🌸最後の教え子の卒業を祝う🌸

　自分が担任した子どもたちが小学校を卒業する度に贈ってきた、祝辞。

　それも今年で最後になるんだなぁ。。。
　1年生で担任した子どもたちが、もう卒業生…。

　最後と思うと…なんだか、想いも強く、力が入ってしまいます。

　当時は２回目の1年生担任だったので、流れも何となくつかめて、子どもたちや保護者にも恵まれました。

　1年生とは思えないくらい、自分達で考えることのできるクラスでした。

　よく「家族みたいなクラス」っていいますが、本当にそう。

　クラス編成当初は、運動や勉強ができる子が目立つし、力を持ちやすいです。

　トーク力のある子も一目置かれ、そういった友達からの人望を集める子に憧れて、いい刺激をもらい、自分なりに励んでいく子も。

　かと思えば、おっとりマイペースの癒やし系や、時々予想もしない天然発言を醸し出す子も、いい味をだしていて。

　子どもは成長意欲の塊です。

　がんばる雰囲気・やればできそうな雰囲気に、いい意味で流されて、みんなががんばりだします。💪

　その雰囲気に感動した担任が、学級活動や体育等で子どもたちのやりたいイベントをご褒美に、その運営を子どもたちに任せて、授業とはまた別のクラスの文化が育っていく。。。

　どうすればみんなが楽しめるか、一生懸命考えている友達の姿を見ると、それほど意欲的でなかった子の心が、目つきが変わっていきます。

　教師が、あーだこーだ言うのではなくて、友達の姿から学んでいく…その連鎖反応のすごさを、私が学ばせてもらった１年でした。

　悩んでいる子や困っている子を放っておかない、なんとかしようとするクラスでした。

　おせっかいではなくて、ちょうどいいヘルプができる感覚を持っている。

　相手の「できた」と自分の「できた」を同じくらいの熱量で喜んでいて。

　教える方、教わる方、上下が無くて、共に得るものがある。

　子どもたちから教わることが本当に沢山ありました。

　自分の兄妹がいいことをしたり、頑張っていたりしたら、応援したくなるし、よくないことをしていたり、困っていたりしていたら、何とかしたい…と思うんじゃないかな…。

　自分以外のことはどうでもいいと放っておくのではなくて、家族のように仲間意識を持って、この１年共に成長していって欲しい。

　そんな私のつぶやきを、しっかり受け止めてくれる子どもたちでした。

　図工が大好きで、材料集めにやる気を出し過ぎ、自分の置き場に収まらない子…。

　選別して、持ち帰らせようかと思ったら、友達とちゃんと交渉して置き場を譲ってもらっている。

その子も「丁度空いてるスペースだから、混ざらないように気をつけてくれればいいよ〜。」と快諾。

　昔の私なら、トラブルのもとになるし、平等ではないし、自分の枠内で収まらないものは持ち帰らせただろうな。

　しかし、この子達なら大丈夫だ。
　なるべく、本人たちに任せてみよう。

　話し合って、折り合いをつけられるし、力関係で言いたいことを、言えなくなってしまうなんてことはないから。

　お家の方も、子どもと教師のそういった方針を信頼してくださり、任せてくれるのが何よりありがたかった。

お互いに信頼しあって、違う立場の子のことを想像できて、自他共に折り合いをつける力があれば、ルールや決まりなんて最低限でいい。

　性格等、合う合わないはあるけれど、それを踏まえた上で、自分の意見を言えて、相手の意見も理解できて、両者の納得する着地点を一緒に見つけていく過程がどれほど大切か。

　クラスによっては、ルールを増やさなければならないこともある。

　そんな時は、自分の力量不足だな。と思う時もあるけれど、信号がないと事故を起こしてしまう自動車のように、命に関わる、安全に関してのルールは必要。

　その他のルールは、子どもたちの様子を見ながら一緒に考えて、付け加えていく。

それが上手な先生と、従来の管理的な先生と…。

補助教員になると、如実にわかる。

　兎にも角にも、あの時の子たちのクラスは、みんな違ってみんなよかった。

　現実、優劣はあっても、みんなが自分のペースで伸びようとしていたから。

　
　段々周囲が見えるようになってくる中学年…。

　理想と現実の間で挑戦したり、あがいたり、なやんだり、自分の中で折り合いをつけたりしていく高学年…。

　今年度はコロナ禍ということもあって、最高学年としての経験値を積める機会が少なくなってしまっていることが、残念でたまらないけれど…。

　暑中見舞いや年賀状で、それでもできることに励んでいる仲間の様子を伝えてくれる子がいて。

　あの子たちなら、きっと各々のベストを尽くせているだろう…。

　私、担任の先生に手紙を書いたこと、1度しかなかったな。。。
　

　教師になろう！と決意させてくれた憧れの恩師に。

　あったかくて、いつも子どもの目線で向き合ってくれて。

　褒めてほしい時は褒めてくれて、叱ってほしい時は叱ってくれて。

　そう思っていたら、補助教員として異動した先でまさかの恩師との再会！！

　算数や音楽を指導する教務として勤務されていて、今年で定年を迎えられます。

　恩師がT1、私がT2…。

　算数指導、押さえどころが的確で、とても分かりやすい！！

（私もこのやり方、いただこう！）と、ちゃっかりメモメモ…😅

　長年の経験もある中、毎時間、教材研究されたノートや教具を準備されていて。

　子どもを分からないままにしないで、納得がいくまで、さかのぼって、その子のつまづきを無くしてくれて。

　やっぱり、あたたかくて、一人ひとりと向き合ってくださる先生だ…。

　教師として、10年しか経験はないけれど、その分、恩師の凄さがわかります。

　初任者の頃の私だったら、わからないすごさ。

　神様はなんというプレゼントを贈ってくださるのだろう…。

　教師を志すきっかけとなった恩師が定年退職される最後の年に、一緒に授業ができるなんて、予想もしていませんでした…。

　最後の教え子の卒業の祝辞に想いをこめながら、恩師との出会いに何か意味があるような気がしてなりません…。

　一緒にお仕事ができるのも、あと数えるばかりだけれど、その時間をありがたく噛みしめながら、未来の自身に活かしていきたいと思います。

ご卒業　おめでとう

当日は　今の勤務校の６年生の卒業を祝いながら　あなたたちの卒業　心からお祝いしています

🌸そめいよしの🌸