連載童話「桜と一粒の砂」(第三話 大きな岩)
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この渓流の、ずっとずっと昔の姿でした・・・。
美しい渓流の中に、そのどっしりと腰を下ろした岩はありました。
その大きな岩が、いったい何時からそこにあったのかは・・・。
この渓流に大昔から住む、ヤマメやイワナ、サルやカモシカやツキノワグマたち。
そして、カワガラスやキセキレイなどの鳥たちに。
サワグルミにモミジやブナの木の植物たちなど、この森に棲む親から子の誰ひとりとして知らぬ者のないほど昔から、大岩はその場所にあったのでした・・・。
では、どうしてそのように昔からあったはずの大岩が、今は、もうその場所にはないのでしょうか・・・。
それは、この渓流にあった大岩と、一本の美しい桜の木との、こんなお話しがあったからなのです。
ある日の事です。
大岩の上には、いつものように、水中で川虫を追いかけていたカワガラスが渓流の冷たい水で冷えた体を温めていました・・・。
「桜と一粒の砂」第三話 おわり
次回 「桜と一粒の砂」第四話へつづく
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使用画像 イラストAC 写真ACより
2023.7.8 7.15加筆 7.25加筆 11.4修正
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