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課題の詩(練習)

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ある言葉をテーマに詩を書いた作品です
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#クリスマス

詩『イブの夜』

『イブの夜』

 クリスマスメドレー
 赤や緑に彩られた街
 サンタの衣装に急ぐ人混み

 暮れゆくほどににぎわう
 電飾と恋人たち
 はしゃぐ子供と家族連れ

 俺の心は小さくて
 怒るつもりはないけれど
 他人のしあわせ、見たくない

 どこを歩いて帰ろうか?
 馬鹿にされてるクリスマス
 拷問みたいな、イブの夜

 俺のいちばん嫌いな日
 愛が痛くて死にそうだ
 耳をふさぎ、うつ向いて、裏道

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『ベルの音』

『ベルの音』

 昭和なら黒電話のベル
 アニメなら美女と野獣のベル 
 呼び鈴や鐘を思い出すが
 フランス語では
 素晴らしい、美女の意味…らしい

 駅のホームの発車ベル
 駅弁を買い込んで慌てたっけ
 旅立ちと別れを繰り返し
 日常の目覚まし
 ベルの音に、今も追われてる

 いつだって僕らを支配して
 助けたり脅したり時間を伝えたり
 おごそかで神聖な響きもある
 感動して泣くことも 
 

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詩『雪を待つ』

『雪を待つ』

 今夜はイブで深夜に雪の予報
 仕事帰りに待ち合わせして
 スーパーで残りの惣菜を買って
 店を出たならホワイトクリスマス

 慌てて車を走らせて帰宅して
 お風呂に入ってシャンパンあける
 ターキーにケーキにローストビーフ
 窓を開けたら吹雪になってた

 きみがいた頃のクリスマス
 今は温暖化で雪もない
 今年も0時までドライブをする
 あの日のような、雪を待つ

 この世に奇

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詩『イルミネーション』

『イルミネーション』

 夜中の電飾で飾られた看板や
 まばゆいヘッドライトの流星群
 高いビルから見下ろせば
 魔法使いがこの街に
 命をあずけた?

 工場夜景に若者の喧騒
 ゲロ吐くおじさんに香水おばさん
 流れる電車の乗客は無機質
 心臓みたいに点滅する
 この世の腹の中

 生きているんだ
 輝きたいんだ
 光の数だけ
 人生なんだ

 キラキラするんだ
 目立ちたいんだ
 ぼくは此処に

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