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ピピのつばさ1ページ絵本「ピピの赤いくつ」

ピピのつばさ

投げ銭方式ですので無料で読むことが出来ます


どこか 
遠い 遠い 世界の 
広い 広い 海の上に 
小さな かわいい 島がありました。

フルーツ島の地図


その島には 
心やさしい 果物の妖精たちが
住んでいたのです・・・。



つばさをケガした トリのピピと
果物の妖精リンゴさんが 森の中で出会う時
優しさの つばさが羽ばたきます・・・。


「ピピの赤いくつ」

ピピの、大好きな木イチゴの実が、赤くおいしそうに熟したころのお話しです。

ピピは、つんだ木イチゴの実を入れるカゴの中に、リンゴさんが、作ってくれたお弁当を入れると

「いってきまーす」

といって。

お家を、出かけました・・・。



小さな丘を、いくつかこえると。

最初の木イチゴの木が、見えてきました。


木イチゴの木には、真っ赤に熟したおいしそうな実がなっていました。

ピピは、いちばん大きくて、おいしそうな木イチゴをつむと、口の中へ入れました。


甘酸っぱくておいしい、木イチゴの味が、ピピの、口の中いっぱいに広がりました。


そのおいしさに、ピピのほっぺたは、ペタンと落ちそうになったのです。



ピピは、その場所で、木イチゴの実をカゴの中につんでいるうちに。

もっと、大きな木イチゴの実を、たくさんつみたくなりました。


ピピは、きっとこの先には大きな実がなる、木イチゴの木があるにちがいないと思いました。


しかし、そのとき。

ピピは、お家を出る前に、リンゴさんがいっていた事を思い出しました・・・。


「ピピ、木イチゴ取りに夢中になってしまって。知らない場所へいったりしたら危ないからダメだよ・・・」

と、リンゴさんはいっていたのです。



でも、そのときのピピは、どうしても大きな木イチゴの実がほしくて

「リンゴさんが、心配しないように早く帰れば、きっとだいじょうぶ」

と思ってしまったのでした。



それから、ピピは、大きな木イチゴの実を見つけるために。

丘をいくつもこえて、遠くの場所まで行きました。


やっとたどり着いた、その場所にある木イチゴの木には、今まで見たこともない大きな実がなっていたのです。

ピピは、夢中になって、大きな木イチゴの実をカゴいっぱいにつみました。


しかし、その頃にはもう・・・。

高かった、お日様が、森の木かげに隠れようとしているところでした。



ピピは、青空からさよならして、おやすみなさいをする、夕日になったお日様を見て。

「ハッ。もう、お日様があんなところに・・・。早く帰らないとリンゴさんが心配する」

と思ったのでした。



ピピは、あわてて帰り道を急ぎました。

すると、ピピの前に分かれ道があらわれたのです。



急いでいたピピは、きた道とは、逆の道のほうへと行ってしまいました。

ピピの歩く道は、だんだんと細くなって、ヤブのような道になってしまいました。


その道を歩きながらピピは、

「ああ、どうしよう。やっぱりリンゴさんのいっていたように。知らない場所に来るんじゃなかった・・・」

と思いました。



でも、もうあたりは暗くなってきているので、もとの道に戻る事も出来ません。

ピピには、もうこの道を進むしかどうする事も出来なかったのです。


ピピは、暗い細い道を、泣きたいような気持で歩いていました。

すると、ピピの持っているカゴや足を、誰かがひっぱるのです。

誰かと思えば。

それは、ヤブに生えて居る木や草が、ピピのカゴや足にからみついていたのでした。


そんなヤブの中の道を歩いているうちに、ピピは、なんども転んでしまいました。

ピピが、足を取られてなんども転ぶものだから。

そのうちに、ピピが、大事に持っていた、おいしい木イチゴの実のたくさん入ったカゴも。

ピピの、手からはなれて、なくしてしまっていました・・・。


「なんで、なんで、リンゴさんのいっていた通りにしなかったんだろう。早く、お家にかえりたいな。ウッウッ、シク、シク、シク、ウウウ・・・」

ピピの目からは、涙がこぼれ落ちてきました・・・。




そのころ、リンゴさんのお家では。

リンゴさんが、ピピのことを心配してまっていました。

「ピピは、どうしたのかな。もうお月様が、空にでているというのに・・・」


それから、しばらくたったころの事です。

「リンゴさん、ただいまー」

玄関の方で、ピピの声がしました。


その声にリンゴさんは、急いで玄関まで走って行きました。

ピピは、リンゴさんの顔を見ると

「リンゴさん、遅くなってゴメンナサイ」

といいました。


リンゴさんは、顔も体も、泥だらけになっていたピピを見ると

「ピピ、こんな遅くまで、どこに行っていたんだい。心配したんだよ」

といって、汚れたピピの顔と体を拭いてあげました。


そして、

「さあ、ばんご飯が作ってあるから、いっしょに食べようね」

といいました。


でもピピは、下をむいて

「木イチゴをつんだカゴをなくしてしまったの・・・」

といいました。


するとリンゴさんは、

「いいんだよ、いいんだよ。ボクは、ピピが、無事でもどってきてくれたことだけで嬉しいんだから」

といいました。


そして、ピピの傷だらけになった、くつを見て、

「ああ、くつも、こんなに傷だけに成っているよ。きっと、このくつが、ピピの足を守ってくれたんだね。良かったね」

と笑顔でいって、ピピの体をだきしめました。


それを聞いた、ピピの目から、また涙が流れ落ちました。

その涙の粒は、ピピのはいている赤いくつに落ちて、深く深く沁み込んでいったのでした。

ピピのはいている、その赤いくつは。

リンゴさんが、空を飛べないピピの為にと、作ってくれたものだったのですから・・・。



ピピの つばさ

ピピのつばさは とべないつばさ

ピピのつばさは いたんだつばさ


でも

ピピのつばさは あたたかい

ピピのつばさは やさしいつばささ



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使用画像 自作 一部ACイラストより 

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2023.1.10 1.11加筆 12.加筆 25.加筆 26.加筆 2024.3.8加筆

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