バンクシーの落書きは、なぜ高額で取引される絵画に成ったのか。
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無名時代のバンクシー
バンクシーは、世界中の人が知っている有名な芸術家です。
しかし、彼が今のように有名になる前に、いったい彼がどのような活動をしていたかを知っている人はそう多くはないのではないでしょうか。
話は、今から17年ぐらい前にさかのぼります・・・。
当時、このような報道がなされていた事を覚えている人はいるでしょうか。
ロンドンやパリや、ニューヨークの有名な美術館や博物館に忍び込んでは無断で自分の作品を展示してた人物がいた事を・・・。
(フランス ルーブル美術館)
そう、実は彼こそがバンクシーその人だったのです。
そのころの彼は、まだ無名でその行為自体が話題や好奇の目を向けられる対象にはなってもその作品自体が興味の対象に成る事はありませんでした。
この作品は彼の作品でありません、イメージ画像です。
しかし当時から彼の作品は、権力に対する皮肉や批判など風刺の精神をのぞかせていたのです。
その後、彼の作品は、ハッキリとした反戦や資本階級による労働者の搾取の問題や権力への批判など政治的メッセージ性を強めていきます。
そしてそのような作品を、彼は公共の場に無断で描くように成っていくのでした・・・。
彼の、壁や通路に描かれた作品は、それまでの美術館や博物館に忍び込んで無断で展示された作品のように、直ぐに撤去されることはなく多くの人々の目に触れ報道されるようになりました。
すると、そのメッセージの内容に共感や同調を示す者が現れるようになり瞬く間に世界中へと広がる事と成ったのです。
彼の描く作品は、社会の矛盾や不正義、権力の横暴や戦争の愚かしさや悲惨さなど、力を持たない人々の声の代わりとなって世界に問う事に成ったのです。
アイデアとパフォーマンス
バンクシーの行った壁に描くと言う行為は、例えば世界各地に残された洞窟壁画など人間の最も原初的な行為であり。
新聞や雑誌、テレビやネットなどのメディアが普及する前の壁新聞なども、メッセージを伝えると言う行為としてはやはり原初的ものです。
そのような今では忘れ去られ誰も考えもしないであろう方法で、バンクシーは自分のメーセージを現代世界で伝え広めるという事に成功したのです。
彼の芸術活動は、その良質で良心的で普遍的なメッセージ性と派手なパフォーマンスとの両輪で成り立っています。
そのどちらかが、欠けていても今の彼は存在していなかったでしょう。
しかしバンクシーをバンクシーとしている、もっとも重要な部分は、やはりそのメッセージ性にあると言えるでしょう。
彼のメッセージが大衆に求められている事が、彼の存在価値を上げその作品の価値も上げていると言えるのです。
それが、彼の作品を高騰させている最も大きな理由であるのです。
それ故に、不可思議な現象も引き起こしています。
それは、批判されている権力側が、彼の作品が高額になった事により本来は落書きとして撤去されるはずなのに。
彼の作品であるという事で有難がられ、権力側が彼の作品を保存すると言うなんとも皮肉な現象を生み出したという事です。
しかしこれは、彼の作品が高額だから保存すると言う権力の自己都合ぶりを見せつけるという事にもなっているのですから。
彼にとっては、してやったりと言えることでもあるでしょう。
まとめとしての結論
バンクシーが成功した要因とはなにかと言えば。
最も原初的な基本的な、しかし今では忘れさられた方法を用いたという事。これがパフォーマンスとして機能しているのです。
それから最大の理由は、彼の作品にメッセージが込められているという事です。
しかも、そのメッセージが有用で普遍的で良心に照らしても良質なメッセージであって社会にとって良い作用をもたらしているという事です。
だから、彼の作品とメッセージが多くの人々から求められるものとなって、その結果が、バンクシーの作品の価値を上げる事に繋がっているのです。
バンクシーの作品の価値が高騰しているのは結果であって。
もっとも大切な事は、それ以前の彼のメッセージやアイデアであると言うことです。
これは、芸術家の彼だから当てはまる事ではなく、ビジネスや実社会でも当然あてはまる事だと言えるのではないでしょうか・・・。
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参考サイト
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2021.1.15 1.15.23時.購入オススメ感謝加筆
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