公衆電話
君に電話するために 息を切らして 走ったあの道は
舗装工事でなくなったけど
君に電話した公衆電話はまだ残っていた
十円をおいておくのは この頃からの癖
隣にあったコンビニも久しぶりに入ると
自分より年下の 不慣れなアルバイト
君の好きだった苺大福は売り切れ
おにぎりも肉まんもデザートも 種類が豊富になっていた
今ならどれでも買ってやれる
手にしたのはどれでもない缶ビール
千円払って また後悔 まぁいいかとまた一段と立派に肥える 小銭入れ
手慣れた手つきで 免許証も出す
店を出ると 珍しく降る雪 珍しく公衆電話を使う人
あの頃 使った公衆電話
電話の邪魔にならぬよう さっさと帰ることにしよう
出来たばかりの道を 行く
そっとついた 溜め息が 寒さで白くなる
息を切らして走ったあの頃と
白さだけは変わらぬままに
2016年6月19日(土) 更新
メモ
イメージ:90年代後半~2000年代初頭のインディーズが歌ってそうな雰囲気。
それではまたのちほど(* ̄∇ ̄)ノ
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