20241219「全路の接続」

冷たい空気を飲み込んで
少し暖かな息を戻す
白い空気を返して
それを繰り返している
いつもそう
生き物たちの連続
遮れない連綿の布石
凍える地と
燃えたぎるそれらを
交互に混ぜながら
わたしたちは廻ると聞く
星たちの点滅を見て
一点の集約や
未だ見られていない耳目
交換の作法を整えている

誰もが言うが
誰も言いたがらない
いや未だ捉えられないものの
形容と判断の戸惑いで
そっと触れそうで
触れてはいけないような
乗り越えてはじめて
その縁取りを
微かに受け取るならば
明らかになるその輪郭を転写して
どこどこを修正しつつ
前へと進んでいる
振り向きつつ
螺旋の展開で
似たような景色を再度見ている

空気の震え
空の轟音
冷たさの震えで
熱を熾し
灯火の最後を
待っている
燻る点滅を暗示しつつ
わたしのどこかを燃やし
あなたの手ほどきで
方向性を見間違えることもなく
寄り道しながら
全路に接続したら
その一端を担っておこう
ゆるゆると煙り
内心の熱を発火させる