
Photo by
takoyakiyuchan
20250130「とりどりの色」
冷たい花びらをひとつ
もうひとつ
取り取りの色を重ね
埋もれた色素を抽出して
雪の中を潜り
静かな白さで
ゆっくりと覆う
風が吹いて
下地が見えて
また隠れている
別の在り方でもいい
姿形をその時々に見せて
解けつつ隠れている
上乗せられた重さを
暖かいとも感じさせている
風景を塗し
所々で見出すのは
いつかのことと
今の今
ふわり浮いて
そしてまた別の軽さを得ては
冷たさの痛みを貫通させ
熱源へと降っている
与えられたのは
意味あることだとしても
叶えられる契機を包み
誰彼の所へ書簡を出す
届くかどうかは
知らないのに
既に知っているかのよう
滲んだ隣り合わせで
混ざってしまうが
それをそれだと言うこともなく
見るべきものを参照して
わたしに映すものならば
自分ごととして受け取っておこう
淡いの段階を踏んで
漸く届くその指の先で
指し示すのはあなたの願い
単純な複雑さで
纏いつつ脱いでいる
与えられた様子をまざまざと見て
重ねられたわたしたちを通し
それそれの項目を各々に参照されて
新しい花が咲くのだろう
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