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yPad10 かれこれ10年10冊目 Part.2
Part2です
Part1では使い方まで説明できなかったことを踏まえて、連載にしちゃいました。どこまで続くかわかりませんが、まぁ、ぼちぼち書き綴ってみます。
こちらが前回までのPart.1の内容です。
2010年発売の初代からyPadを使ってきた、40代の私はこのyPadナシでは創られなかったのでは??と思えるほど、自分の中ではちょっとびっくりするくらい執着してきた気がするアナログの手帳なのです。
yPadの中身
yPadの特徴は、手帳を開くと、あのPad(iPadのことです…)と同じ大きさのスケジュール帳が左に、左の手帳の日付に対応しているプロジェクト管理ページが右に配置された、あのPad×2くらいのサイズの2週間分のスケジュールとプロジェクトの進捗が「ひと目」で「俯瞰して」見える、ビジュアルにあると思っています。
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↑何も書いていないページをぱっと開くとこんな感じ
↓左側のスケジュール帳を拡大するとこんな感じ
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↓右側のプロジェクト管理用のシートを拡大するとこんな感じ
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いつでもスタートすることができるように、日付は敢えて入っていませんので、自分で先に書き込む(これが面倒でやめてしまう人も多数…)
ちなみに私は、面倒なので購入したらすぐに半年分くらい先に日付書き込んでます。
30日とか31日とか間違ってズレちゃうと、紙が真っ白ではない若干のクリーム色なので修正テープの純白がやけに目立って、美しくない様子がいきなりテンションを下げるので、
大雑把な私もここだけは、慎重に(笑)
手元に置いたiPhoneのカレンダーを見ながら、間違ってないよね?と確認する作業は、若干の面倒臭さはありますが、手をかけた(時間を使った、労力を使った、お金をかけた)ほうが愛着が増して手放せなくなるのは、恋愛や人間関係の法則となんら変わらないので、せっかく買ったのを途中で投げ出すのがもったいないから、という理由で、すぐさま手を入れる、コンサル脳(貧乏性なだけか??)なわたくしです…。
yPad の基本的な使い方(左ページ)
手帳の中の寄藤文平氏の楽しげなイラストで十分紹介されていますので、こちらを参考に。
まずは左側のスケジュールページ↓
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朝の6時〜24時までの18時間が記入できます。
普通の時間帯に生活している人だったら、多分使いやすい横スケールかも。
夜型の生活の人や飲食店勤務の方は(20代の私がそうだったので)、
前半の午前中ページがちょっと無駄になるかも
(寝てるし)(2時とか3時閉店だし)(それからミーティングや食事会だし)だけど、
まあ、飲食業でお店に入ってる人は、ある程度定例の予定になるはずなので、プロジェクト単位ではないからシフト表と薄いマンスリースケジュール帳があれば書くことも少ないのできっと事足りると思います。(yPadは使わないでよろしい♪)
でも今の私がもう一度20代の飲食店舗勤務でマネジャーなどをしていれば、似たようなものをデスクカレンダーとして使っていたので、プランニング用にyPadをマネジャールームで使っていて、以前以上に業績をアップできてたと思います。(余談です)
ここでのポイントは、優先順位を低くしがちな「どうでもいいような自分のための時間」を先に線を引っ張っておいて、未来の自分に予約しておく!
というところでしょうか?
そんな芸当はきっと他のスケジュール手帳ではなかなか思いつかないことだと思いますが、このyPadの使い方例のイラストで文平氏はわざわざ
アイデア出し・寝る・そうじ・おふろ・打ち合わせ入れない・映画
と手帳に書き込んでいます。普通そんなことまで書きません。
しかし、「わざわざ」書いてる。
そうです!
この部分がyPadのyPadたる所以であり、一番のポイントではないかと私は踏んでいます。
スケジュール帳の役割は個別に色々あるはずですが、
一般的に多くの人がスケジュール帳が使いこなせない、Googleカレンダーやスマホの機能で十分だと思う理由は
「相手が入れてきた都合(予定)」を忘れないために、手帳に書き込んでおく、という目的でしか手帳を使っていない(ことが多い)からに他なりません。
たしかにそれだったら、わざわざ書き込むスペースが多い、持ち歩くにも大きいyPadよりは、薄くて携帯性の高いマンスリーとウィークリーがついた手帳で十分です。
yPadは相手からの予定を優先するのではなく、自分の都合や予定を優先するために、自分に予約しておくための自分の未来を計画(設計?)していく手帳なのです。
ちょっと大きく出てしまいましたが、その理由は見開きで目に入ってくる右側ページの使い方をみればよくわかります。
見開き右側のページの使い方例イラストページ↓
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左側の同じ日付の6時〜24時のスケジュールを立てる前に、実はこの右側のプロジェクト管理でそれぞれの締め切りや、この間に何をしておけばいいのか?
こちらを先に書いたあとでの、左側の自分の1日の使い方の計画を立てるという、普通の使い方とはちょっと違う、少しクリエイティブな使い方が必要となってくるのです。
つまり、右ページの「プロジェクトの進行」に合わせて、左の日々のスケジュールに戻り、今日は一体なにをしておけば一番効率よく、抜けがないの?というプランニングができる、という使い方がキモ
その2週間分を俯瞰して観て、この日までに終わらせなきゃいけない締め切りがあるから考えるための時間「アイデア出し」の日をわざわざ右ページに書いておく。(上のイラスト参照)
「この日は模様替えを終わらせないと」あとに差し支えそうだな、と右側のプロジェクトページの「家のこと」のところに「模様替え」を当て込んでいるから、左側のページの日中は「打ち合わせ入れない」という線が引っ張られている、というように、左右が連動していることによってとても使い勝手がよくなっています。
脳の仕組みでもある「大きい」項目から段々「小さい」項目に進んでいく頭の使い方を、「大きい項目=右ページのプロジェクト進行表」を先に仕上げることによって「小さい項目=ジョブ&タスク→今日やったほうがよいToDo(←ToDoリストに書くことは基本『タスク』であることが多いはず」
その細かいタスクを左ページの1日のスケジュール欄に書き入れる、という、とっても理にかなったスムーズな考え方です。
私はこの使い方例を観てすぐ
「これは!根本的に今までの手帳と考え方が全然違う!クリエイティブな頭の使い方をする人のための手帳だ!」とエッセンスを感じとりました。
っていうか、
相手の都合に振り回されるんじゃなくて、自分の人生を自分で創っていくための「究極の考え方」がこのyPadを使うことでなにげにできるようになるんじゃないか?
と、なかなかのスケール感の「気づき」があったので、目の前がパッと拓けたような気がするんですよね。
40代の私を創ってきた手帳といっても過言ではない!なんて断言しちゃったのは、そんな理由です。
はっきり言うとこのyPadを使い始めてから、スケジュールのたて方というか「生き方」がものすごく自由になりました。
「相手に予定を押さえられる前に、自分の本来やりたいと思っていたことを予定に入れて押さえておく」
「自分の時間・自分の計画を大事にする=自分を大事にする」
ことなんじゃない?
自分が本来やりたいことというのはバレットジャーナルの「ウィッシュリスト」に当たるようなことで、
コーチングでいうところの「緊急ではないけど重要なこと」
未来を創るために立ち止まって考えたほうがいいもの、
感性が豊かになるために「行きたいな」と思っている場所やイベント、本を読むことや音楽を聞くこと、新しい趣味を始めることや、今の趣味をさらに深めること、
忘れてはいけない季節終わりの服や着物をクリーニングに出すことや
大事な人へのプレゼントを選ぶ時間などなど、そんな普通はスケジュール帳にわざわざ書くことがなくて「できる時にすればいいや」と後回しにしがちなことほど、先にyPadの左側のページにタスクとして「何時から何時までの空き時間にそれをしよう」などと計画してわざわざ書いておくことが、流されなくてよくなる大事なポイントなのです。
自分で線ひっぱって予約入れておけば、「この日どう?」ってお誘いが来た時や、3日くらい大丈夫な日をあげてください、なんて日常にいつもありそうな、予定調整の時に先に「自分で入れておいた」予定以外の日を提案したり、「厳しいです、他の日はありませんか?」と快く言えるのです。
先に「未来の自分と約束しておく」なんて、なんて素晴らしい世界!
とまあ、大風呂敷を広げてしまったので、一旦もとのミクロの視点に戻します。
右側の「プロジェクトページ」の使い方
このページは基本「縦」に使います。
20項目、プロジェクト・タスク・ジョブを書き込める欄がありますので、ここはあなたの置かれている環境に合わせて使い方自由です。
大きめの「プロジェクト」をまず書き込んで、隣にそのプロジェクトを細分化した「タスク」や「ジョブ」を同系列に立てて書き込んでみてもいいかもしれません。
そんな大きさの違うものを並列で書くのは気持ち悪い、混乱する、という人は、「プロジェクト名」を一番左、書き出しを一段下げて「タスク」や「ジョブ」を隣に書いてもいいかもしれません。
そうなのです。使い方が自由すぎるのもこのyPadの特徴でもあるのです。
とにかく抜け・モレなく、プロジェクトを期間内に遂行する!
これができれば、どんな使い方でもいいのではないかしら。
締め切りオーバーや、準備不足みたいなのは今までよりも少なくなること請け合いです。
自分なりの計画表(時間と作業の見積もり表?)みたいなものを作るためのページと考えれば、バレットジャーナル(←ライダーキャロル氏の本に飛びます)などで書き出したものを転記して使ってもいいかも。
yPadが持つ恐ろしい「難点」
こんな風に本来の使い方がうまくできれば素晴らしいyPadも、いくつもの難点がありますので、お知らせしておきます。
だいたいこの5つかな?
①使い方が自由過ぎて書き込みすらできない難
②プランニングする時間がとれない難
③手帳に書き込むクセがない難
④yPadを持ち歩くのが大きくて難
⑤スマホアプリと手帳との使い分けが難
解説しましょう。
まずは①使い方が自由過ぎて書き込みすらできない難
このyPad自体が「あまりにも自由すぎる」ので、こう使いたい!という自発的な人はいくらでもカスタマイズ可能な反面、この真っ白なだけのページをいったいどう使っていいのか、開いたページを前に途方にくれてしまったり、頭がパニックになる人もじつは多数いる、ということです。
2週間分の予定ページというのは存外にたくさん余白があって、さらに考えたこともなかったプロジェクト「プランニング」の右ページ。
まず「自分の仕事の種類と量」や「自分の頭の使い方」を棚卸ししたことが無い方は、最初から行き詰まります。
自由というのは自分の責任なので、自分でなんでも決めて良い反面、自分で何でも決めなきゃいけない(面倒である・時間を使わなくちゃいけない)ということの裏返しなのです。
さらに、自分で決めるっていうことはつまり失敗した時に「誰にも言い訳ができない」ってことなのです。
そんな状況を自分で作って追い込んでしまうタイプの人、なにか正解があると思ってプロダクトの思惑に自分を合わせようと間違った努力をしたくなる人、はたまた手帳の美しさを目指す「完璧主義」の人は使うのは多分難しいかもしれません。
しかしそれを押してでもチャレンジすることを選ぶならば、
「自分の棚卸し」ができるということです。自分と向き合うことで、自分の脳のクセ、普段のプランニングの甘さの是正など、普段よりレベルアップされることだと思います。
次に
②プランニングする時間がとれない難についてです。
「プランニングをする」ということは、貴重な自分の時間を一定時間この手帳のために割かなければならない、という第二の難問が待っています。
時間をうまく使いたいから手帳を使っているのに、さらにその手帳に記入するプランを考える「時間」が必要、というのは本末転倒しているようで、
もう笑うしかありません。
なので、使い続ける重要なポイントとしては
毎日決まった時間に(朝起きて、もしくは夜寝る前になど、15分〜30分くらい)yPadを開いて俯瞰してみるという習慣をつける
ことが結構、最重要課題かもしれません。
さら次の難点
③手帳に書き込むクセがない難 これです。
特に今まで手帳を使ったこともなかった人、スケジュールは頭で覚えられる範囲が好きなひと、
予定=嫌なこと、決まりごと、拘束される時間 だから嫌い
という考えの人。
このような人は手帳や予定そのものが好きではないはずなので、拒否反応があるくらいなら、手帳を使う必要はまったくナシ。
ただ、このタイプの人ほど、発想の転換(予定=自分の未来を創る楽しいこと)とパラダイム・シフトが起これば、yPadにハマる可能性もあります。
事実、私がそのタイプで、今までの手帳遍歴はそれが嫌で全然続かなかったからなのです。
そして①〜③をクリアしたとしても
④yPadを持ち歩くのが大きくて難が待ち受けています。
例えば、このご時世、フリーランスでノマドワーカーな今どきな人は、基本ノートPCを持ち歩いているはずです。
人によってはMacBook(airやPRO)とiPad、iPhoneにもしかしてモバイルWi-Fiを持っていれば、その周辺機器(バッテリーやコンセント、ケーブル)を持ち歩いているはずです。
クリエイティブな人だったらそれに加えてきっとハードカバーのMOLESKINEや、RHODIAなどの方眼紙ノートを持っているかもしれません。
↑以上は私のことです…
大きめの素敵なビジネス用のトートバックは革製だと重たすぎるので、きっとザックを背負っているかもしれません。
そんな中さらに荷物を重たくするyPadを持ち歩くことはまったくもって正気の沙汰ではありません。
なので、バッグが小さめの女性、もしくは手ぶらが好きな男性などには特に厳しい選択になるかもしれませんね♪
そして最後の難
⑤スマホアプリと手帳との使い分けが難です。
あの手帳(yPad)実はすっごく目立ちます。
打ち合わせをする時に、それがそこにあるだけで、みなさん興味深そうにジーッと見られています。
その圧に耐えられたとして、多くの人が陥るのが
①②③ができていない、空白のページが多いyPadを堂々と人前で開くことへの気恥ずかしさ
です。人によっては「なんだ?予定全然ないじゃない?じゃあ行けるよね?」と行きたくもない相手の予定をグイグイ入れられることさえあるかもしれません。
そうすると、手帳は出さないでスマホのスケジュールを見て、その場でスマホに相手との約束を入れたりしてしまう人が多いのではないでしょうか。
そうなると、もう、プランニングする時間もとれないのに、一日1回も開く習慣もついていないのに、手帳に書き込む習慣もまだついていないのに
スマホの予定をyPadに「転記する時間」など取れるはずがない
わけですから、下手するとダブルブッキング、もしくはyPadを始めようと思ったけど、結局スマホに戻ってしまった、という事例は枚挙に暇がありません。
でも、そんなものなんです。
だから結論は
「本当に自分の未来を『手帳』で創るということをしたいと思っているのか?」
ということだけなのです。手帳じゃなくても違う方法はたくさんあるので、自分にあった方法を選ぶのが一番です。
yPadでないといけない理由はどこにも無いのです。残念ながら。
でも、上記の難をもってしても「私」にはその価値が十分見いだせる。
しかもyPad自体はAmazonでたったの1,620円で購入できて、なんなら明日すぐ届くのです(笑)
とまあ、使い方のあれこれを熱く語ってしまいましたので、
次回以降は、yPadが2週間単位であることの意味、継続させるための工夫やカスタマイズについてなど解説してみよーかなと考えています。
長文を読んでくださって感謝します♪
続く
ヒカル