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20241104「眠れぬ夜を越え」

眠れぬ夜を越え
開けきれない空を通し
静かに朝を迎えている
耳には聞こえない声も
きっと響いているだろう
けれどそんなこと
お構いなしで
いつものように
時間割を過ごす
裁断の連続で
帖紙を折りつつ
破り捨てながら
糸を括り
ねんごろに収まっている
帳を下ろしたからには
明けるのは道理ではあるという

吊るされた銃口を
どこかへ照準させ
どこに向けられているのかは
不確かさの範疇で
風によって無作為に当てられる
そんな気はなかったと言っても
当たったものは
当選なのか外れなのか
そこを動くこともできずに
目をきょろきょろさせて
固まってしまっている
どうすることもできないけれど
たとえ小さなことでもあれば
最小の梃子でも作って
それらを宙吊りにしておけば
間合いを遅らせ鈍らせることもあるだろう

いつかの暴発で
こんがらがる様相を
誰が記録し
誰らが眠るのか
起きたばかりだとしても
もう眠くなってしまって
いつに目を醒ますのか
酔っぱらった星たちにでも
聞いておこう
ふかふかの布団の上で
もう一度バタフライ
飛び上がったからには
どこかに着地するのだろうけれど
そこがどこかは
誰もわかってはいない
眠れる夜はもうすぐだというのに

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snufkinsmile
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