![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/131674493/rectangle_large_type_2_14248551864865ac60dfa8129ef21fa5.png?width=1200)
園長コラム「おすすめ本の紹介~『親が望んでいること』と『こどもの人生』~」
こんにちは、園長の野瀨です。
note更新ができていませんでしたが、皆さんお変わりないでしょうか。
セイバンスマイルこども園は、2023年10月に開園し、子どもたちの元気な声で園内がとても賑やかになっています。
![](https://assets.st-note.com/img/1708572213052-TYNhJqi8oz.jpg?width=1200)
今後、こども園の取り組みも配信していきますので、楽しみしていてくださいね。
さて、この園長コラムでは、日頃たくさんの保護者様と接する中で感じたことや、知ってほしいことなど、少しでもお子さまとそのご家族の皆様の力になれる情報を発信しています。
今回は、保護者の皆さんにぜひ読んでいただきたい『小さな木 あるがままに子育て』という本をご紹介するとともに、親の役割について考えてみます。
”見守る”という静かな愛情
今回お勧めのする本『小さな木 あるがままに子育て』には、セイバンスマイルこども園の考えとマッチすることが多く書かれています。
![](https://assets.st-note.com/img/1708564641131-G1m0iIUMo2.png?width=1200)
例えば、子育てについて以下のようなことが書かれています。
“親が望んでいること”と
“こどもの人生”は、
必ずしもイコールではありません。
タネをまいて芽が出ると、きちんと育てたくなる。
でも必要以上に手をかけすぎると、かえって弱くなってしまう。
それは、こどもも同じこと。
子どものため…と良かれと思い、進む道や選択肢を整えたり、事前に危険を予測して守ってしまったりすることは、多いのではないでしょうか。それは間違ったことでは無いですし、私自身の子育てを振り返っても、そういった経験が多々あります。
子どもが壁にぶつかる経験が少なければ、親が気を揉むことも比例して少なくなるでしょう。しかしこれは、本書にある“必要以上に手をかけすぎると、かえって弱くなってしまう”という状況ではないでしょうか。
子ども(もちろん大人も)は、何度だって失敗してもいいし、時には落ち込むことも大事な経験です。親は危険を回避してあげるのではなく、“あなたの後ろにいつもいるよ。安心して。”と見守ること。
静かに「愛情」という水を注ぐ、これで十分だと感じます。
子どもたちの些細な声を最後まで聞くこと
![](https://assets.st-note.com/img/1708572445485-Ae4g7MbBbG.jpg?width=1200)
私が保育の現場で大切にしていることは、子どもたちの些細な声を最後まで聞くことです。これが保育士として、“あなたの後ろにいつもいるよ。安心して。”と見守る、【愛情】という水を注ぐことだと考えているからです。
子どもたちの“楽しい声”に耳を傾けることは、比較的取り組みやすいですが、“つらい声”、特に“嫌がる声”や“怒りの声”に根気強く耳を傾けることは、体力のいることです。
それでも大切にしている理由は、自分の思いや感情を表現し他者に伝えることは、生きていく上でとても重要なことだからです。
”心のしなやかさ”を手に入れるために
![](https://assets.st-note.com/img/1708577617802-kl1qUS28Zh.jpg?width=1200)
例えば、「イヤ」の表現も子どもによって様々です。
大人が為す術もないくらい、感情を爆発させる子どももいれば、感情を表に出せず静かにしている子どももいます。
感情を爆発させる子どもは、根気強く見守り寄り添います。感情を表現できない子どもは、ギュっと抱きしめます。肌のぬくもりを感じると、感情を話はじめることがあるからです。
何らかの方法で感情を表現してくれた子どもに対しては、「伝えてくれてありがとう」と言葉にし、気持ちに共感します。
そして「『○○が嫌だった』と言葉で伝えてくれると、先生も気が付くよ」と、気持ちの伝え方について話をします。
このように、良いことも悪いことも自分の心で経験し、その時の感情をアウトプットすることで、心のしなやかさを手に入れていくのだと考えています。
心の経験を先回りして、未然に防いでしまうとどうでしょうか?
”心のしなやかさ”の成長を大人が奪ってしまうと、当たり障りのないコミュニケーションが根付いてしまいます。
まとめ
![](https://assets.st-note.com/img/1708572643425-ITqpMZgCCA.jpg?width=1200)
子ども時代は全てがチャンスです。
様々な経験を通して喜びや達成感を味わい、失敗から人の痛みを知り、感謝する気持ちを育んでいくでしょう。
そして、人格形成の根っこ作りの幼児期こそ、親は忍耐が必要です。子どもの可能性を活かすも殺すも、関わり方次第です。特別なことは必要ありません。辛抱強く見守り、【愛情】という水をそそぎましょう。
今回は『小さな木 あるがままに子育て』についてご紹介しました。ぜひ、お子さまの顔を思い出しながら読んでみて下さいね。
【園長プロフィール】
野瀨 直子(のせ なおこ)
約20年間、公立保育所・私立保育園・私立幼稚園・認可外保育園の他、ニュージーランドの幼稚園に勤務。
各園で、モンテッソーリ教育や右脳教育などに関わる。
私生活では、大学生の息子と娘の二児の母。
▼取得資格
BYBS非認知能力コーチ・受験メンタルトレーナー
JADP認定メンタル心理カウンセラー
幼児心理アドバイザー・食育アドバイザー