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24才学生がなぜ結婚できたのか?就職活動への影響は?

この記事は私の体験談です。
また、理系女子大学院生が、サークルの先輩で既に社会人の彼氏と結婚したという話なので、予めご了承ください。
また、同棲するために勤務地を絞って就活したときの苦労話を中心に書かせていただきます。
人生いろいろ、人によって状況は全く異なることとは思いますが、その中の1つの事例として見ていただければ光栄です。

ちなみに、婚姻届をA4で印刷して、役所に突っぱねられた経験があります。
ツナガリ マツコです。よろしくお願いします。

経緯

(2016年4月 大学入学。大阪府)
2017年10月 サークルの先輩とお付き合い開始
2018年3月 彼が部署ガチャに失敗し名古屋へ飛ばされ、遠距離恋愛開始
(2020年4月 持ち上がりで大学院入学)
2021年6月頭 大阪府内の企業から内定をもらい、入社を決める 
2021年6月 彼の転職が決まる
2021年8月 彼が大阪に戻り、同棲開始
2021年10月末 籍を入れる

私の仕事、彼の仕事

彼が名古屋にいる間は、「名古屋で就職するか、大阪(彼の実家が近い)で就職するか」で主に悩んでいました。
順当に考えれば、彼のいる名古屋で働ける企業を探せば良いのです。

しかし、彼は名古屋での勤め先に色々と限界を感じていました。
神戸の部署へ異動願を出してみたり、転職エージェントに登録するだけしてみたり。
若干宙ぶらりんな状況でした。
正直、私の就活ももうすぐ始まるのに彼がそんな状態だったので「はよ決めえや」と少々いら立ちすら感じていました。

名古屋にも、大阪にも、ローカルながら実績のある優良企業はたくさんあります。 もちろん、全国体制の企業の方が、規模も安定感も知名度も上です。 しかし総合職での採用だと就業場所を選べないのが問題です。 就業場所を自分で絞りたい場合は、結局、事業部が1エリアに固まっている地域密着型の企業へ応募するしかありません。

※後から知りましたが、ジョブマッチング型の推薦であれば、希望の事業所へ応募できる場合もあります!大学の就活担当の先生に確認してください。

正直、「就職場所を限定しなくてはいけない」という自身の不自由さに不満を抱いていた部分も大きいです。
また、彼と密にコミュニケーションを取り合わないと、ジャンケンのように一方的に結果だけを押し付け合うことになってしまう…と危惧していました。

日々のやり取りで、彼に少しずつ自分の状況を分かってもらいつつ、彼が「本気で名古屋から出たい」という意思も確認した、それ以降はかなり自分の状況を開示して就職活動をすることができました。

就活でのメリットデメリット

「愛する人と一緒に暮らすために、大阪で就職するのだ!」という強い意志は、全国規模ではない企業の「なぜウチを?」というコンプレックスに満ちた疑問をねじ伏せる力を持っています。
上手くいけば、「結婚相手を探しに就職するわけではない」「専業主婦になるつもりもない」というアピールにもなります。

ただ一方で、人事の方から聞いた話ではありますが、その企業の上層部では採用判断の際「子供ができたら会社辞めるんでしょ」という意見も出たそうです。
生涯独身の女性しか雇わねぇつもりなんでしょうか???
(ちなみに、その人事の方も若い女性だったのですが、何とか上層部を説得して選考を進められるようにしてくれたそうです。本当に頼もしい女性です。あんな風になりたい…)

そんなこんなで就活では色々ありました。
「彼が来るまで何年だろうと大阪で待つ(この人とできないなら別に誰とも結婚しなくていいわ!)」
という、一途なんだかドライなんだかわからない腹のくくり方をしていましたが、結局、私の内定と同時期に彼の転職も決まりました。
就職活動は終わり、適当な場所に新居を借りて、同棲生活が始まりました。

ここで、女性であるからこその択を迫られるのです。

籍を入れるかどうか?

私は籍を入れました。私が改姓する形で。

今までの苗字に愛着はあったし、アイデンティティの一部でもありました。
ただタイミングを考えると、入社手続き直前の、学生で日中に時間がある今こそが、最も手間なく改姓することのできる時期でした。
また、転職までして一緒になろうとしてくれた彼への誠意、としての意味合いもあります。

ただ、本当はわだかまる気持ちもあります。

なぜなら、私の両親が夫婦別姓だからです。

「アレっ?夫婦別姓ってまだ制度できてなくない?」と思ったそこの貴方、社会の動向をよく見ていらっしゃるのですね!
素晴らしいと思います!

私の両親は、正確には「事実婚」です。
婚姻届は出さず、同居して「世帯合併」だけ届けを出しています。
こうすると、住民票上では夫婦の扱いになるそうです。
制度上は「扶養家族」として様々な税制措置や行政サービスを、届け出婚の家族と同様に受けられます。

届け出婚と違うのは、子供の出生時に、子供を父が「認知」するという手続きをとる必要があるのと、夫婦どちらかの死亡時に、配偶者へ遺産相続がされない点。
あとは父と母の苗字が違うこと以外、全く普通の家族なのです。
(片方の不倫等が原因で離婚しても、慰謝料・養育費ともにふんだくれるらしいですよ。)
マジで普通の家族です。

私も彼も、良い家柄でも無ければ相続できる資産も無い、ごく一般的な家庭で育ちました。
両者とも、しっかり会社員として働く予定で、老後も自分の年金と貯金だけで生きて行くことが可能です。
私の両親と同じで、事実婚でも十分問題ない条件です。

ホントは私の苗字を捨てる必要なかったんじゃないか、とふと思います。
ただ、事実婚のメリット

  • 苗字を変える手続きがない

  • 苗字の同一性を捨てなくて済む

に対してデメリット

  • 事実婚であることを説明・納得させる手間がかかる

  • 子どもの認知手続きの手間がかかる

  • 夫の方にも何か迷惑がかかるんじゃないか?

  • 夫が転職までしてくれたのに、不誠実かもしれない

を挙げていくと、私の場合は、どちらかといえばデメリットの方がより重く感じてしまったのです。

苗字を変えない選択肢として、事実婚が広まって欲しい。

私は社会に出るタイミングで改姓しましたが、既にキャリアを積んだ方などは「出来るだけ名前を変えたくない」という動機も大きいのではないでしょうか。
そんなとき、「結婚するか否か」ではなく、事実婚という選択肢を視野に入れてみて欲しいのです。

子どもが可哀想とか思わないでください!
私の場合はむしろ「ウチちょっと他と違ってカッコいい」くらいに思ってました。(中二病だったのです…)

学生結婚は就職先の幅を狭める。
でもそんな人生もアリだと思う。

結婚を前提に就活をするのは、「方程式の本数が足りなくて解が定まらなかった連立方程式に、新しい式が加わって解けるようになる」ような感じだった、というのが私の感想です。

一般的な学生は、人生の制約が少ないので「就活の軸」などと言って、自分で新しい制約の追加や評価基準の最大化を行い、受ける企業を絞っていくことと思います。
私の時は、それが「就活の軸」ではなく、結婚すると決めたことだったのです。

今後も、人生の岐路に立たされることは何度もあるでしょう。
その都度、最良の手を選び抜きたい。
今回のことが、その第一歩になったのは間違いないなと感じています。


大変長くなってしまいました。
ここまで読んでくださり、ありがとうございます!

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