家の若返りと柴犬 短歌
(( カーテンをひらけば朝に檻のなか
きのふ組まれし足場を忘れ
かけがえのなき調度品 失へり
部屋の窓よりみえし青ぞら
冬代表みたいな顔でお礼いふ
「ほんとに寒くてすみませんでした」 ))
※ これは職人さんに毎日私が言っていたことです。若い職人さんが７時間ほど極寒のなかで仕事をされ、疲れた様子もなく「今日はこれで終わりました」と清々しい笑顔で帰られます ※
◇
足場が見えていますが、隙間から青空も。
足場の組み立ては一日かかりましたが、私は大きな音が苦手なので、ガラガラカンカンカン、これは大きなストレスだろうと心配でした。そういう心構えをし続けていましたが、そこまでひどい音でもなく用意していた耳栓も使いませんでした。
終わった後の若返った綺麗な家だけを想像していました。嫌なことを乗り切るコツでもあります。
うるかったのは家の中、柴の騒ぐ声でした。
◇
足場を組まれた翌日。
先ず古くなった家のあちら此方を剥がされる。
そして養生フィルムが貼られ、窓から空は全く見えなくなります。
閉塞感はんぱない上、家中が暗く、特に廊下、北側のキッチン、トイレ、お風呂など一日中夕方のようでした。どんなに晴れていても南側のリビングでさえ曇りの雰囲気、電気を点けないと滅入る感じです。あぁこの状態が１カ月……。
そして塗装が始まります。
この不安気な顔。これは、職人さんがお昼休憩をされているとき、やっと窓に近づけた柴。音をキャッチするため耳はくるっと外向きです。
何が今家に起こっているのか全くわからない柴なのでその不安は計り知れません。
◇
突然、リビングの真正面の掃き出し窓の足場を渡る影が！
ドスドスドスドス、私だって怖い((( ；ﾟДﾟ)))
出掛けようにもいちいち車の被いを取ってもらわないといけないので、朝のうちに「今日は何時と何時に出掛けます」と、職人さんにその日の予定を言っておかないといけない。やんわり拘束されている。出掛けるのは最小限にしよう。
◇
後追いして付いてくる柴さん💦
柴があまりにも怖がるので、、大丈夫だからね、これはね……と何度言っても、そんなこと分かるはずもなく。
こういう時でも、逆に私が泣き真似すると飛んできて大丈夫だよと顔を舐めてくれる。やっぱりまずは共感の方が大事みたいです。この子には。
日中こんなやりとりが家の中で行われていました💧
後日、塗装もピークに達し、掃き出し窓以外、東の窓、北のキッチンの小さな窓まで、人影が現れては消え、そして急な物音。
こうなると、
「怖い」 の最上級、、、クレートに自ら避難！
右横のケージは夜寝るとき用。クレートは災害時避難用など運送用です。「ハウス！」と言うとご褒美欲しさに入りますが、年に何回か大きな雷が鳴ると飛び込んで行くくらいです。今回自分で入って行ったので、避難用であることを理解しているようです。私のそばよりここが安全？
◇
毎日午後、柴のストレス回避のためなるべく長時間散歩に連れていきます(＾ω＾Ｕ)＼(^^)
ただ、あのへんの２～３週間、雪の日があったり今年一番の寒さでした。でも仕方ありません。
職人さんに、寒いなか申し訳ないと思うと同時に、こんなに大変な仕事なんだ！と心から感謝していました。
ちょっと遠くまで。
少しでも外の時間を稼ごうと散歩はいつも行かないところまで行きます。
冬の葡萄畑を近くで上から眺めたのは初めてでした。いつも緑で覆われたなかに紙にくるまれた葡萄がなっているのを車の中からみていました。
( ( きさらぎの葡萄の棚にのびる枝は
路線図のやうに広がりてをり ( (
今水抜きされている大池の公園に、久しぶりに行ってみると、公園の中に入れました (^^)
そばの小さな池にアオサギが居ました。
別の日に行くと、カワセミが木の根っこに止まっていましたが、スマホを……と横を向いた間にもう居なくなっていました。残念。
奇跡のような青色でした。🐦
またある日、
これは小さな鳥。 Googleレンズで調べるとたくさんヒットしてしまい、名前は分かりませんでしたがその中のユキコサギということにしておきます♪
長い散歩のお陰で色々な発見がありました
※~ (^○^) ~※
昨日足場は無事解体されました。
一生に一度の出来事でした。
読んで頂きありがとうございました。
長くなってしまい、すみません💧