過去は変わらないが、物語は変わる|ポジティブからスピリチュアルへの変化
この記事は「シノブラジオ」の覚え書きです。本編が気になったら、下記のラジオのほうもお聴きください。
>>シノブラジオ
臨床心理士・公認心理師の高間しのぶです。志木市のソレア心理カウンセリングセンターでカウンセラーとして働いています。
■テーマ
過去は変わらないが、物語は変わる|ポジティブからスピリチュアルへの変化
◇こんな悩みを持っている方に
・過去の出来事から逃れられない
・自分の過去はまっくらだ
◇そんな人がこの放送を聴くと、
・これからの方向性が分かります。必要だと思ったら、カウンセラーを探しましょう。
◇ツイート紹介
今日のテーマにつながる私のツイートを紹介します。
洞窟を行くのは不安やら恐怖とかありますよね。人生というのは、ある意味、洞窟探検をしているようなもの。不安だらけのあなたの体験が、インディージョーンズのような冒険譚になることを祈っています。
■過去は変えられない
・起きてしまったことは、当たり前ですが、変えることはできない
・そのために「トラウマ」(PTSD)が発生する
⇒なんどもその瞬間のできごとが、ありありと再生される
⇒「ありありと」という部分に着目。ここには感情がべったりと密着している
■過去は変わる
・時間とともに過去の出来事は風化していく
⇒これはどういう意味なのだろう?
⇒感情が出来事から分離されていく、ということ。
◇出来事から感情が離れる例:
・交通事故の現場に遭遇した。最初はショックや恐怖という感情がその現場の映像とともに思い出される
・時間が経つにしたがって、恐怖感情が事故現場の映像から離れていく
・次に、事故現場の映像も薄れていく
⇒結果、過去の出来事が風化していく
このように過去の出来事は変えられないが、それに影響されなくなっていく。
■過去はなんども上書きされ、違うストーリーに変質する
カウンセリングを継続すると、悲惨なストーリーが、別のもう1つの冒険物語に書き換わる
・親の顔におびえながら優等生をやってきた栄光物語
・そこから離脱して悪い仲間とつるんで没落していった思春期の悲惨なストーリー
⇒書き換わると、
・親の顔いろをうかがって勉強していた悲惨な物語
・思春期の大きな荒波を越えてきた冒険物語
メモ
・この上書きは何度も繰り返される
■まとめ:過去は変わらないが物語は変わる
・あなたがその出来事をどう捉えるかは自由
・ポジティブに捉え直す、というのとは違う
⇒もっとスピリチュアル的なもの。(ユングの個性化:捨ててきたものに焦点が当たる)
⇒あなたが思いも寄らぬものに書き換わる