マガジンのカバー画像

土竜のひとりごと

320
エッセイです。日々考えること、共有したい笑い話、生徒へのメッセージなどを書き綴っています。
運営しているクリエイター

2021年8月の記事一覧

第137話:草取り

第137話:草取り

今日は庭の草取りをした。
近年、猛暑で草の伸びも速い。同じく暑いせいで湿気の多いこの土地では百足が大発生し草を取ろうと物を動かすと決まってそこに百足がいる。
わが家では僕もカミさんも、就寝中に百足に食われる被害にあっている。夜テレビを見ていると百足が居間を這ってきたりもする。田舎ならではであろう。

同じく田舎だという理由で、他にもたくさんの生き物がいて、田舎育ちの僕が言うのも何だが今まで見たこと

もっとみる
第136話:どっちでもいい・考

第136話:どっちでもいい・考

コスモスにコスモス揺らす風が吹き どうだっていいことばかり たくさん

世の中は、どうでもいいことに満ち溢れている、と言ったら叱られるだろうか。
ちなみに次の空欄を漢字で埋めてみたい。
( )肉( )食
就職職試験で、ある女子大生が焼肉定食と答えたという有名な笑い話がある。
しかし、あなたもひょっとしたら一瞬、焼肉定食という答を思い浮かべ、今ちょっと恥ずかしさにこっそりと顔を赤らめたりしたかもしれ

もっとみる
第10話:悪徳商法?

第10話:悪徳商法?

詐欺が後を絶たない。古典的な結婚詐欺はもちろん、オレオレ詐欺から還付金詐欺、ワクチン接種が始まるとその予約代行詐欺、副業が注目されればそれが狙われ・・、次から次へと手を変え、品を変え。

騙す人がいれば、騙される人がいる。騙されにくい人もいれば、騙されやすい人もいる。騙される人は、大概が騙されやすい善良な弱者である。

僕もたぶん、騙されやすい。

かつて直接家にやってきた業者にトイレの換気口がダ

もっとみる
第171話:少年喪失

第171話:少年喪失

コロナのワクチン接種の2回目を先週の金曜日に打った。
1回目は翌日腕が痛むくらいで何ともなかったが、今回は翌日土曜日の夜に38.2°まで熱が上がった。でも、病院が処方してくれた解熱剤(カロナール)を飲んだら、あっという間に下がり、それ以降何も起こらなかった。

想定内というところだろうか。免疫が付くのは2週間後と言うし、2回接種した人の感染も報告されているから、まだまだ油断はできないが、それでもち

もっとみる
第21話:名をつける

第21話:名をつける

結婚したばかりの頃、まだ子供が出来る気配もないのに、僕とカミさんの間で子供の名前についてのひそかな論争が巻き起こった。

名前を付けることは、難しい。

学生のときの友人にまりんという名前の女性がいたが、その名は両親が海が好きだったため、marineをそのまま平仮名で表記したと言う。そんなおしゃれなエピソードを持つ名前もあるかと思えば、僕の同僚は居酒屋で飲んでいる時に誕生の報せを聞き、ふと見上げる

もっとみる
第163話:「ぼけ」も楽しく

第163話:「ぼけ」も楽しく

先日、病院のエレベーターの前でエレベーターが来るのを待っていた。知り合いの見舞いに行ったのだが、最上階からの眺めが素晴らしいと言われて、病室がある階から最上階に行こうとしたのである。

すぐにエレベーターはやって来たが、しかし何故かエレベーターは止まらずに行ってしまった。「?」と思いつつも、次を待っていたのだが、やってきたエレベーターはやっぱり素通りして行ってしまった。

「?」とやや憤慨しつつ次

もっとみる
第186話:トイレの闇

第186話:トイレの闇

職場に安全衛生委員会という職員の問題を話し合う会があって、ある時そこに「職員トイレを1台でいいからシャワートイレにしてほしい」という要望が出されて議論になった。

一般の方がこの議論をどう思われるのか窺ってみたいのだが、このご時世、企業の人たちからは失笑を買うような議論なのであろうか?
内閣府HPによると、シャワートイレの普及率はH24で73.5%、令和に入っては80.4%となっている。いまさらシ

もっとみる
第26話:トイレの神様

第26話:トイレの神様

第23話の続きと思われても結構かと思います。

トイレの神様という歌に出会った。ぜひ、お聴きいただきたい。

この歌に出会ったからというわけでもないが、自分のトイレの歴史を振り返ってみたくなった。恐らくどなたにも興味のない瑣末な話になるに違いないので、この歌を聴いて閉じていただくのが賢明かもしれない。

子供の頃の僕の実家のトイレは、同年輩の方に共感していただける方がいらっしゃるかもしれないが、お

もっとみる
第23話:おじいちゃんと水洗トイレ

第23話:おじいちゃんと水洗トイレ

今はなき僕のオジイチャンがその昔僕に語ってくれたところによると、オジイチャンは、若かりし頃東京に出掛けた際、初めて水洗トイレというものに遭遇したのだそうである。
オジイチャンの話そのものは「俺は驚いた」というエラク簡単なものだったから、僕が想像でその話を補わなければならないのだが、多分その時のオジイチャンの驚きとは、水が流れるというような抽象的なものではなく、「この便器には底(穴)がない」というひ

もっとみる
第119話:怠ける亭主の哲学

第119話:怠ける亭主の哲学


結婚したばかりの頃、僕はダイハツのミラという軽自動車に乗っていた。しかし、ラジオもカセットもCDもついていなかったので、カミさんに「ちょっと寂しいんだが」と訴えたところ、3000円の中古のラジオをつけてくれたのであって、以来、ラジオを通勤の友としていた。
カセットやCDで気に入った音楽を何回も楽しむのもいいが、ラジオは新しい笑いや新鮮な情報を絶えず提供してくれる。実に楽しい通勤の同乗者と言うべ

もっとみる