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短歌:些細な違い

「鍵なんか掛けてないから」じゃあ君の心のドアは歪んでるのか/銀猫
「かぎなんかかけてないから」じゃあきみのこころのどあはゆがんでるのか

 実家が無人の状態なので、ときどき様子を見に行っています。冬季は除雪をする必要もあるので、夏場よりも訪問頻度が高くなります。雪を除けないまま無人の家を放置しておくと、「誰も住んでいませんよ」と宣伝することになってしまいますから。もちろん、ご近所には知らせてありますけれど。

 用件が除雪だけの場合、わたしといっしょに作業をするのがキライな除雪奉行ことパートナーが、ひとりで行ってきてくれることもあります。先日のように。
 一応、室内の様子も見て来てくれるので、玄関ドアを開錠して中に入ることになります。

 ふたりで行けば、玄関の鍵を開けるのはわたしなのでいいのですが、パートナーが鍵を開けることになると、決まって飛び出す苦情…

「この家の鍵、どうして横向きに挿すんだよ」

 実家では、何があったのか失念しましたが、老夫婦暮らしになってから、玄関の扉を交換しました。そのときに鍵は横向きになりました。

 最近の鍵は、横向きがほとんどなのは知っています。その方がピッキングに強いのだとか。ただ、縦向きになれていると、横向きの鍵は挿し込みにくいし、挿したあとに廻しにくいんですよね。単なる慣れの問題もあると思いますが、手指の構造と平たいものを廻すときの関係性もあるのかなあ、とは感じます。

 いろいろと面倒を掛けていますが、鍵の向きくらいパートナーには慣れてもらいたいのですが、とりあえず「やってやってんだぞ」という主張の一部だと思われるので、

「ごめんねー、ありがとねー、助かるわー」

と返事をしている次第です(笑)

 この短歌は、Xで開催されている「単語で短歌」の、お題「鍵」でポストしたものです。

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北乃銀猫
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