キャッチボール。遠い思い出。【連続小説2日目】
晴れた月曜。裕之は有休消化日のため朝からゴロゴロしていた。妻も仕事に向かい、子供たちは午後まで帰ってこない。家に1人なんて何年振りだろう。
裕之のマンションは少し街外れに出来た再開発エリア。学校も少し離れているし、飲食店もない。不便だが、日中は本当に静かで気に入ってる。裕之はあまりテレビや音楽をかけることが好きじゃない。うるさいのが苦手だし、なんとなく見る・なんとなく聞く、という行為が苦手だ。音楽ならがっつりライブに行くか、レコードを使って聴きたいし、ドラマなら部屋を暗くし