見出し画像

20240607「ホワイト.ノイズ」

いつもは静かで
いつもは気にしていない
聞こえているはずでも
聞こえていないのは
閉じているわたし
わたし以外を思うのなら
もうそれを解いても
いいかもしれない
眠りの最中でも
ここにいない時でも
流れの中で息をしている
何も見えなくとも
何も聞こえなくとも
既に在って
もう充溢している
いつも季節は周っている

ぶつかり合いながら
下方へと流れる
粉々になりつつ
同一として
別なのに
また繋がっている
摩耗された関節を摩り
冷たい水でもう一度洗う
どれだけ汚くとも
また洗えばいい
落とした物ものを薄めて
広範囲に送られる
わたしの中にもそれらは流れ
またいつかに出て行くのだろう
よしなに閉じて
また開放へと臨む

表面張力を浚い
降り出す雨を通り
わたしを打たれ
また降る
染み込めない水分を流し
涙の類いを滲ませて
いつかにはその虹も見えてくる
ふと振り向いたら
そこに在るもの
気づけない過ちの
気づいた所で巻き戻せないもの
忘れた時の誰かの声
聴力に乏しい囀りの音階
ホワイトノイズで打ち消しながら
しじまにぽつりと立っていて
心音を合わせている

いいなと思ったら応援しよう!

snufkinsmile
読んでくださってありがとうございます!サポートいただいた分は、noteの他のクリエーターのサポートに使わせていただきます😁

この記事が参加している募集