短歌:独占欲
恋人や夫婦関係につきものの言葉に「わたし/僕/オレのもの」という概念がありますが、わたしはこれが苦手です。
固定のパートナーができたことで、アイデンティティーまで手放すわけではないのに、色恋沙汰にはなぜだかこの所有欲、独占欲がネタになります。わたしはわたしでいたいのです。そのためには、わたしはわたし自身のものでいなくては。
最近ずっと、せつない思い、きゅんきゅんする心をテーマに短歌を詠んでいるので、これらの欲は詠みやすい題材ではあるのですが、例えばこれとか、
個人的には、こういう感情を剥き出しで掲げられたら、瞬間で引いてしまいます。
矢印の向きが反対であっても同様なので、ともすれば相手に対する執着心が皆無と捉えられ、そのままフェードアウトしたこともありました。ちなみに、ただの同性の友人関係であっても、なんですよ。世の人々は、みなわたしより重いのかしら。もちろん、物理的にではなく。
ヘッダー写真は紫陽花。紫陽花の花言葉のひとつは「独占欲」なのだそうです。小さな花が集まっていてその小花は可憐なイメージがありますが、「たくさんの小花がひとつの意思でひとまとめになっている」から「独占欲」につながるそうです。
きゅんきゅん短歌は、こちらのマガジンにまとめています。いま直面している感情、かつて直面した感情に改めて出会ってみたい方、よろしければ覗いてみてください。
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