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喫茶店で作業する。心に栄養が溢れていく。

早く起きた朝。

そんな日はノートパソコンを持って、
近くの喫茶店に向かいます。

カランカラン…
扉をあけると、通り抜ける冷房の空気。

「いらっしゃいませ!」

マスクをしても笑顔とわかる店員さん。
朝から元気をわけてくれます。

「こちらへどうぞ!」

L字に曲がった先にある、カドの席。
ここが私の特等席。

注文はいつものブレンドコーヒー。

朝の時間はモーニングがサービス。
ゆで卵とトーストがついてきます。

さてさて。

注文を終えると、お店の雑誌置場に。
日経新聞とブランケットを手に戻ります。


トントントン…
コポコポコポ…

厨房からは、小気味よい包丁の音。
店内にひろがる、コーヒーの香り。

5分もすると、

ひろがっていた香りがカップに収まり、
私の目の前に運ばれてきます。

湯気をかきわけ、口に運ぶ。

うん、美味しい。
血液がコーヒーに変わっていきます。

おつぎは、ゆで卵。

カラを剥き、塩をつけて…ぱくり。
こちらも美味しい。

黄身が喉につまり、慌てて水で流し込みます。

同じお皿にのったトースト。
焼き目と切れ目の間に、たっぷりのバター。

口に運ぶと、サクサクッと心地よい音。
世界最高のBGM。

そして、

先ほど手にした日経新聞。

金融、政治、経済、社会問題…
さまざまなニュースが飛び込んできます。

コーヒーをすする私、働く店員さん。

小さな経済の流れが、ここにあります。
大きな経済の流れが、紙面にあります。


程なくして食器が片付けられ、
新聞も同じタイミングで読み終わります。

さて、今日もやりますか。

ノートパソコンを開いて、本日のタスク整理。
午前中には、これとこれを終わらせよう…

なんか、いい感じ。
自分、できる感じ。


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喫茶店で作業をする。
大学時代の私には理解できませんでした。

ー 家でやればいいのに ー
ー 効率悪そうだな ー

あれから数年たって、
私は喫茶店で作業をしています。


移動時間と飲食代を考えると、
自宅で作業した方が効率的です。

だけど、

喫茶店で作業をするときの私は、
なんだかとても、自分が大好きです。

なんか、いい感じ。
そんな理由です。

自分を好きになりたくて、喫茶店にいきます。

喫茶店では効率を求めていません。
心の栄養と自信を注入しています。


効率的なことは好きだけど、
効率だけでは心は動きません。

うん。

これからもこの日課だけは変えられない。

喫茶店で作業する。
心に栄養が溢れていく。

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