20240701「半夏生」
雨に打ちつけられ
網戸の雨粒が
そこにしばらく居座る
どれもが漣の一部
どれもがわたしのそれ
飲み干したコップの跡
綺麗なそれと
そうではないそれ
違うわたしたちのようで
同じ場所に居ては
離れつつ
いつの間にか落ちている
辿る線を揺ら揺らさせて
下へ下へと降下している
集ったそれらを含み
流れとして合流している
叩き付けるから
分散され
また凝集しては
透明さを拭う
半夏生
領土を収め
界隈を賑やかせ
濁流はそれぞれを飲み込む
大波小波
ちろりと触って
涙を拭く
痛いのではなく
悲しいのではなく
そこ果敢ない出来事の集積
どんぶりこどんぶらこ
揺られては下る
ややもすると
しげしげしいが
洗われているその姿を
泥に塗れた身体に落とす
どれもが綺麗で
どれもが汚い
内と外での裏表
こちらは良好
そちらはどうかと
逐次気にしてしまうが
勝手な安堵で
日時を送る
砕かれた結晶の水滴
打たれてもいいのなら
雨の中を歩いてもかまわない
その冷たさで冷静さを取り戻す
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