奈良といえば「ルリセンチコガネ」でしょ
奈良の森を歩いているとあまりにも当たり前過ぎて、ネタにすることも忘れていたルリセンチコガネ。本当は当たり前に通り過ぎるのがもったいないくらいメタリックカラーの美しい"フンコロガシ"、つまり糞虫の仲間なのだ!
本来の名前はオオセンチコガネなんだけど、奈良公園やその周辺の森にいるオオセンチコガネは、特に濃い青色・瑠璃色をしているから一般的に「ルリセンチコガネ」と呼ばれている。
そして「フンコロガシ」と言っても・・・。個人的に残念ながら、日本にいるフンコロガシは糞を後ろ足で転がすようなことはしない。糞をくわえながら、ズルズルと後ろ歩きしながら引きずるのだ。フンコロガシは皆、糞を転がすと思っていたので、それを知った時は非常にがっかりしたものだ。
森の中を歩いていると、ブーンと羽音が聞こえるので蜂かと思って振り返ると低空飛行でギラギラ青い甲虫が飛んでいたりする。それはだいたいルリセンチコガネ。
ルリセンチコガネは獣の糞や動物の死がいに集まるので、ルリセンチコガネを見つけた時は、まわり周辺に何か生き物の手掛かりがあるような気がしてワクワクする。探していると落ち葉の下に10匹くらい潜んでる時もある。
獣の糞を相手にしている虫だから、間接的に糞を触っていると分かっていてもついつい見た目が美しいので素手で触ってしまう。棒などで触ってもそうなのだが、奴らはよく死んだふりをする。
フンコロガシもいろんな種類がいてカラーも様々なのだが、詳しいことは、奈良にある「ならまち糞虫館」のサイトに載っているので読んでもらうとして・・・
私は瑠璃色のオオセンチコガネはよく見るので、たまに群衆の中にカーキ色の少し地味なセンチコガネがいたりするとラッキーな気分。カーキのメタリックカラーはすごくかっこいい色なのだ。
かっこいいと言えば、まだ一度も出会えていない"ゴホンダイコクコガネ"!!これはもう見たくて仕方がない。体長は13ミリほどで小さいけど、オスには4本の角があってその姿はまるでヘラクレスオオカブトのミニチュア版のよう!見たくて仕方がない~。と言いながら積極的に探したことはないのだから仕方がないけど・・・。
今度探してみよう。見つけたらその時はまた観察日記に書こっと。