資格取得のススメ
私は年1つのペースで資格取得を目標としています。2022年もIT分野の国家試験であるプロジェクトマネージャ試験にも合格し、細かい資格も含めて、取得資格が18になりました。最近、リスキリングという言葉も流行っていますので、資格取得のメリットについて、まとめてみたいと思います。
1.資格取得の目的
資格取得やその過程は、大きく言えば人生を豊かにするための投資が目的だと思います。細分化すると以下のようになると思います。
①仕事に関係する資格の場合
今の私は、いい仕事の下地とするため、資格取得に取り組んでいます。
資格取得を通じて、物事を体系的に勉強できるので、仕事上で使える知識がつきます。資格取得の勉強をした直後に、その知識を問われる仕事の場面に出会うことがありました。
例えば、法人税法を勉強していたとき、寄付金控除を勉強した直後に、「顧客からいくらまで損金算入できるか」という質問をされたことがあります。このように勉強するだけで、関わっていける業務の幅は広がると思います。
②プライベートに関係する資格の場合
自分の余暇をよりよく楽しむため、資格取得に取り組むことができると思います。
私はトランペットを吹くことが趣味なのですが、上手く吹けるようになるために、月1回レッスンに通っています。技量認定の資格にチャレンジしていけば、技量も上がり、演奏活動が楽しくなってくると思います。(ヤマハの管楽器グレードなどでしょうか)
これは、子育てが落ち着いてからチャレンジしてみようかと思っています。
2.保有資格
私の経歴とこれからの話をイメージして頂きやすくするために、保有資格の一部を紹介します。
○学生時代に取得したもの
・英検準2級(英語が苦手だったので)
・日商簿記2級(大学時代に1つくらいと思って取得)
○会計税務
・税務会計能力検定 消費税法1級、法人税法2級(経理のときに勉強)
※現在は名称が変更されています
・社会福祉法人会計簿記上級 管理会計のみ科目合格(社会福祉法人会計監査業務の勉強のため。科目合格は失効済)
○情報処理
・ITパスポート(20代で経理業務をしていたときに向上目的で取得)
・基本情報技術者(情報部門1年目で取得)
・応用情報技術者(足掛け3年4回目の受験で取得)
・ITサービスマネージャ(情報部門6年目の春に取得)
・プロジェクトマネージャ(先日合格)
・RPA技術者(WinActor)アソシエイト(介護認定でRPA担当になった時に勉強)
○その他
・マイナンバー実務検定2級(マイナンバー制度の基礎固めのため)
3.資格を取得して良かったこと
私の経験を通じて良かったと思ったことを以下に書いてみます。
①仕事に就ける
持っていた資格によって、仕事に就けたことがありますので、それについて紹介をします。
私は大学4年生のときに、何か1つくらい資格をと思って日商簿記2級を取得しました。リーマンショックの影響で就職活動が上手くいかず、新卒1年目は、某大手派遣会社の契約社員として、某通信大手企業に経理業務の社員として派遣されていました。
実はこの派遣が決まった理由が、日商簿記2級を持っていたからでした。
この時に、資格はないより、ある方がいいと実感しました。そして、チャンスも多く与えられるのだと思います。
②自信になる
私のような公務員は、残念ながら、結果やスキルではなく、在職年数で評価されると思っています。
実際に、以前勤めていた市役所で、「君は一般職なので、どれだけ主査級レベルの業務仕事をしようが、主査級以上に評価することはない。仕事の質を下げるなら下げればいい」と人事部門の課長級に言われました。
このような言葉を浴びせられ、モチベーションを高くアウトプット出すのが難しい時期がありました。
そのような状況下でも、国家試験のなかでもプロジェクトマネージャ、ITサービスマネージャと言った高度試験に合格することで、職位が一番下でもマネジメントレベルの資格を持っていて、その技量があるという自信がつきました。
管理職級と話していても、臆することなく、おかしいことはおかしいと理論だって言えるようにもなりました。今は職位が一番低いプロジェクトマネージャ試験合格者として、住民の福祉の維持向上にまい進するばかりです。
(その技量を活かせる仕事への転職を勧められることが内外からありますが、それはまた別の話。いいお話があれば考えるかもしれませんね。)
③知識が整理される
情報部門に入った頃、専門用語が飛び交い何を言われているかわからない時期がありました。慣れてくると何となく業務はできるのですが、そもそも論が整理できていないと感じるようになりました。
例えば、IT用語にサブネットマスクという用語がありますが、実務上は「255.255.255.0」などの値を言われたとおりに入力するだけで対応できます。しかしながら、ネットワークのコントロールをするようになると、この値がネットワークを分ける働きをすることを理解する必要があります。資格取得の勉強は、そもそも論を整理するのに有用です。
私の場合は、情報分野に関しては、基本情報技術者や応用情報技術者の勉強でで知識の整理をできたため、ある程度整理して、ユーザーや委託先への説明ができるようになったのかと思います。
4.資格の選び方
資格にチャレンジしようと思っても、挑戦する資格に迷うといったケースがあると思います。資格の選び方について、業務に関係する資格にチャレンジするという前提で、いくつか方法を考えてみました。
①業務に直接関係のある資格を選ぶ
業務に直接関係のある資格は、業務上の知識が増えるので効果が目に見えやすいです。
私であれば、経理の仕事をしているときは簿記や税務の資格をとりました。この勉強のおかげで、業務に必要な確定申告書を書くため基礎知識(税務会計の考え方)を身に付ける(会社では教えてくれなかったのは、別の話です)
効果が目に見えて分かりやすい業務に直接関係する資格はとっつきやすいのかなと思います。
②業務に間接的に関係のある資格を選ぶ
業務に間接的に関係のある資格にチャレンジしても、業務上の恩恵は得られるのかと思います。
私の場合、マイナンバー制度が始まるときに、直接マイナンバーの担当ではなかったもののマイナンバー実務検定の勉強をしました。そのため、マイナンバーの話をされても、概要は理解することはできます。
また、経理業務を行なっていたときにOA機器を使用するため、ITパスポートの資格を勉強し、ITスキルの基礎を固めました。これを勉強していたおかげで、IT利用者としてはあまり困ったことがありませんでした。(その後、システムエンジニアになるとは夢にも思いませんでしたが)
今後、マネジメント職に就く場合、労務管理が必須となるため、状況を見ながら社会保険労務士も目指してみたいと思っています。
③興味のある資格を選ぶ
業務に直接関係なくても、知見があればいつかは発揮される時がくると思います。私の日商簿記2級のように、何となくとっていた資格がキャリアに関係することもあります。
ちなみに環境に興味があったときにECO検定を勉強したこともあります。(不合格になりましたが)
興味があるところから、資格取得の勉強スタイルを築いてもよいのかもしれません。
5.資格を取得するために
私はそんなに勉強が好きな人ではないため、ある種自分で義務感を持つ工夫が必要です。そのため、私は以下のステップを踏んでいます。
①まず、試験日を決める
資格にチャレンジすると決めたら、勉強開始前に申し込みをしてしまいます。大事なことはお金を払ってしまうことです。お金を払ってしまえば、少しは勉強するようになります。(日付の関係から先に勉強を開始していることもありますが、大抵身に入っていません)
②アウトプット中心にする
参考書はざっと読み終えることを意識しています。1回終えてしまわないと参考書を読み終えるまでに挫折してしまいます。
その際に単元ごとの問題演習は大事にするようにしています。最初のインプットは雑でも、この問題演習で内容を理解することで、インプットの効率をあげることができます。問題演習の解説を読む時は、参考書の記載ページも確認すると、一層の効率化を図ることができます。
余談ですが、塾講師での経験を1つ書きます。
中学校の定期テストで、教科書丸暗記のインプットをして、アウトプットをしない生徒は、30時間勉強をしたとしても、10時間アウトプットに費やした人よりも点数が低い傾向にあったと思います。
知ることと、知識を使えることはどうやら別のようです。
③アウトプットからインプットに近づける
問題演習の解説を読むときや、参考書の内容に立ち返えるときに、その知識どういったケースに使えるかを意識すると効果的と感じています。
例えば、SLA(Service Level Agreement:サービス水準合意)と言う言葉があります。「このシステムは平日9時から17時まで使えますよ。」などを合意することを指します。ただ、それで終わるのではなく、自分が業務で使用しているシステムは、「24時間365日止まってはいけないので、ちゃんとそのような契約になっているかな?」など、自分の周りで発生しそうな事象に思いを巡らせることが、活きた知識とする第一歩なのだと思います。
6.資格を勉強する時間術
通勤時間や昼休みなどのスキマ時間を活用しましょうというのが正解なのかもしれませんが、私はこれが性格上できません。できる方はすごいなと思います。
私は、まとまった時間を1~2時間確保して、勉強するようにしています。今でいえば、休日の子どもが昼寝をしている時間帯や深夜の子どもが寝た後の時間帯を使って勉強をしています。
スキマ時間を使うとすれば、イメージを膨らませる時間にします。例えば、論文試験のネタを考えたり、前の日の勉強内容を思い出すのに使ったりしています。このあれこれ考えている時間は大事で、インプットアウトプット以外に自分を整理する時間は、知識の定着に役立つと思います。
私の場合は、勉強したの睡眠後の方が、問題正答率が高かったなんてこともありました。恐らく寝ている間に知識が整理されているのだと思います。
7.まとめ
ここまで雑多に資格について、書かせていただきました。人生を豊かにするために、自発的に何かを勉強することはプラスになると思います。興味があることから、資格という形に残すのも、良いのではないかと思いました。
もし、何かございましたら、コメント、TwitterのDM等お待ちしております。
最後に、この記事で触れました資格のリンクを掲載いたします。