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#1 初回っぽい話|ふたりの出会いと仕事以外でも「書く」理由

「スナックテレカン」は、北海道と京都に住むミニマム経営者の宿木雪樹(@yuki_yadorigi)と瀬良万葉(@seramayo)が、業務終わりにお酒を飲みながらZoomでしゃべるだけの番組です。

「どんなこと話してるの?」という方に向けて、このnoteでは、Podcastの内容の一部をテキストにまとめています。とはいえ、お酒を飲みながらのトークですから、音声で聴いてもらうほうがいいに決まっていますが……。おもしろそうと思ったら、Podcastで聴いてもらえるとうれしいです!

伊勢屋酒造の「スカーレット・ヴェルデアマーロ」

ふたりの出会いと仕事以外でも「書く」理由

瀬良:今週もおつかれさまでした! さっそく飲みましょうか。今夜はワイン樽で熟成させた日本酒をいただきます。

宿木:私は、ヨモギなどの野草とスピリッツを使ったジャパニーズ アマーロ「スカーレット・ヴェルデアマーロ」をいただきます。乾杯! 

私たちはどちらも書くことを仕事にしていて、口でしゃべるよりキーボードを叩くほうが得意なんですが、そんな「しゃべることに苦手意識がある」ふたりがなぜかイキオイでPodcastを始めてしまったという……。

そういえば、瀬良さんはいつからライターをされてるんですか?

瀬良:大学時代のアルバイトでフリーペーパーを作ったのがライターとしての最初の仕事でした。でも、書くことでいえば、小学生時代からテキストサイトを作っていましたね。アクセスカウンター置いて、キリ番とか。

宿木:私もやってました! キリ番踏んだ人にリクエスト小説を進呈とか。いや、同じ世代ですもんね。一生懸命、HTMLとかCSSとか調べて……。あの時代でよかったなって思います。今ライターをしている30代以降の人たちの多くは、あの時代を通っているんじゃないかな。

瀬良:高確率で通っている気がします。

宿木:やっぱり、自分で好きなように書くのと、人様から対価をいただいて書くのとでは、ものすごい違いがありますよね

瀬良:めっちゃありますよね。私、今でも葛藤してますもん。書きたいことを書くことと、仕事として書くことの境目をどうしようって。そういうの、ありません?

宿木:私は趣味で好きなことを書いていた時代から、数年間の会社員時代を経てライターになったので、ギアチェンジはちゃんとできたんです。でも、仕事として執筆に向き合えていても、純粋に文章が好きで書いていたあの頃の私を忘れていいんだろうかという焦りはずっと抱え続けています

 もし「あの頃の私」を完全に失ってしまったら、ライターであることの意義も感じられなくなってしまうんじゃないかって……。難しいですね。

 瀬良:でも、雪樹さん、仕事関係の人に(趣味で書いたものを)隠しているわけじゃないですよね。ネット上にあって、読もうと思えば読める状態になっていて。

宿木:そうですね。恥ずかしいけど、結構noteとか読んでもらっています。

瀬良:私も読みました。

宿木:私は瀬良さんと最初にお話ししたときから「この人はフルオープンでいって大丈夫な人だ」って感じてたから、瀬良さんに読まれることはノープロブレムなんですけど。もっとカチッと「一緒にビジネスをやりましょう」という感じで取引をしている方から「エッセイ読みましたよ」って言われると、「あんなこともこんなこともさらけだしてしまっているのに、なぜ取引を切られていないんだろう」って思うことも(笑)。

瀬良:わかります! (あれ読みましたって)言ってこないでくださいって思うときもあります。うれしいんですけど、恥ずかしすぎて。

宿木:趣味というか、仕事以外で書いた文章を読まれるのは、裸を見られるのに近いですよね。

瀬良:そうそう。自ら書いて(全世界に向けて)出しているのにね。

宿木:恥ずかしい気持ちはありつつ、でも「外に出したい」という欲求はやっぱりあるのかなって思います。それが自己顕示欲なのか何なのかはわからないですけど。

瀬良でも「外に出す」のって絶対必要だと思います。アイデンティティを維持するためには、完全にクローズドで自分だけのために書くのもあんまりよくない気がして。

宿木:自分はこう思っているんだってのが、誰かに届いて、どのように受け止められるのかっていうところまでがセットで、アイデンティティって確立されていくような気がします。

 話し上手でコミュニケーション能力が高い方のようにリアルタイムで自分の思いを表現することができないからこそ、私たちはアイデンティティを維持するために言葉を外に出さずにいられないのかもしれません。

当意即妙な対応は苦手だけど、時間をかければ書いたりしゃべったりできるから、口下手なふたりがこうしてPodcastを始めたのかなって。

瀬良:確かにそうかもしれない。自分たちのペースでいけますもんね。リアルタイムのコミュニケーションで、即答しようと頑張るとミスるんですよ。後から「なんであんなこと言ったんだろう」って落ち込んだり。

宿木:私たちって、いったん持ち帰って熟成させるタイプなんだろうなぁ。リアルタイムのコミュニケーションはうまくなりたいけどなれないから、「持ち帰って熟成させるタイプにしかできないアウトプットもきっとある」と信じてやるしかないって思ってます。

瀬良さんも同じタイプだと感じたから、安心して一緒にPodcastやれているんです。たぶん私、瀬良さんじゃなかったら「Podcastやりましょう」って言われても「いや、そういうのはちょっと」って断っていたと思います。

瀬良:𝑩𝑰𝑮 𝑳𝑶𝑽𝑬ですね。うれしい。𝑩𝑰𝑮 𝑳𝑶𝑽𝑬といいつつ、私たちが最初に話したのって、ごく最近なんですよね。スピードPodcastすぎる(笑)。

  宿木:いや、ほんとそれ。まるで「数年間ずっと友達やってきました!」みたいな空気感でしゃべってますが、最初に(オンラインで)話したのってつい最近……たしか先月の終わりごろですもんね。

 瀬良:そうですよね。でも、お互いの存在は知ってたんですよね。私も雪樹さんも編集・制作プロダクションをやっていて、いろいろなライターさんやデザイナーさんと繋がっているんですが、どちらもayanさんというライターさんに仕事を依頼していて。私はそのayanさんから「ぜひ会ってほしい人がいる」と雪樹さんを紹介されたんです。

 宿木:私もほぼ同じです。「雪樹さんと同じ匂いがするからぜひ一度話してみませんか」って。それで「瀬良さんはこんなことをされている方です」って、瀬良さんの経営されている展葉社のコーポレートサイトや、ブランドサイトのANONYMのリンクとともに、レコメンドをいただきました。

 あと、ayanさんからは瀬良さんの書いた個人的な文章のリンクももらって、丁寧に解像度高く周囲を見ている感じとか、それを文章に落とし込んでいく感じとかが自分とすごく似てるって感じたし、文章の構成が美しくて、一つひとつの言葉の選び方もエモーショナルで、すごく好きだなと思いました。

だから、そのときから「お話してみたいな」って思ってたんです。

 瀬良:うれしすぎる。私もayanさんから、雪樹の経営する宿木屋のコーポレートサイトのリンクと一緒に、個人的なnoteのリンクももらってました。すごくよい文章で素敵だなと思ったし、プレイベートな文章には人となりが垣間見えるから、最初から「こういう人なんだろうな」と思って話せたから安心感がありました。

 宿木:書かれた文章から内面を想像して……っていうのはすごく大きくて。たぶん、内面を知らないで初めて会うと、お互いに猫をかぶるじゃないですか、「ちゃんと振る舞わなくちゃ」って。

瀬良:そうそう。ちゃんとしなきゃって。

宿木:それやらなくてよかったですね。ayanさん、さすがでございます。「このふたりはきっと合う」という強い確信を彼女が持っていて、その確信は本当に間違いなかったっていう。

瀬良:ayanさん、すごいな……。もうね、雪樹さんは昔から知ってる友達っぽかったんですよ、最初っから。

 宿木:いや本当に。オンラインでayanさんを交えて話したのが最初ですが、開始して5分で「あ、この人は心を開いてしゃべっても大丈夫な人だ」ってすぐわかりましたもん。

瀬良:そんな出会いから始まり、Podcastを始めることになったんですよね。

全編はPodcastにて

今回のエピソードは「#1 初回っぽい話」からの抜粋です。実際のpodcastではここに書いた話のほか「住む場所で人は変わる」という話もしているので、ぜひ続きを聴いてみてください。

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