BtoBスタートアップがいま「X」を用いた営業・マーケティングを優先すべき理由
こんにちは。株式会社マイノリティの代表の柳澤です。
当社はシード期〜シリーズAのスタートアップを中心にグロース支援をしており、特にBtoB企業に向けてX(Twitter)を活用した営業・マーケティングの手法を提供しています。
このnoteでは数回にわたって、「スタートアップや大企業の社員がビジネスにXを活用すること」をテーマにその重要性や具体的な方法について解説しています。
前回はビジネスパーソンはもっと積極的にXを利用すべきと書きましたが、今回はより具体的に「企業がXを用いたマーケティングの優先度を上げたほうがいい理由」について、私の実体験をもとに解説したいと思います。
広告かSEOか、いや「X」がある
BtoB企業が取り組むマーケティング施策といえば、媒体への広告出稿やSEOを目的としたコンテンツマーケティングなどさまざまです。
なかでも検索に上位表示されるようなコンテンツを多数作成し、そこを訪れた方から問い合わせを獲得するのは定番のマーケティング手法です。
私がXを最大限活用しようと決めた理由の1つに、そうしたSEOコンテンツを作るのに比べて、Xにおける一定のインフルエンス力を持つ方が総合的に見て良い結果を生むのでは、と感じたことがあります。
まず、そもそもですがSEOコンテンツはすでにライバルが多すぎます。多くの会社がたくさんの予算をかけて大量のコンテンツを作成しているので、Googleの検索結果の1ページ目は広告とSEO狙いのコンテンツで溢れかえっています。
そこにあとから参入しよう、ある程度の露出を得ようとすると、なかなか厳しい戦いが待っています。検索エンジンのアルゴリズムが定期的に変わるなかで、SEOに張り続けるのはそんなに効率的ではないと思えました。
とはいえ、無視はできませんから、私も起業したての頃はSEO目的のコンテンツをいくつかつくってみました。しかし、検索にヒットさせるというテクニカルなところを考え続けていると、その作業自体がどうも苦行に感じられてくる。要は仕事として、つまらなかったのです。
せっかく自分でビジネスをやるなら、好きなことで成果を出したい。だとしたら、ライバルがまだ少なくて、結果が出るのが早くて、たのしくやれそうなXの活用に目をつけました。
施策としての魅力はSEOを上回る
ちなみに、ある程度Xアカウントを育ててから、このnoteの運用を本格化しました。先にXという流入経路を確保しておいたので、コンテンツもより活きるようになりました。検索から来てくれる方はもちろん、Xからも沢山の方が流入してくれるのは良かったと思います。
私にとってはXのフォロワーを増やす作業というのは基本的にたのしく感じられるものでした。試行錯誤して、その結果、資産が積み上がっていく。発信する内容は自分の好きなこと、本当に思ったことだけ。
SEOコンテンツをつくっていたときのように、無理して興味のないことは発信していません。自分がそう思ってもいないことを検索にヒットさせるためにわざわざやるのは苦痛でしたが、Xにビジネス目線で投稿して、次第にフォロワーさんや仲間が増えていくのは楽しいものです。
私がSEO対策に力を入れなかった最大の理由は、そもそもライバル企業のコンテンツマーケティングが秀逸だったからです。皆さん、莫大な予算をかけて、読み応えのある記事をいっぱい出しています。質も量も、非常にすばらしいと思いました。
事業が競合する会社と、まったく同じ戦い方で後から追い抜くのは難しいでしょう。
となると、うちの会社はマイノリティという名前のとおり、まだ誰もやっていない少数派の道を探りたくなるのです。戦う土俵を変えて勝負をかければチャンスはあります。
だったら優先すべき施策はXです。SEOコンテンツはサイトを訪問してくれるのを待つだけですが、Xなら場合によってはこちらからアクションもできる。フォロワーが増えていくとそのアクションも威力が強くなるはず。営業的にも使えるなと思いました。
自分の努力でコントロールしやすいという意味では、さまざまなマーケティング施策のなかでもXの魅力は高いです。
BtoBビジネスこそXと好相性
もちろん前提として、これは必ずしも誰にでも当てはまるわけではありません。私の場合は独立した時に「スタートアップとだけ仕事をしよう」って決めていたんです。自分が強い分野がそこだと。
スタートアップ企業に勤務している人は、Xを使っている割合がかなり高いですよね。
しかも彼らのXアカウントのほとんどが実名です。これは大きな可能性といっていいでしょう。人事・採用を対象としたサービス、広告のソリューションを提供している会社はかなりのチャンスです。
特にBtoBのSaaSなどの製品を提供するスタートアップは、いまXを使うのが最も効果的だと思います。ターゲットにしたい企業の社員がXで積極的に発信していることが多いですし、彼らはいまもXで情報収集をしたり、採用活動をしているからです。
逆に大手の製造業や建設業などがターゲットとなると、まだまだSNSは弱いです。伝統的な大企業の社員が、実名で日常的にXを使うことはまだレアケースだから(そのうち変わるとは思います)。
だからもし、IT企業・スタートアップ企業向けにサービスを売っていきたいならば、SNSを活用しない手はありません。私の場合はそこにターゲットがいるならもう振り切ってしまえと思い、やってみました。
次回からは具体的に施策として実行したことを順番に解説します。まずは“アカウントの方向性を決める”ところからです。
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