「オンボロ屋敷の桃色ヤモリくん」第4話
連載小説(不定期)「オンボロ屋敷の桃色ヤモリくん」第4話
「夢のお告げ」
ボクは、ヤモリくんが、出てくる不思議な夢ばかりを見続けたので、悩んだ末に占いやスピリチィヤルにも関心のある妹に相談をしてみる事にした。
すると、驚くべきことが分かった。
それは妹のサクラも、ボクと同じように、あのヤモリくんが南の国でバカンスを楽しんでいる夢を見ていたと言うのだ。
それも、ボクと全く同じように何晩もである・・・。
しかも、妹のサクラはヤモリくんから、あるお告げを受けたというのだ。
そのサクラの見た夢お告げとは、このようなものだった・・・。
海に浮かぶマットの上で、のんびりと寝ていたヤモリくんは。
妹のサクラの姿を発見すると、すっくと立ち上がって海に飛び込むと妹の所まで泳いてきたと言うのだ。
そしてこう言ったそうだ。
「サクラさん。貴女の作った、おみくじサイトのおかげで、ボクも、寒い冬の日本から、こうして南の国でバカンスを楽しめています。どうも、ありがとうございます。」と・・・。
さらに妹のサクラは、その時のイモリくんの姿が、まるで人間と同じような背丈で神主のような装束で、妹におみくじサイトの話しをした時だけ、ヤモリくんの顔がボワーンと桃色に光ったと言うのだった。
そしてサクラは、続けてこう言った。
「ねえ、お兄ちゃん。これはきっと夢のお告げよ。私、ヤモリくんの言っていた、おみくじサイトを作ってみようと思うのよ・・・。」
さて、それからが大変だった。
サクラはボクに、おみくじサイトで使用する様々なイラストを描けと言うのだ。しかも、ご利益があって可愛くて有難そうなものをと言う。なんとも難しい注文だった。
ボクは、もともと注文を受けて画を描くことは苦手なのだが、どうしてもサクラが描けと言うので仕方なく描くことにしたのだった。
それからボクたち二人は、おみくじサイト作りに没頭し。数か月後には、おみくじに使用する絵を何とか完成させることが出来た。
その結果は、あっというまに、おみくじサイトは人気となり、未だに毎日多くの人々が訪れてくれているおかげで、それなりの収入にはなっている。
もちろん、そこではボクがデザインした桃色ヤモリくんのお守りや、ぬいぐるみ等の縁起物グッズも貢献してくれていたのだった。
そしてそのヤモリくんの御利益により、ボクたちも、格安旅行ではあるが南の国へのバカンスを楽しむことが出来たのだった・・・。
しかし、ボクたちが家を留守にしている間に、ボクたちにとっては大変なことが起きていたのだった・・・。
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連載小説(不定期)
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連載小説(不定期)「オンボロ屋敷の桃色ヤモリくん」第4話「夢のお告げ」
終り
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空cassava様 海がきれいでした
2020.8.8 2023.5.31加筆