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20240610「反力のしなり」

両の手を眺め
そこに在ることは
いつものように
そして傷の在りかを
なぞる
いつかのままで
刻まれた時間と供に
連れ添う
働き者のそれらに聞いて
羽ばたきの小枝を揺らす
姿形を見せないまま
声だけ届け
後は何もなかったように
そこを離れる
静けさが募っては
今に戻って来る

どれもわかってはいない
それが何だというかもしれない
それらの表面
それらの意味らしさ
別の使い方でも通るなら
膨らんだ存在を更に伸ばそう
反力をしならせ
鐘の音叩き
遠く近くへ遍く通り
言い訳のくだり
別にどうってことないけれど
小さく頷く
分節した誇りを集め
ひとつひとつ繋げる
折り曲がったカーブの接点
はみ出すわたしの何か

適当でありつつ
適度に察する
それもまた勘違いの範囲
別の心持ちであっても構わない
それらしい振る舞いの連続
違うわたしへ移行しながら
さよならを告げている
界隈の変遷
畳紙の染み
肌色の違い
パレードの七色
彩色されつつ脱色にて
混成のまだら模様を剥いで
またもまた雨にうたれる
紫陽花の刈って
しとしと揺れている

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snufkinsmile
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