あんぽ柿のおもてなし
福島県伊達市五十沢地区を舞台としてきた"Local Action Program 伊達"。今年度の報告会と題して、東京の学生が五十沢地区を訪問し地域の皆さんと一堂に介しました。
「報告会」と思っていたら、地域の奥様方から素敵すぎる振る舞いを受けたこの会。
今回はそのレポートをお届けします!
あんぽ柿づくし献立
・4種盛り(クリームチーズとあんぽ柿の生ハム巻き、あんぽ柿の紫蘇巻き、あんぽ柿なます、いかにんじん)
・春菊と牛肉とあんぽ柿のサラダ
・芋煮汁
・あんぽ柿入りちらし寿司
・チョコがけあんぽ柿、チーズ巻きあんぽ柿
中心となって献立を考え、料理を作ってくださった岡崎美智子さんは「五十沢おもてなし隊」としてコロナや震災の前にもこのような会を開くことがあったのだとか。
あんぽ柿にこんなにも様々な料理に使うポテンシャルがあったなんて、筆者を始めとした東京メンバーは目から鱗でした。
生産者たちの本音
Slow Neighborhoodの活動に関わってくださっている皆さまですが、それぞれに葛藤や心配もあるようです。
今日のような会にもっと若い人を入れたいよねと仰るみなさん。5〜10年後まで、遠くを見据えてのSlowNeighborhoodの活動に対して、「生きているかわからないよ!」との冗談混じりの言葉も飛び出しました…(笑)
また、放射能の残留検査※がいつまで続くのだろうかと遠い目をする皆さんの様子も印象的でした。生産者の皆さんは、消費者である私たちが安心できる農作物をつくっている自信を持ちながら、課せられた検査と真摯に向き合っていらっしゃいます。
※あんぽ柿の放射性物質検査情報(参考)
そのような中でもこのようにおもてなしをしてくださり、そして「わざわざ若い子が来てくれてありがとうね〜」と喜んでくれる五十沢の皆さんには頭が上がりません!
参加者コメント
「あんぽ柿そのものを買って食べたことはあったけれど、こんな風に色んな料理に合わせて食べられることにびっくりしました。「食事」はお腹や心を満たすためのものだと思いますが、五十沢地区の文化を表していることも強く感じました!」
(福島大学の山岸華さん)
あんぽ柿に限らず、人口の減少や後継者不足によって日本の地域の文化や技術が廃れていくことは非常に悲しいことです。
今回の会の中では、生産者の皆さんの苦労話の他、生産地ならではのあんぽ柿の美味しい食べ方も教えてくださいました。あんぽ柿には、多くの人がまだ知らない可能性が秘められているのかもしれません…!