読書レビュー⑨『丸山眞男講義録 第三冊 政治学 1960』(丸山眞男)

初出:2015年8月10日「徒然にレビュー(9月)

あらすじ

60年安保闘争に積極的にコミットした背景に、どのような構想があったか。急速に蔓延しはじめたアパシー状況を憂え、切々と学生に語りかけた、本郷で行われたただ一度の政治学講義であり、政治的思考の解明から始まる独自の政治原論。(解題:渡辺浩)

『丸山眞男講義録 第三冊 政治学 1960』

感想

1960年度の冬学期に唯一行われた法学部の「政治学」の講義録を収録。

主体(個)→集団→指導→政党の順で、それぞれ政治の中でどのように関与し、動いているのかについて論じている。

第一講「政治的論考の諸特質」、第二講「態度・意見および行動」はかなりわかりやすく説明されており、納得させられる箇所が多い。「結語」では、この先の勉強法及び政治への意識の仕方を語っており、こちらも一読の価値がある。

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