【フードエッセイ】仙台セリ鍋と亘理・荒浜のホウボウ、石巻のアジのお刺身で幸せ晩酌♪
昨夜、残業を終えて立ち寄ったのは、久しぶりの仙台杜の市場だった。
仙台杜の市場は、19時閉店である。17時に定時退社出来た際には職場近くのスーパーに立ち寄るのだが、会社を出るのが18時前後になった際には値引きを期待しつつ仙台杜の市場に立ち寄るのがほぼ習慣になっている。
昨夜は店に着いた時点で、すでに閉店時刻まで30分を切っていた。半額のお惣菜売り場は長蛇の列である。これはお惣菜は諦めて野菜だけ買って帰ろうと野菜売り場に足を運べば、仙台産のセリがお買い得になっていた。日頃は高級品のセリが、いつもの我が家の家計の味方・小松菜やほうれん草と同じくらいの値段。しかも、仙台産である。
今夜の副菜はセリ鍋にしようとカゴに入れ、他にもお弁当やお味噌汁用にといくつかの野菜を買い求めた後、鮮魚コーナーの前を通るとわずかに残っていたお刺身のトレーに値引きシールの上からさらに安い価格がマジックで手書きされているのが目に入り、思わず立ち止まった。
本来ならば、夕食のメインは週末に下ごしらえして冷凍しておいたメヒカリの唐揚げの予定だった。
しかし、目の前に並んでいるお刺身は夫の地元・石巻産のアジに、私も夫も大好きなホウボウ。しかもホウボウは亘理の荒浜産である。
値引きシールが貼られているとはいえ、どちらも新鮮そのもので美味しそう。
いや、むしろ美味しさを保証するような産地のものばかり。
しかも、お値段は半額以下。
閉店間際の杜の市場は、誘惑が多い。
(いや、それを分かった上で、この時間帯に買い物に行くのを習慣にしているのだが。)
結果、思いがけず仙台セリ鍋に宮城県産のお刺身2種という贅沢な夜となった。
贅沢とはいえ、食材費は全部合わせても1,000円程である。申し訳ないくらい安い。
弾力のある食感も楽しいホウボウは、あっさりと優しい味わい。噛めば噛むほど旨味が出てくる。
一方、脂の乗ったアジは濃厚な味わい。日頃、干物や焼き魚で食べている時のアジとはまた違った旨味が楽しく、どちらのお刺身も美味しい。
そして、セリ鍋。
今回の具材はセリとネギ、豆腐、ちくわと福島県産の生キクラゲ。安価な具材での節約鍋ながら、ちくわから出た出汁の旨味をまとったシャキシャキのセリは嬉しくなるような美味しさだった。
生キクラゲは私も夫も大好物の食材の一つ。いつもは中華風の炒め物や汁物で食べることが多く、和風の鍋に入れていただくのは、実は今回が初めて。コリコリ、かつプニプニとした食感も楽しく、鍋にも合う美味しさだった。
本来なら昨夜は水曜日で我が家の休肝日だったのだが、鍋にお刺身とくれば日本酒だよねと休肝日を翌日に繰り越すことにして少しだけ晩酌。
夫が出してきたのは、先日の楢葉町・浪江町ドライブの際に立ち寄った道の駅なみえの鈴木酒造店で買ってきた、磐城壽の純米吟醸。
こちらのお酒は浪江町の蔵ではなく、山形県長井市の蔵で醸されたもの。
長井蔵と浪江蔵、どちらのお酒も美味しく、飲み比べを楽しむことが出来るのもまた嬉しい。
昨夜も幸せな晩酌のひとときを過ごした。
地元の魚や食材を手軽に食べられる暮らしは幸せだなぁと思う。
感謝。