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人格・文体・スタイル

「この文章、○○さんっぽいね」

そう言われたことはあるだろうか?
私はある。

まるで「人格」みたいに、文章にも「自分っぽさ」を宿す。
それはいわば「文格(ぶんかく)」とも言えよう。


——というこの文章、果たして「私っぽい」のだろうか?
と自問自答する。

YESでもありNOでもある。
というのも、私は複数の「文格」を持っている(と自認している)からだ。


同じことを説明するのでも、文体が違えば相当の「イメージの違い」につながる。

例えば、「じゃんけん」で「グー」を出して負けちゃった、という話(どんな話やねん)を考えてみよう。


——どうだろうか?
「グーで負けちゃった」という話を書くにも、「文体」によってイメージはだいぶ異なるだろう。


とここで「文体」と「文格」の違いを考えてみたい。


文体は「文章のスタイル」のことだ。
比喩をよく使うとか、難しい表現を好む、とか。

比べて、「文格」は、「文章から にじみ出る雰囲気」のことだ。

「この人の文章って、なんか、優しい感じがする」
「この人の文章を読んでると、なんだか、寂しい感じになる」

文体を超えて、その書き手の人となりまで見えるような文章——それが「文格」だと私は考えている。


そんな「文格」を、あなたは持っているだろうか?


文章は——良くも悪くも——「文字」でしか情報が伝わらない。
何万文字あなたの文章を読んでも、あなたの顔や声はわからないのだ。

だからこそ、その文字情報に「文格」を込めようじゃないか。
そうすることで、より深いところで、あなたと繋がれる、理解しあえるのだから。


人格・文体・スタイル


そんなことを考えている。




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