外国語パフォーマンス課題で活躍したアプリ【①Canva ②Clips ③Keynote】
小学校教諭のsmyle(スまイル)です。
今年度は6年生を担任しています。
高学年の「外国語」の授業。
前回の記事で、
授業の導入やアクティビティについて触れましたが、
今回は単元末のパフォーマンス課題に向けて
どんな学習用アプリを使っているのか、
いくつかご紹介します。
単元末のパフォーマンス課題では
主にスピーチを行っていますが、
1人1台のタブレットが配付されてから
①教科書のQRコードを読み取ってお手本の音声を聞いたり、
②使いたい言葉を英訳してスピーチ文を作ったり、
③スピーチ時に提示したい資料を作成したり、
④スピーチを録画したりと、タブレットが
あらゆる局面で獅子奮迅の活躍をしてくれています。
①、②については、
今まで担任やALTが机間巡視しながら担っていたことを
タブレットが代わりにやってくれています。
先生に頼らず、自力で作文や練習ができる子が増えるため、
本当に個別指導が必要な子に寄り添うことができます。
これはとても大きいです。
Canva
③スピーチ時に提示したい資料を作成するには、
やはりCanvaが最強ですね。
豊富なテンプレート、豊富な素材、
どの単元のどのテーマにも対応できます。
シートを配付して共同編集させるもよし、
それぞれ1から作らせてもよし。
何でもござれです。
GIGA以前は、
発表に使うカードや資料等は全部手書きで作っていましたが、
すべてタブレットで完結できるようになりました。
写真も容易に入れられますし、素材も豊富ですから、
その子の画力に依存せずに
テンプレートを使えば時間的にもサクッと
カード作成が可能です。
ビジュアル度の高いカードを画面に表示し、
聞き手に見せながらスピーチすることができます。
またCanvaではAIを使った画像生成もできます。
小学校6年生「NEW HORIZON Elementary English Course 6」の
Unit 6「Let’s think about our food.」では、
オリジナルメニューを英語で紹介する活動を行ったのですが、
Canvaの「マジック生成」を使うと
好きな具材が入ったカレー、好きな具材を乗せたピザなど、
思い思いの料理の画像を作ることができます。
可能性しか感じません!
そしてラストの
④スピーチを録画する場面。
GIGA以前までは
子どもたちのスピーチをどう聞いていた(評価していた)のかというと、
担任のもとに子どもが1人ずつやって来て、
マンツーマンで対話したり、スピーチを聞いたりしていました。
それはそれで尊い時間ではあるのですが、
なんせ時間がかかります。
しかも、子どもにとっては先生との対話が
「一発勝負」のテストの場になってしまうので、
なかなかに緊張感の伴うものでした。
しかし、録画であれば、
繰り返し何度もチャレンジできますし、
その中のベストを提出することができます。
また担任も、
提出された動画であればいつでも見られるので、
好きなタイミングで視聴・評価をすることができます。
さらには、提出した動画を児童間で見合える設定にしておけば、
子どもたちが多くの友達のスピーチを
自分のペースでじっくり聞くことができます。
そのことで、自分のスピーチの参考にしたり、
素敵だと思ったスピーチにコメントを送ったりできます。
誰にとってもwin-winなシステムではないでしょうか。
そして、そのパフォーマンスの録画にあたり、
色々なアプリを試してみました。
もちろん、普通のカメラアプリで
ビデオ撮影をしても良いのですが、
便利なアプリがいろいろあります。
Clips
まずは、Appleの純正アプリである「Clips」
フィルタをかけたり、エフェクトを入れたり、
BGMを流したり、テキストやステッカーを挿入したり。
便利なビデオ編集アプリです。
もちろん上記の機能だけでも
ただの映像にひと手間加えられる楽しいアプリなのですが、
外国語のスピーチ活動に適しているポイントで言うと、
何と言っても「自動字幕機能」がついていることでしょう。
自動字幕機能は、その名の通り
動画内の音声を自動で字幕にし、映像内に表示してくれます。
この自動字幕機能は「言語」が選べるので、
設定を「英語」にすれば、動画内の音声を
自動で英語字幕にしてくれます。
「正しい字幕」を表示させるためには
「正しい発音」で読まなければいけないので、
発音の改善が促されます。
子どもたちはより相手に伝わるように、スピーチしようとします。
先日の記事で紹介した「『海の命』THE FIRST TAKE」もそうでしたが、
「ただ読む」と「正しく認識されるように意識的に読む」とでは
その質に大きな違いが出てきます。
もちろん、固有名詞はうまく字幕にはなりません。
「My name is [名前].」とか
「I'm from [地名].」など言ってみると、
見当違いの人名・地名を表示してくれます。
でも、そこもご愛嬌。楽しいです。
おススメです。
Keynote
最後はKeynote。
Keynoteはパワポのようなプレゼンテーションを作れる
これまたAppleの純正アプリですが、
スピーチ録画で活用したのは
「ライブビデオ機能」です。
この機能は、zoomなどオンラインでプレゼンテーションする時、
Keynoteのプレゼンテーション画面上に、
カメラに映ったライブ映像(プレゼンターの表情)を
表示しておけるというものです。
この機能をスピーチ録画にどう活用するかというと、
プレゼンテーションに「ライブビデオ」を挿入し、
その様子を「画面収録」することで、
プレゼン+話し手の表情入りのスピーチ動画を作成することができます。
テレビ番組の画面の隅っこに
スタジオで喋るタレントさんが映っているような、
いわゆるワイプのようになります。
またワイプの形も、
テレビのような四角だけでなく少し円形にもできますし、
クロマキーのように背景を透明にすることもできるので
作ったカード上にあなたのシルエットが現れて
「カードと一体となって」話すことができます。
面白いです。
実は、多機能なCanvaでも、同じようなことはできます。
Canvaにも「共有」のところに「プレゼンと録画」という項目があり、
レコーディングスタジオに移動して
スライドにワイプを入れて録画するモードがあります。
とても便利なのですが、
ワイプのサイズや位置が変更できなかったり(できたらすみません)、
「プレゼンと録画」機能はなぜかアプリ上では表示されず
ブラウザ上でのみ使えたり(私の環境のせいかも)と、
この機能の使いやすさでは、個人的にKeynoteに軍配が上がります。
そもそも
Canvaに傾倒し過ぎると
Canvaの不調時などにアタフタしてしまったりするので、
色んなアプリを使えるようになっておきたいとも思っています。
そんなこんなで、
Keynoteもいいよ、というお話しでした。
子どもたちにおいても、様々なアプリを知り
用途や環境によって使い分けられるのが一番かと思いますので、
今後もどんどんいろんなアプリを試して、
どんどん子どもたちと共有して、
一緒に試行錯誤していきたいと思います。
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