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本当の自分を知るには

こんにちは。しんしん心理研究所の心理師Shingo(しんしん)です。
私たちは日々、自分がどんな人間であるかを問いながら生きています。しかし、「本当の自分」とは一体何なのか、どうすればそれを知ることができるのか、多くの人が悩むテーマでもあります。自己理解を深めることは、人生の充実感や幸福感にも直結する重要なプロセスです。
今回の記事では、本当の自分を知るための方法について心理学的視点から考えていきます。また、「本当の自分」とは固定されたものではなく、成長や経験を通じて変化していくものだという観点も交えて解説します。自分の内面を探求し、新たな可能性を発見することで、より豊かで満足のいく人生を送る手助けになれば幸いです。

1. 自己認識とは何か

本当の自分を知るためには、まず「自己認識」を深めることが重要です。自己認識とは、自分の感情、思考、価値観、行動パターンなどを理解する能力を指します。

心理学者ダニエル・ゴールマンは、自己認識を「自分自身の内面の状態を正確に把握し、それがどのように行動に影響を与えるかを理解すること」と定義しています。つまり、自分の心の動きを観察し、それを客観的に捉えることが、自己理解の第一歩となるのです。

自己認識を高めるためには、日々の小さな選択や決断を振り返ることが有効です。たとえば、なぜその行動を選んだのか、それによってどんな感情が生じたのかを記録することで、行動パターンを把握しやすくなります。自己認識が高まると、他者の意見や環境に左右されにくくなり、より自分らしい生き方ができるようになります。

2. 他者の期待から自由になる

私たちは幼少期から家族や学校、社会の期待を受けて育ちます。周囲の期待に応えることで、他者との関係を円滑にしようとするのは自然なことですが、それが行き過ぎると「本当の自分」が見えにくくなってしまいます。

例えば、「親の期待に応えなければならない」「社会的に成功しなければならない」といったプレッシャーを感じるあまり、本来の自分の気持ちを抑え込んでしまうことがあります。本当の自分を知るためには、まず「自分が本当に望んでいること」と「他者の期待」を分けて考えることが大切です。

このためには、日常的に「自分が本当にやりたいことは何か?」を問い直し、必要であれば環境を見直すことが役立ちます。また、他者の期待に応えようとする自分を責めるのではなく、それもまた一つの価値観として認めながら、本当の自分とのバランスを取ることが重要です。

3. 内省する習慣を持つ

本当の自分を知るためには、定期的な内省(リフレクション)が必要です。日記を書いたり、静かな場所で自分の思考を整理したりすることで、心の奥底にある本音に気づくことができます。

内省の際に役立つ質問をいくつか紹介します。

  • 最近、心から楽しいと感じた瞬間はいつか?

  • どんなときにストレスを感じるか?

  • 自分が大切にしている価値観は何か?

  • これまでの人生で後悔していること、または誇りに思っていることは何か?

  • 自分の理想の人生とはどのようなものか?

  • 幼少期の夢や憧れは何だったか?

これらの問いに対して素直に向き合うことで、自分の本音や価値観が浮かび上がってきます。

4. 他者のフィードバックを活用する

本当の自分を知るためには、他者の視点を活用することも有効です。私たちは自分自身を客観的に見ることが難しいため、信頼できる友人や家族からフィードバックをもらうことで、自分の知らない一面に気づくことができます。

例えば、「あなたの長所は何だと思う?」と友人に聞いてみると、自分では気づかなかった強みを指摘されることがあります。また、「私の短所や改善すべき点は?」と尋ねることで、成長のヒントを得ることもできます。

フィードバックを受け取る際には、批判を恐れずに、素直に受け入れる姿勢を持つことが大切です。また、複数の人からの意見を参考にすることで、より多角的な視点で自分を知ることができます。

5. 心理学的アプローチを取り入れる

心理学には自己理解を深めるためのさまざまなアプローチがあります。

  • ジョハリの窓
    自分が知っている自分と、他者が知っている自分をマトリクスで整理する手法。

  • MBTI(性格診断)
    自分の性格タイプを知ることで、行動の傾向や価値観を理解する。

  • 内的対話(セルフトーク)
    自分の思考を意識的に観察し、ポジティブな方向へ導く。

  • エンネアグラム
    人間の性格を9つのタイプに分類し、自分の本質を探る手法。

これらの手法を活用することで、より深い自己理解を得ることができます。

6. 体験を通じて自己を探求する

本当の自分を知るためには、実際に新しい経験を積むことも重要です。旅行、ボランティア活動、新しい趣味への挑戦など、異なる環境や活動に身を置くことで、自分の意外な一面に気づくことがあります。

例えば、「海外旅行を通じて自分が想像以上に順応性があると気づいた」「ボランティア活動を通じて、人の役に立つことに喜びを感じる自分を発見した」など、新しい環境での経験は自己理解を深めるきっかけになります。

7. 自分は変化し続けることを受け入れる

最後に、「本当の自分」というものは固定されたものではなく、環境や経験によって変化していくものです。大切なのは、「今の自分」をしっかり理解し、それを受け入れること。そして、成長や変化を恐れずに、自分自身と向き合い続けることです。

まとめ

本当の自分を知ることは、自分をより豊かにし、人生をより充実させるための大切なプロセスです。しかし自分を知ることは決して短期間で完結するものではなく、日々の積み重ねによって深まっていきます。焦らず、自分自身と向き合いながら、少しずつ理解を深めていくことが大切です。

また、本当の自分を知ることで、他者との関係性もより良いものになり、人生に対する充実感や幸福感が増していきます。新たな経験を積み重ねることで自分の価値観を広げ、自己理解を深めていくことができるのです。時には迷いや葛藤を感じることもありますが、それこそが自分を知るための大事なプロセスです。

大切なのは、「本当の自分」を見つけたときに、それを大切にし、自分らしく生きる勇気を持つことです。そのために、日々の生活の中で小さな気づきを大切にし、自分がどのようなことに喜びを感じるのか、どのような環境で自分らしくいられるのかを探求し続けましょう。
しんしん心理研究所では皆さんが自分を知ることをサポートしています。いつでも相談してください。


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