているのです。
もちろん、時間的な移動ではなく、物理的に移動しています。
しかも、地殻変動によって大陸プレートが1年に数cm移動しているとかいう、微々たる距離ではなく、もっとダイナミックな移動をしているはずです。
実は、あなたが今日本にいると仮定すると、時速約1400kmで移動しています。もし赤道付近ならば時速約1700kmになります。
そう、あなたは生まれてからずっと、音速よりも早いスピードで移動しつづけていることになります。
これは地球の自転速度から考えた場合の速度で、公転速度になると、時速10万8000kmにもなります。さらに言うと、太陽系は銀河系の中心から3万光年くらいのところを、秒速217kmくらいで移動しているらしいです。
要は、基準をどこにするのかによって、まったく移動していないと考えるのか、超音速で移動していると考えることができるのかという違いが出てくることになります。
という訳で、今回も前置きが長くなりましたが、あなたが全く何もしていないのにドーピング違反になる事例を考えていきましょう。
まず、一番最初に思いつくのが、誰かから意図的にドーピング禁止薬物等を混入させられる、いわゆる“盛られる”場合があります。
実際に国内であった例では、ライバル選手のペットボトルに禁止薬物を混入して、相手選手を失格にしようとした事例があります。
これは、自分では何もしていないはずのペットボトル飲料を飲んでドーピング違反が疑われた事例ですが、視点を変えると、被害アスリート側にも注意不足があったといえる面があるのではないかと考えます。
本来、一旦自分の視界から離れた開封済みのペットボトル飲料は飲むべきではないというのが基本です。
同様に一品ずつ個人に盛り付けて提供される料理にも注意を払う必要があります。あなたのお皿の料理だけに禁止物質を混入させることが可能です。
異物混入だけでなく、食中毒やアレルギーなども考えられますので、飲食には十分注意してください。
次は、何もしないというよりは、するべきことをしなかったと言った方が適切かもしれませんが、居場所情報に関する義務を果たさない場合が考えられます。
トップアスリートは、練習場所や滞在場所、試合予定などの情報を常にアップデートしなければなりませんが、これを怠るとドーピング違反になってしまいます。
詳しくは別稿をご覧ください。
「17.明日はお泊りデート。でも、どこに泊まるのかちゃんと教えてね。」
このほかにも、TUE申請の期限切れに気づかずに再申請をしなかったなども、するべきことをしなかった事例に含まれます。
このようにアスリートは常日頃、最高レベルの注意力を維持して日常生活を送ることが求められていることがわかると思います。
あなたが、常識と思っていることでも視点を変えることで違う事象が見えてくることがあります。
目👀や耳👂から入ってくる情報を有効に活用してください。
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