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【先生必見】これからの時代に「要約」が求められる理由

最近、感じたことがあります。

それは、生徒たちの将来の夢が多様化してきているということ。

私が子供の頃は有名な大学を出て大手企業や弁護士・銀行員など、「安定」的な仕事に就こうという人が多い時代でした。

しかし、今はどうでしょう?

高校生のなりたい職業ランキングでは
ITエンジニア・プログラマー・起業家・Youtuberが上位に来るなど

ソニー生命保険株式会社様の調査より引用

生徒の将来の選択肢は益々多様化してきています。

かつてのように一流の大学に行って、安定的な職に就く。そんな「王道ルート」はもはや「王道」でなくなりつつあります。

そうした中で、生徒自身が身に着けるべき能力自体もバラバラになりつつあるように見えます。

そのため、「教師である我々が生徒を指導することなど無理なのでは?」

このように考えてしまう機会も多いでしょう。

しかし、選択肢が多様化していく一方で、生徒がどのような進路を選ぶにしろ、共通して求められる能力があります。

それは、自分の考えを整理して言葉で表現する力

いくら自分のやりたい事があったとしても、それを言葉にして伝えることができなければ、相手に理解してもらうことも、賛同してもらうこともできません。

つまり、相手に伝えるためにはどのような情報を選び、それを適切な形で表現すれば良いのか?どんな工夫が必要なのか?

この部分を考えなくてはなりません。

そして、それを考えるためには「論理的思考力」が不可欠なのです。

コアにあるのは論理的思考力

どのような進路を選ぶことになろうと、結局は根本的な問題、つまり思考の問題に辿り着くわけです。

私は普段、Smart Studyという受験生のメンタリング・コーチングサービスを通じて、東大志望の受験生を指導しています。

しかし、東大を志望するいわゆる「優秀」な学生であっても
自分の考えを表現するにあたって、表層的な論理思考、つまり

「それって理由になってないよね?」
「それって対比になってなくない?」
「本当にそこって因果関係で繋がる?」

など、ツッコミを入れたくなる表現の仕方をする学生が多くいます。

彼らを指導している中で、いわゆる「頭の良い」生徒とそうでない生徒にはある違いがあることに気がつきました。

そして、それは特定の問題で特に顕著に表れていることがわかりました。

その問題とは…

「文章の要約」

なぜ、要約問題で最も差が見られるのか?

考えた結果、その答えはどうやら「要約」という問題の性質にあるらしいということが分かりました。

要約には主に3つの能力が求められます。

①文章の情報をまとめる力
②文章における論理を把握する力
③自分の言葉を通じて、①②を表現する力

「この文章は何を言いたいのか?」文章の内容を理解する力、
「どのような論理で主張を展開しているのか?」論理を把握する力、
「それをどう説明するか?」表現する力

要約問題を解くだけで、これらの能力を総動員しなくてはなりません。

つまり、要約問題を解くだけで、その人がどの程度論理的に考えられているのかが分かってしまうのです。

逆に要約がきちんとできる生徒はほとんどの場合において、自分の考えを正確に表現する事が出来ます。

具体的な例で考えてみましょう。

・次の文章を70時程度で要約せよ


人類の歴史とは約10万年前に新人のクロマニョン人が誕生してからインターネット社会の現代までの人間の営みをなるべく均等に記述して我々に伝えるものだという考え方が少なくとも市井を生きる多くの人々にとっては一般的だと思われる.人類誕生から個人が各々の生を懸命に生きたのだから語られる分量は同じにして然るべきであるというのは至極真っ当な主張に感じられる.
ところでシュメール人が人類最古の文字、楔形文字を使用したのは紀元前約3000年頃とされる.本当に最古なのかというのは分からないが、ともあれその頃から文字が各地で使用されはじめ、歴史について記述することが増加した.教科書を見て欲しい、なんとシュメール人らの記述は教科書の最初の方に書かれている.読者の皆さんの「幻想」は崩れ去ってしまったかもしれない.そう、歴史とは基本的に文字ありきなのだ.シュメール人を筆頭とする「歴史」が登場するまでの過程は「先史」時代と呼ばれることが何よりの裏付けだ.
しかしだからといって「先史」は無意味なものではない.現在考古学者らによる不断の努力によって文字のない時代について驚くべきほど多くのことが解明されている.それは文字がない時代とある時代の「行間」を埋める作業であり、それが我々人類を理解するうえで大きな意味を成すというのは言うまでもない.


この文章を①〜③に沿って一緒にまとめてみましょう。

①文章の情報をまとめる力
②文章における論理を把握する力
③自分の言葉を通じて、①②を表現する力

まずは、①、各段落ごとに情報をまとめてみましょう。

人類の歴史とは約10万年前に新人のクロマニョン人が誕生してからインターネット社会の現代までの人間の営みをなるべく均等に記述して我々に伝えるものだという考え方が少なくとも市井を生きる多くの人々にとっては一般的だと思われる.人類誕生から個人が各々の生を懸命に生きたのだから語られる分量は同じにして然るべきであるというのは至極真っ当な主張に感じられる.

歴史の営みは均等に語られるべきというのが一般的というのがこの段落で最も伝えたいことでしょう。

ところでシュメール人が人類最古の文字、楔形文字を使用したのは紀元前約3000年頃とされる.本当に最古なのかというのは分からないが、ともあれその頃から文字が各地で使用されはじめ、歴史について記述することが増加した.教科書を見て欲しい、なんとシュメール人らの記述は教科書の最初の方に書かれている.読者の皆さんの「幻想」は崩れ去ってしまったかもしれない.そう、歴史とは基本的に文字ありきなのだ.シュメール人を筆頭とする「歴史」が登場するまでの過程は「先史」時代と呼ばれることが何よりの裏付けだ.

→(実際には)文字の起源が歴史の起源という見方をするのが主張です。

しかしだからといって「先史」は無意味なものではない.現在考古学者らによる不断の努力によって文字のない時代について驚くべきほど多くのことが解明されている.それは文字がない時代とある時代の「行間」を埋める作業であり、それが我々人類を理解するうえで大きな意味を成すというのは言うまでもない.

→(しかし)文字のない時代について知ることは重要というのが主張。本文の中でもこれが一番伝えたい部分でしょう。

次に②各段落の論理関係を把握します。

一般的には歴史は均等に語られて然るべき
⇔しかし、現実には文字の誕生こそ歴史の始まりとされる
⇔しかし、文字のない時代について知ることは今も重要である

一般論と現実の対比の後に、筆者の最も伝えたいメッセージである、「文字のない時代の研究は依然として重要」という主張が来る構成であることが分かりました。

そして、最後に③字数に収まるように、表現をうまく工夫します。

すると、こんな解答例になるでしょうか?

我々は歴史を人類の営みを均等に語るものと見なすが、実際には文字の誕生が歴史の誕生と言える.しかし文字のない時代の探求は依然として重要だ.(68字)

長かった文章をここまでコンパクトに、かつ過不足なくまとめる事ができました。

このように、要約問題をしっかりと解けるようになれば、

・情報を整理し
・自分で考え
・論理的に発信できる

ようになるのです。

それだけではありません。要約がきちんとできるようになることは普段の生活においても非常に役に立ちます。

現代は情報で溢れかえっていますが、溢れかえる情報を目にしても

・何が重要か?
・何が重要でないか?

を瞬時に判断し、情報を構造的に理解することができます。

このように現代において要約ができるというのは現代において「必須」とも言える能力です。

しかし、残念なことに要約について指導する人はおろか、書籍なども非常に限られています。

そうした課題を解決すべく、私が代表を務めるSmart Studyでは毎回生徒に必ず簡易的な要約演習を行い、その解答に対して

「何が足りなかったのか?」
「どのようにすればもっと良くなるか?」

フィードバックを行なっています。

こうした演習を重ねることで、偏差値50ほどの高校に通う生徒も2年半で東大受験生の上位に成績に食い込むなど、大きな成果を出してくれています。

なので、もし、あなたが

・生徒の論理的思考力をもっと伸ばしたい
・自分自身も論理的思考力について学び直したい
・もっと生徒に質の高い指導ができるようになりたい

このように思っているなら、Smart Studyで実践している

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