自作本ができるまで① まずイメージする?
初めてのInDesign。面付けってなに?!和紙を作ってみよう。
はじめての本を作っている時、起こったことと感じたことの記録。
自作本を作るきっかけ
『音の物語』を書き始めた頃から、印刷物にしたいという思いがは漂っていた。先にネットで公開するきっかけは、全ての記事は8割のまま、次のことを追いかけていた。公開することで、一旦完成させること。同じ時期に、職場の社長に会社で作ったものを社内全員に「共有して」と言われた時、恥ずかしくて気が引けた。そして、彼は私にこう言った。
週末に、なぜか彼の言葉を思いめぐらして、仕事と人生、両方共鳴した。そして、未練なものをパブリックにしたことでうまく寝られなかった。
その年末に、本書の唯一の女性、最高齢の穐吉さんについて書いた時、『音の物語』は終わりに近づいていることを予感した。いよいよ本にする時がきた。
どう実現できるのか分からず、NEUTRAL COLORS (ニュー・カラー)で印刷したいしか分からなかった。ニュー・カラーは加藤直徳さん主宰の独立した出版社、雑誌、印刷製本所である。そして、学生時代に写真と内容に惹かれるトラベル雑誌の創刊者。ダメと言われたら、荻窪印刷工房の外でじっと立つ。それでもダメならじだんだ、どうしても離れないという案はこの数年間、何度も浮かんでいた。今年、「仕事」特集のイベントに行ってみたとき、偶々そこで働いている大学時代に知り合った友人がいて、印刷のことを聞いてみたら、加藤さんに紹介してもらった。思いがけず、自然な流れではじまった。
初めての打ち合わせ前
『音の物語』を説明すること
「音」に生涯をささげている人たちの姿をそのまま記録する。ガラクタ集めからアンプ作りを始めたジャズ喫茶マスター。50カ国以上の自然な音とエコーに耳を傾けているサウンドアーティスト。ラーガというインドの古典音楽を50年間歌い続けているミュージシャンなど、音のあらゆる形を探求し続けるシリーズ。
本のイメージ
日本での体験に基づいた文章であり、紙と装丁から伝統的な製本技術と要素を取り入れる。
和綴じ
和紙
完全にフラットに開く
B6(日記のようなサイズ)
一冊
参考になるもの
古本屋を巡り続けて、惹かれた本を捲ってみる
ネットで軽く検索してみたら、「三つ目綴じ」、「麻の葉綴じ」、「亀甲綴じ」など和綴じの本はフラットに開けなさそう。東京都立図書館にある全て製本と製本デザインの本を探しに行ったところ、和綴じでフラットに開けられる「列帖装」という製本方法を見つけた。
最初の打ち合わせ
一つのチャプターのレイアウト見本を見せた
「列帖装」で製本するを決めた
和紙が印刷しにくいことを知った。繊維が不均一で、インクに浸透しやすく、また薄い破りやすいので、印刷機に通りにくい。和紙っぽい紙や機械ずき和紙を探すこと。(玉ねぎの紙もあるんだ。)
通常、リソグラフはイラストやポスター、グラフィックに使われる。写真のトーンとディテールを忠実に再現するのが難しい。なので、今回の本、テキストはリソグラフで印刷。カラーの写真はレーザー。
来月までのミッション
本文の紙を探す
全冊のラフレイアウトを作る
次のチャプター:紙とラフレイアウト
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